問題集を使って世界史を習得するには?
膨大な情報のインプットが要求される世界史。
その効率的な習得には問題演習が欠かせません。
世界史学習において、問題集を解くことで得られるメリットは、大きく2点です。
①入試での問われ方やその解法を掴むことができる
②既習単元の確実な知識定着を図ることができる
今回、特に強調したいのは②。
世界史を学習する過程で陥りやすいのは、学校・塾予備校・動画授業などで使用したテキストやプリント、板書ノート(以下「テキスト類」と表記)だけにしがみつき、それとの格闘に終始してしまうことです。
この場合の「格闘」とは、テキスト類をただ眺めたり、付箋を貼ったり、ラインマーカーを引いたり、用語集で調べたことを書き込んだりすることです。
また、内容を全部頭に入れようとして歴史用語を別紙に繰り返し書いて覚えたり、教材を音読したりするといった行為を加えても良いでしょう。
受験生がこうした「格闘」に終始しがちな背景としては、
・問題を解くよりストレスがかからず楽
・テキスト類には入試に出題される情報が全て掲載されている安心感がある
などが考えられます。
たしかに情報の網羅性についてはその通りなのですが、はたして膨大な内容を力技ですべて暗記できるのでしょうか?
そこで問題演習が必要になってきます。
テキスト類などの〈知識の核〉をひとつに決めたら、 その内容の定着度を上げるための「手段」として問題集を解きます。
問題演習に取り組むことは、
・答えを間違える
・せっかく覚えたのに思い出せない
・自分の頭の悪さに嫌気がさす
といったストレスがかかります。
ストレスは、刺激です。
刺激的だからこそ、知識が脳に刻まれます。
「寝た知識を起こす」営みが問題演習ともいえるでしょう。
以下は、その理想的な取り組み方です。
テキスト類の理解度・定着度が70%程度になったら基礎〜標準レベルの問題を解く
↓
テキスト類の理解度・定着度が90%程度に上がる
↓
発展レベルの問題を解く
↓
テキスト類の理解度・定着度が100%に!
この仕組みを早くに構築し、各単元ごとに淡々と回していくのが得点力向上の近道です。
ポイントは、最初からテキスト類の習得レベルに完璧を求めないことです。
不完全で少々アヤしい知識のまま問題集に取り組んでしまう「軽率さ」が大切。
ぜひ問題演習から逃げずに、効果的に成績を伸ばしましょう。
次回は、『「作業」と「勉強」を分けよう!』の予定です。
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