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高校サッカーが教えてくれた

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高校サッカーを通して社会人として内省したり、スポーツビジネスやメディアとの関係を考えたり、かと思ったらただファンとしてアツくなったり
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2023年1月の記事一覧

誰にでもできることを、誰もできないところまでやる

誰にでもできることを、誰もできないところまでやる

社会人になって一年目のころ、痛いほど気づかされたことのひとつは「この世に‘自分でなければいけない仕事’なんてない」ということだ。

新卒のころはもうイケイケだから、少なからず「自分にしかできない仕事」がしたい、そんな人間になるのだと息巻いていた。

そんな輩は大切な基礎の基礎とも言える仕事を「誰にでもできる仕事」と抜かして疎かにしてしまう。
このまま社会人10年目、20年目と重ねてしまうと取り返し

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再現性はあるか

再現性はあるか

社会人になって4年目。ありがたいことに、たくさん仕事をもらって楽しくこなしている。幸いわたしはいくつかの案件を抱えて忙しく立ち回るほうが性に合っているようだ。

一方で次から次へと案件に追われていると、ひとつひとつに対して考え仮説を立て・深掘りして振り返る…ということが十分にできていないなと反省する。

高校サッカーを観ていると、チームの特色を活かしながら何人もの人が絡んで生まれるゴールに、素人な

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“美しく”勝つ

“美しく”勝つ

高校サッカーの試合を観ていると、上がってくるチームには各々のカラーを感じる。それをつくっているのは監督だろう。

お正月明けから高校サッカーの監督たちの本を読み漁った。

中でも印象的だったのは、元静岡学園監督の井田勝通さん。彼は著書で「美しく勝ちたい」と唱えている。

サッカーというスポーツをやっている以上、「勝つこと」は皆掲げる目標だ。これは大前提で、チームが「どうあるべき」でそれらを「どのよ

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「伝えること」と「理解させること」

「伝えること」と「理解させること」

わたしは学生時代、頭ごなしに強制されることが大嫌いだった。それには大概根拠がないからだ。

なぜスカートを短くしてはいけないのか、なぜ膝上10センチなのか?その規定サイズを守るのと超えてしまうのとで何が違うのか?

本気で疑問に思い考えていたわたしは面倒な高校生だった。
今思うと学生時代のルール自体に大きな意味はなく、「ルールを守る」ということが大事だったのだろう。

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先日、

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突出した武器を持っていればいい

突出した武器を持っていればいい

小学生のころ、通知表はぜんぶ「とてもよくできる」いわゆるオール5の評価をもらっていた。
中学生になって徐々に悪くなった。高校受験には通知表の総合得点がもろに響くため、足を引っ張っている苦手な教科を改善しようと努めた。

弱みを改善して何でもまんべんなくこなせる、五角形のチャートができるだけキレイな形を描く人間にならなければいけないと強く思っていたが、社会人になってみると意外とそうではなかった。

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「監督であり教育者」の愛情

「監督であり教育者」の愛情

わたしの今年の推し・履正社高校の小田村くんが発した言葉で印象的だったことがある。

「監督は自分の人間性を厳しく指導してくれた。恩返しがしたい」

この言葉を聞いて思わずウワッと目を伏せたい気持ちが湧いてきた。自分の「人間性」を厳しく指導されることはすごくキツイことではないか。

わたしは、そのようなことをされたら傷ついて立ち直れないんじゃないかと容易に想像がつく。
まだ若く取り返しがつくであろう

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選手の魅力を伝えるメディアの在り方

選手の魅力を伝えるメディアの在り方

第101回高校サッカー選手権、今大会の推しチームは大阪・履正社高校でした。
残念ながら3回戦でPK戦の末敗退してしまったけれど、とてもいいチームでした。もっともっと見たかった…

わたしが高校サッカー選手権で応援するチームは、前の年に活躍していたり印象に残った選手がいることがほとんど。

あれから一年後の選手権でどのように活躍してくれるか、期待と願いを込めて応援するのが毎年の楽しみだ。

しかし履

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