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音楽の杜がおススメする邦楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする邦楽アルバム集
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2021年5月の記事一覧

GARO「吟遊詩人」(1975)

ここ最近は、バッファロー・スプリングフィールドやCSN(若しくはCSN&Y)って素晴らしいなあと、改めて思っておりました。そんな流れから、このグループは外せないと思った次第。普通だったら絶対スルーしていたアーチストです。 ハイ…、GAROです(苦笑)。なんかちょっと気恥ずかしいのですが…。正直、GAROって「学生街の喫茶店」しか知りませんでした。もちろん日本のザ・フォーク、四畳半フォークのイメージ。あまり…、いや全く興味ありませんでした。ところがだいぶ前のレココレのシティポ

鈴木茂「Band Wagon」(1975)

邦楽のなかでもティン・パン・アレー系に所属するアーチストは非常に興味があります。何を持ってティン・パン・アレー系と称するかは定義の分かれるところですが、はっぴいえんどを祖とすると大滝詠一、細野晴臣、荒井由実、小坂忠、吉田美奈子、山下達郎、伊藤銀次、果てはYMO、杉真理までどんどん輪が広がっていきます。 どのアーチストも個性的で、オリジナリティ溢れるアルバムが多いですね。また真のミュージシャンばかりで尊敬すべき方々ばかりです。 そんな偉大なミュージシャンのひとり、鈴木茂。 

Char「Char」(1976)

ゴダイゴにチャーが加入する動きがあったことは有名な話ですが、このデビューアルバムを聴く限り、やはり彼は主導的立場のバンドの方がフィットするような気がします。本作は超有名なデビューアルバムです。 当時若干21歳。中学生の頃からスタジオミュージシャンとして活動していたというから驚きです。デビュー時点ではその筋では有名人だったのでしょうね。 SMOKY MEDICINE時代からの盟友、佐藤準(Key)を中心に、自らロスで探してきたメンバー(ジェリー・マーゴシアン(Key)、ジョー

笠井紀美子 「We Can Fall in Love」 (1976)

笠井紀美子・・・。すごく気になる存在でしたが、正直じっくり聴いたのは本作が最初なんです。 京都生まれ。1964年に上京して、以降、多くの巨匠と共演してきたジャズ・ヴォーカリスト。 本作は1976年発表の和製レア・グルーヴな名盤として名高い作品。自らもテナー・サックス奏者で、マイルス・デイビスの殆どの作品のプロデューサーとして知られるテオ・マセロがプロデュースを担当。アレンジは、シカゴ・ジャズ・ファンク界の重鎮のリチャード・エヴァンスが担当。そしてフォトグラファーには篠山紀信

深町純 「深町純&ザ・ニューヨーク・オールスターズ・ライヴ」 (1978)

今回はフュージョンの隠れた超名盤をご紹介致します。フュージョンというと全く興味もなく、まして深町純なんか知らないという方が多いと思いますが、記事をスルーする前に本作の参加メンバーについてだけ見てください! 以下参加メンバーです…。 深町純 (key), Randy Brecker (tp), David Sanborn (as), Michael Brecker (ts), Richard Tee (p), Steve Khan (el-g, ac-g), Anthony

山下達郎「Ride On Time」(1980)

真夏的な暑さになると、未だにについつい聴いてしまう1枚、それが本作。 J-POPの金字塔的作品。邦楽が洋楽を超えた瞬間、つまり洋楽を自らの音楽に昇華してしまったという意味なんですが、この作品の発表前にもそういった作品はありましたが、商業的な成功という点も勘案すれば、やはりこの作品が金字塔的作品といえるのではないでしょうか? 今聴き返しても新鮮なアルバムですが、やっぱりキーは青山純(Ds)&伊藤広規(B)の強烈なリズム隊。このアルバムで、ついにこのゴールデンコンビ体制が確立さ

あみん 「P.S.あなたへ・・・」 (1983)

意外と知られていない「あみんの魅力」学生時代に岡村孝子、よく聴きました。岡村さんの音楽が青春の1ページという方も実は結構いらっしゃるのではないでしょうか? 個人的には彼女の初期のソロ3部作「夢の樹」「私の中の微風」「Liberte」はJ-POP史上に輝く名作だと思ってますので、何れかの機会にご紹介したいと思います。 ということで今回はあみんです。あみんのシングル(もっといえば「待つわ」)を知っていても、アルバムをよく聴いていた、という方はあまりいらっしゃらないのではないでし

松田聖子「Canary」8th (1983)

松田聖子の初期のアルバムは、従来のアイドル歌謡曲とは違い、ニューミュージックシーンで活躍している方々が書かれた楽曲、そして素晴らしいミュージシャンのアレンジが楽しめ、聴き応えのある内容が多いですね。 そして今回ご紹介するのは彼女の8枚目のアルバム「Canary」。当時の私は松田聖子のアルバムなんて全く興味がなく、洋楽オンリーの中学生でした。そんなとき、たまたま私の妹がこのアルバムを購入。全く興味がないと豪語していた私も、このジャケットに引き寄せられるように、ついついこのアル

BOØWY「BOØWY」(1985)

日本のロック史上、最高峰のバンド、BOØWYの名曲集自分の高校・大学の7年に亘るコピーバンド生活のなかで、一番思い入れの深いバンドがBOØWYです。私が洋楽一辺倒の人間だと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、実は違います(笑)。私と同世代の方々であれば、当時のBOØWYのかっこよさは良く分かって頂けると思います。本当にカッコよかった。 BOØWYを初めて聴いたとき、洋楽好きな私が、日本にもこんな素晴らしいバンドがいるんだという新鮮な驚きを覚えた記憶があります。だからB

角松敏生「Sea Is A Lady」(1987)

青木さん&村上ポンタさんの素晴らしいリズム隊と角松さんのギターが心地いい、日本のフュージョン史に燦然と輝く名盤GW中の今日、いい天気ですね~。朝のひととき、たまにサンルーフを全開にして一人で車を運転。そして好きな音楽をいつもの倍の音量で聴くとき至上の喜びを感じます。 今日も格好の「一人ドライブ日和」。真っ先に本作をピックアップしました。 このアルバムは私にとっては大事なアルバムです。学生時代、このアルバムを聴いてフュージョンの楽しさを知り、常にドライブにはこのテープを持参し

THE SQUARE「TRUTH」(1987)

スクエアのメロディメーカーだった和泉宏隆さんが亡くなられましたね。もちろん一般的にはスクエアのメロディメーカーといえば安藤まさひろさんですが、バラードとなると、和泉さんが書かれる楽曲が飛びっきり素敵でした。 この「TRUTH」は、スクエアがF1のテーマソングで一気にブレイクしたときのアルバムで、巷ではタイトル曲の「TRUTH」がかかりまくってました。私はそういった流行りモノの楽曲にはあまり興味はなく、むしろこのアルバムに収録された楽曲の、和泉さんが書かれた必殺バラードが大好き