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れもんらいふの代表、千原さんが学校にきた

今日は専門学校の授業にれもんらいふの千原さんがきた、おはなしと、ワークショップとしてロゴをつくった
れもんらいふさんがきますと言われて調べてすっごいひとだと知っていたのでいつも以上に緊張した
わたしが仕事帰り、駅でこのコピーとイラストとデザインすごい・・と思い珍しく写真を撮っていた「渋谷を抱きしめて」ポスターはちはらさんのアートディレクションだったし、わたしが好きでびっくりしたウンナナクールのコピーや売り出し方、モデルの表情や全部がすごいと感動してもうここでしか下着買わない・・!と思ったデザインだって、ちはらさんだった、知ったのは最近だったけど、すごくかっこいいと尊敬していた。

ちはらさんは、挨拶をして早々、たくさん質問をしていた、高校上がりの人〜、20代の人〜、グラフィックデザイナーになりたいひと〜、アートディレクターになりたいひと〜、そして、もうグラフィックデザインの仕事をしているってひと

ほとんどの人が何を聞かれても手をあげなかった、わたしも、あげれなかった、
グラフィックデザイナーになりたいと言われてもなんだか胸張ってそう言えないので手はあげなかった、わたしはどこを目指してるのか正直わからなかったから
デザイナーが夢という訳ではなく夢は他にある
けどデザインは好きだしやりたい

もうデザインの仕事をしている人、というので手が挙げられなかった自分に授業中ずっとモヤモヤしていた、わたしは、クライアントの方にお金を貰ってデザインをしておきながら、プロとしての意識がないのか
自信の無いものを、渡しているのか
自信の無いものを、勧めようとしているのか、
まだやりはじめて間もないからスキルが足りていないのは仕方ないけれど、自分は、意識の問題でも負けているのか、こんなレベルなのか、と悔しかったし恥ずかしかったし
何より今までデザインを頼んでくれた人に合わせる顔がなかった
自分でも恥ずかしいもの、良くないものを出すなよという自分に、この先の自分が負けそうだった

自分はまちがいなく、きちんと努力をしてきたし、本気で向き合ってきたはずなのに、どうして、自分は何に、誰に、恥ずかしがっているのか
無駄な恥じらいのせいで何かを落としてしまうかもしれないのに

休み時間になったらすぐ立ち上がり、ちはらさんに、わたしはデザイナーだと言おうと思った、自分を守るために
第1線で活躍するプロの方にそんな時間を使わせること自体申し訳ないけど、このまま終わりたくなかった、ずっとモヤモヤしたまま過ごしてしまうと思った、わたしはとにかく、デザイナーだと、胸張って言える人でいたい

言う言葉を考えながら聞く授業は心臓の音がうるさくて集中できないし、きもちわるいほど緊張した、指が震える
これ、とんだばやしらんさんが学校にきてくれてトークをしてくれた時も、同じように緊張して吐きそうだったなと思い出した

5ふんの休み時間が与えられ、ガクガクしながらちはらさんに近付いたら仕事の電話をしていた、行き場のなくなった足は廊下に向かい、少し深呼吸してベランダのような場所で過ごした

つぎこそは、授業が終わったあとにすぐに行こうと思った
先生にちはらさんは授業おわったらすぐどっかいきますかと聞いたら、そうですと言われた、話したいと言うと様子みて…と言われ、自分でどうにか話しかけなきゃと思った

その授業でちはらさんが話してたことで一番残っていることは、「デザインに自分の個性を入れる」だった
わたしはいつも、自分を入れるなと言われながらデザインをしていたし、専門学校のプロのデザイナーの先生はデザインでは自分をゼロにすることが一番大事だと言っていた、
どの記事を見ても、誰に聞いても、デザインは自分を入れず、お客さんのおもいをそのまま表現することが大事だと書いてた、
それはロジック的にもあっていると思ったし、それがデザイナーだと思った、
正直
おもしろくないなともおもった
自分を出すのは自己表現として他でやれと言われて、じゃあデザイナーなんかになる意味ないとも思った

デザイナーにも色んな人がいるに決まっている、という想像だけを信じてデザインはやめなかった
どうにか自分の好きな方向に、持っていけると思ったから、いまはデザイナーになりたいと思えなくていいからとにかく腕を磨こうと思った

「今自分が好きなものを取り込まなくて何が楽しくてデザインやってるの?」という言葉もぐさときた、感覚的な衝動を大切にする、わたしはこれがとってもだいすきだから
後付けで説明できるようにすればいい、というのも、最近読んだ本で学んだことと重なってより身に染みた。

デザインは好きじゃないけど食うためにやってますと言った先生、わたしはそんなふうにデザインがしたくない、好きでい続けるために、わたしは個性を出して好きなデザインをやり続けたい。


ロゴのワークをやってくれた、
自分のロゴを作ろうというもの
わたしは自分の中心にあるものをとにかく書き出して、ビジュアルに落とした、
自分らしいロゴにして使おうと思った
この間にもちはらさんは仕事の電話を何本もした、羨ましくて仕方がなかった

制限時間になりロゴを前に貼りに並んだ、わたしは早く貼り終えたので席に着いた、
ちはらさんの電話が終わっていたのでみんなが貼りに行ってる間に、終わったあと話したいと言った、残ってくれると言ってくれてめちゃくちゃ嬉しかったしホッとした

ロゴのプレゼンを30秒ずつやってくださいと言われ、わたしもプレゼンした
動物みたいに本能に沿って生きたいという気持ちが強いので太陽をスポットライトに見立てて、自分だけという意味で周りをグレーに、自分を鳥で表現しましたなどと言った、
ちはらさんがわたしのロゴを見てくれて足がすくんだ

めちゃくちゃ良いロゴを作った人がたくさんいて死ぬほど悔しかった
こんな人達と一緒に2年間頑張れるのかと思うと最高に嬉しい気持ちと、負けちゃうかもしれないという怖さで素直にいいと認められなかった

時間がなかったので、とか大したものじゃないですけどみたいな言い訳を言う人もいて
わたしはすごく嫌だった
会社で時間内にとにかく形にしろと言われてわたしも大事にしてきたので、すごくなんかいやだった、
自分のロゴに謙遜をするのも嫌だった、
でもそれと同時に自分もデザイナーだと手をあげられなかったことを思い出し、自分の嫌な自分になってると気付き燃えてしまいそうだった

この中でよかったデザインをふたつ発表してくれたときも、自分のが選ばれなくて悔しかった、でも納得出来てしまうくらい良いロゴだったのでそれにもまた悔しかった

最後に話してくれた、「待ってるだけじゃこない」という話
やりたいことがあるならやりたいですとプレゼンしにいく、正規ルートで勉強して経験積んで〜〜じゃなくて良い、やりたいと資料つくってじぶんでつかめにいけよという話は、本当にそうだと思ったし、わたしはそれがあまり不得意では無いかもしれない、やれるかもしれないというワクワクが沸いた
自分で掴みにいく、わたしはこれを本当に大事にしようと改めて思った


授業が終わり、ちはらさんの元にいくと1人の生徒が同じように話に行っていた、咄嗟に負けたくないと思った、なんか悔しかったというか怖かった

教室に行って、わたしとちはらさんで席に座って話した、周りに3人先生が見守ってた、
わたしは、
グラフィックデザインの仕事をしている、なのに手をあげられなくて悔しかったから言いたくてきた、などと言った
ちはやさんは、恥ずかしいし挙げなくていいよ、自分だってあげなかったと思う、こうして言いに来てくれる方が印象に残る、と言ってくれた
プロの人と話をさせてもらっているの本当にすごいなあと奇跡みたいな気持ちではなした、

デザインは自分を出すなと言われてきたのにデザインで自分の個性を出すと言った話、すごく良かったですと言った、
ちはらさんは、自分を出さないのが基礎だね、それが教わる基礎
それがほとんど、だと言った

TOYOTAは自分に仕事をくれない、
それはTOYOTAの思いどおりのデザインをやってくれるデザイナーが欲しいから
このデザイナーがたくさんいる

きゃりーぱみゅぱみゅは仕事をくれる、
自分の個性が好きだから。
ただただきゃりーの個性を表現するデザイナーより、きゃりーがすきな個性を持つ人の個性も入れて作った方が、濃い個性のデザインができ上がる、と言った

めちゃくちゃ理にかなう、と思った
わたしが好きな個性的なデザイン自体が、わたしの個性でもある。
そのほうが、もっと新しくて面白いデザインにしあがる。ただ言われたことをやったり、自分を深堀してくれて表現してくれる真っ当なデザインより、回り回って自分の個性でもあるようなデザインの方がいいっていう人、絶対いるなあと思った

他人表現が得意なデザイナーは沢山いるけど、結局だいたいおなじものができ上がる
でも、感性が入っていたり作り手の個性が出ているデザインはその人しか作れない、
わたしはそれが好きだと思った

でもちはらさんも言っていた、
個性を入れない方が稼げるって
企業の作りたいものを代わりに作ってくれる方がいい、それはそうだ、1番理にかなうのはそっちだ、デザイナーと言われて思い浮かぶのもそっちだ、でもやりたいかと言われるとそれはまた別の話
わたしはどっちだろう、と思った

わたしは、
【正当に届ける】道具としてデザインがあると思っている
いいものは、響く人にきちんと知ってもらわなきゃいけない、広報が苦手なだけで届かなくなるのは勿体ない
よく見せるわけでもなく、そのままを届けることが大事だと思う
お客さんの心を、伝えたいことを、正確に聞き取り、代わりに正確にそれを伝える役目を持つ。それがしたくてデザインに惹かれた

それを伝えるためにはビジュアルが主を占めるし、それはそのまま、ではなく目が奪われるほどにかっこよくなくちゃいけない、
届けたい人に届くためには。
ただその会社を要約したようなものを作っても誰も見ない、そりゃあそうだ、
それをビジュアルで引き止めるのがデザイナーだ

自分がかっこいいと思うのをデザインに入れることで届けたい人に届く。
最近のわたしは、かっこよさとか可愛さを置いてけぼりにしていた、見やすさわかりやすさ、そんなことばかり気にして
大事だけど、結局はインパクトとか惹かれるデザインが必要なところが多々ある、

わたしは、自分が良いと思うものを作ろうと思うようになった。
自分が美しいと、おもしろいと思うものをつくる。
それがお客さんが届けたい人の像と全然違うならちょっと変えなきゃいけないかもだけど、わたししかできないデザインを作ろうと思った、きちんと可愛かったり面白かったりするものを

自己表現、他人表現、
しゅみ、しごと、
と分けるのもだんだんなしにしていこうと思った
わたしの自己表現としての個性を必要としている人がきっといて、わたしのデザイナーとしてのコミュニケーションや他人表現を必要としている人もきっといる、
合わせたら絶対に良いものになる、
あまり真面目になりすぎず、
もう少しビジュアル的な方面でも考えようと思った、
理由は、後付で良い、自分はもしかしたらこっちの考え方の方が合うかもしれない。
まだわからないけれど、
少しずつ採り入れていこうと思った

本当に話せてよかった、
奇跡みたいなありがたい時間だった
こんな人に出会えて、話すことが出来る環境に身を置けているの自分の環境が恵まれすぎている。
そして、自分を守れてよかった
今日みたいに、色々考えながら試しながらもっと力のある、プロのデザイナーになれるよう日々頑張っていこうと改めて思った

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