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連載長編小説『赤い糸』5

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 午後九時半を回った時、意外な来客があった。入り口で対応した修也は、来客の顔を見て思わず真顔になった。
 佳純だった。
 修也はカウンターに佳純を案内し、注文を取った。佳純は麻婆丼を注文した。厨房に戻ってオーダーを読み上げると、厨房が活気づいた。修也も調理に携わった。
 麻婆丼が出来上がると佳純の前に丼鉢を置いた。花椒の香りが修也の鼻腔の奥深くまで届いた。
「十時まで?」
 修也が厨房に戻る前に佳純は言った。
「そうだよ」と答えながら、時刻を確認した。十時まで、残り十五分を切っていた。
 なぜそんなことを訊くのか、と問おうとしたが、勤務中なのでやめた。佳純に答えた修也は厨房に入り、調理台の一部を乾拭きした。その後でホールに出て、テーブル席三台を清掃した。
 まもなく午後十時となった。佳純はまだ食事中だった。
 賄いを受け取りそそくさと帰宅しようとしたが、佳純に呼び止められた。隣の椅子に座るよう促された。
「奢るから」
 修也は数秒沈黙した後で、頷いた。佳純が店員を呼ぼうとしたので修也はそれを制した。持ち帰る予定だった賄いをカウンターテーブルに出した。
「奢るって言ってるのに」
「うん。お言葉には甘えさせてもらう。ただ、俺が食べるのはこっち。奢ってもらうのは帰る時でいいかな?」
 佳純は怪訝そうに首を傾げた。「どういうこと?」
「テイクアウトを注文する」
「何のために?」
「お母さんになるべく温かいものを食べさせてあげたいんだ。ここで話して帰ったんじゃ、帰った頃には賄いは冷めてるから」
 佳純ははっと目を見張った後、口元に微笑を浮かべて小さく頷いた。
「それにしても、こんな時間に食事?」修也は訊いた。「どこか行ってたの?」
「滝沢君と話ができるとしたらここしかないと思って」
 話、とは泉のことだろう。泉に連れられファミレスに行ったのは一週間以上前のことだが、あの時佳純が「泉のこと、絶対に傷つけないでほしい」と言っていたのを覚えている。
 どういう意味か訊こうとしたところで泉が戻って来たのだった。あの後も佳純の言葉の真意が気になってはいたが、アルバイト漬けの日々に忙殺されていた。
「それにしても真面目だね」
「働かせてもらってる身だから、真面目なのは当然だ。それより、話って?」
「泉のことで、知っておいてもらいたいことがあって。きっと泉は、自分の口からは話さないと思うから……」
 佳純の頬が微かに引き攣った。そこに何か切ないものが隠れているように修也には感じられた。修也は箸を止め、厨房の中で立ち上る湯気を見上げた。
「滝沢君は、泉にとって初めての恋人。だけど初恋の人ではないの。泉は中学時代、幼馴染に恋をしてた。小学三年の時に出会った男の子。ずっと仲が良くて、周囲からよくからかわれたくらい。でも中学に上がって、泉はその子への恋心を自覚したの。告白すれば、きっとうまくいく。私も含めて、泉と親しかった友達は全員がそう言ってた。泉が告白するかしないかで揺れてる時、幼馴染は泉じゃない女子と結ばれた」
 よくある失恋じゃないか、と修也は思ったが、佳純が一拍置いたことで緊張感が増した。不安な心を紛らわせるように、修也は箸を動かした。
「最悪なのはここから」佳純は言った。「その女子は、泉の幼馴染以外に恋人がいたの。同時に何人も好きになってしまう、その上平気で何股も掛ける女。失恋した直後にそれがわかって、泉塞ぎ込んだんだよね。昔から、本当に信用できる男としか付き合うなって教わってたらしいけど、幼馴染は泉にとって本当に信用できる男だったのよね。でもその恋が叶わず、恋破れた相手には彼以外にも男がいた。泉は好きな人を奪われた上に、その女にとって彼は決して一番の存在ではなかった。唯一の恋人でなかったということに、泉はひどく傷ついた」
「本当に信用できる男としか付き合うなって、それ、泉のお父さんのことと関係してるのかな?」
 泉の父親については詳しく知らないが、泉が生まれる前に浮気を働き出て行ったと噂を聞いたことがある。それに交際を始める以前に、「修也は信用できる」と言われたことがあった。
 佳純は首肯した。
「泉のお父さんは、結婚前から浮気してたみたい。結婚してからも愛人関係はそのままで、泉を授かる前に、愛人との間に子供ができたんだって。それで泉のお父さんは一方的に離婚した。その少し後に泉のお母さんの妊娠が発覚した。泉の存在を、お母さんが元夫に伝えたかはわからないけど、泉を捨てたようなものでしょ? だから泉は、魔性の女と浮気癖のある男にひどいトラウマを持ってる」
「だから俺に浮気は赦さないと?」
「当然でしょ」
「ああ、そうだな。もちろん、浮気なんかする気は毛頭ない。俺が泉を裏切ることはないよ。一筆書いたっていい」
 佳純は相好を崩した。
「私も、信用してる。滝沢君は泉を傷つけない」
 話し終えると、佳純は冷めた麻婆丼を一気に掻き込んだ。修也も食事を済ませると、約束通り佳純がテイクアウトを奢ってくれた。
 店を出たところで、修也は言った。
「ここ、泉が近くを通ることがあるから、もう来ないで」
 佳純は後ろを振り返った。その方角に、泉のアルバイト先であるショッピングモールがあるのだ。鉢合わせることは殆どないが、勤務中に時々店内を窺う泉の姿を見ることがある。照れ臭いので、修也は気づいていない振りをするが。
 修也の言葉に、佳純は満足そうに笑った。
 修也を指差しながら「さすが」と言った。「さすが、運命の赤い糸で結ばれてるだけある」
 思わず苦笑し、修也は頭を掻いた。泉はいったい何人に赤い糸のことを話しているのだろう。
 そう考えると少し恥ずかしくなったが、同時に嬉しくもあった。周囲から赤い糸の話を持ち出されると、二人は確かに運命で結ばれていると思うことができた。
「そうだな」と修也は答えた。
「うわあ、否定しないんだ」
 佳純は顔全体を広げ、まるで驚愕したかのように見せた。修也は答えた後で少し恥じらいを感じ、顔を赤くした。
 僅かに火照った頬に吹き付ける冬風が心地よかった。
「否定する必要あった?」
 佳純はかぶりを振った。
修也が微笑んで頷くと、二人は別れた。丼が寒風に晒されていることを思い出した修也は帰路を急いだ。
帰宅して容器を取り出すと、大盛りになっていた。
「こんなにいっぱい一人じゃ食べられない」
 母がそう言うので、修也が三分の一ほどを食べることにした。幸い、中身はまだ温かかった。
 佳純のサービスに修也は心の中で礼を言った。

「なあ龍一、魔性の女なんて実在すると思うか?」
 終礼の後、部活に向かおうとする龍一を引き留め、修也は訊いた。さあ、と一言返すだけで部活に行ってしまうかと思ったが、龍一は立ち止った。
「突然どうした?」
 龍一のいつになく険しい顔に、修也はぞくりと背中が冷たくなった。
「大したことじゃないんだ」修也は取り繕うように言った。「泉の中学時代の友達から、浮気するなって忠告されたんだよ。魔性の女には特に気をつけろって。それだけのことだ」
「そうか」
 龍一は低い声で呟いた。
「部活前に悪かった」修也は引き返そうとした。「練習頑張れ」
 教室へと歩き出した修也を龍一が呼び止めた。修也はその場で立ち止り、振り返った。
「魔性の女は実在する。それは魔女でも妖怪でもない。ただの人間だ。でも中身は悪魔なんだ。恐ろしい人間だよ」
 龍一は恋愛経験が豊富だから、今までに魔性の気がある女性と交際したことがあるのかもしれない。
 気が付くと龍一の傍に引き返していた。修也は不快そうに眉間に皺を刻む龍一の顔を窺いながら、訊いた。
「そういう人を、誰か知ってるのか?」
 もしそれがかつての交際相手だとすれば、龍一の様子からして愉快な思い出ではないのだろう。
 九回裏二死満塁で見せるよりも険しい顔を龍一はこちらに向けた。
「知ってるどころか、俺の身内だ」
「身内?」
 龍一とは中学時代からの親友だ。母が夜に働きに出ることが多かった修也は、部活帰りに白崎家に上がり、よく夕食を食べさせてもらっていた。そのため龍一の両親とはそれなりに親しい。だが白崎家について、まるで知らない。
 龍一は「ああ」と頷いた。
「母さんの従妹だ。俺は穂花おばちゃんって呼んでるんだが、その人がまさに魔性の女だ。穂花おばちゃんと会った記憶は残ってないんだけどな」
 龍一は苦笑した。
「おじいちゃんの家の昔のアルバムと年賀状で顔を見たことがあるくらいだ」
「それだけで魔性だとわかるのか?」
「いや、昔から穂花おばちゃんについては何かと話が入って来た。だからろくに会ったこともないのに俺は穂花おばちゃんなんて呼んでるんだ」
 なるほど、と修也は思った。
「それで、梨恵さんの従妹が魔性の女だと断定できる理由は?」
「穂花おばちゃんは、正式な恋人、あるいは妻帯者ばかりを好きになる、いわゆる略奪癖のある人だったらしい」
「略奪癖……」
 物々しい響きに、修也の足が竦んだ。
略奪愛に悦びを感じ意図的に恋人のいる男性を好きになるのか、無意識に恋人のいる人を好きになるのか。いずれにせよ、恐ろしい性癖だ。
「従姉妹である母さんですら、穂花おばちゃんの略奪癖を恐れていたらしい」
「それは、自分の夫を奪われるかもってこと?」
「それもあっただろうな。でも細かい話をしているとさらに遡ることになる。一纏めにしてしまうと、母さんに恋人ができた時のことだ。母さんは絶対に穂花おばちゃんには紹介しなかった。それは――」
「――奪われると思ったから」
 修也と龍一の声が重なった。
 そうだ、と龍一は言った。
「まさかそんな……従姉妹の恋人だろう? そこは配慮があったんじゃないのか」
「魔性の気は生まれ持った性分だ。それに抗うことはできない。略奪癖は穂花おばちゃんにとっては聖火みたいなものだろう。それが消えることはない。たとえ従姉妹の恋人であろうとも、惚れたが最後だ。穂花おばちゃんの若い頃の写真は、相当美人だ。大抵の男ならあっさり悩殺されるだろうな」
 龍一がそこまで言うのは珍しい。修也は穂花の若かりし頃の写真を見てみたくなったが、その思いはすぐに振り払った。そんなことを考えている時点で穂花の掌の上で転がされているような気がした。
 それに、泉を裏切る第一歩になるような気もした。
龍一は続けた。
「実際穂花おばちゃんが結婚した相手は家庭のある男性だった。不倫の後、略奪したらしい」
「結婚してる夫婦をどうやって別れさせたんだ? 男性だって不倫は軽い気持ちだったかもしれないけど、あっさり離婚するとは思えない」
「子供ができたとしたら? それも妻との間に子供はいない。でも愛人だった穂花おばちゃんとの間に子供ができた。男として、責任を取らなければならない。あくまでこれは推測だが、男は密かに愛人と結ばれたいと思っていた。愛人が身籠ったのはむしろ好都合だった、とかな。穂花おばちゃんに誑かされたんだ、そう思っていても俺は不思議じゃないと思う」
 魔性の女とはそれほど簡単に家庭を崩壊させるのか……。
 泉の中学時代の傷も深刻だ。佳純に忠告された通り、自分は誠実でいなければならない。魔性の女に惑わされるなどあってはならない。
「その後は?」修也は訊いた。「妊娠がわかって、結婚した後は?」
「子供が生まれた。俺の再従兄弟に当たる。……もう、やめよう」龍一は呟くように言った。「この話はここまでだ。もう練習に行かないといけない」
「わかった。でも、話の続きを明日聞かせてくれるか?」
「いや、この話はこれで終わりだ。これ以上は話したくない」
 修也は怪訝に思った。龍一の横顔に、どこか不穏な気配が漂っているように見えた。
「この話には、決して愉快でないオチがある。だから話したくないんだ。修也も知らないほうがいい。知ってどうすることもできない話だからな。じゃあ、俺は行くよ」
 階段を下り始めたところで、龍一は足を止めた。教室に引き返そうとした修也もそれに気づき、足を止めた。
 振り仰いだ龍一は初めて相好を崩した。
「俺が女だったら、魔性の女になってただろうな」
 そう言うと、龍一は階段を駆け下りていった。修也は不自然な笑みを浮かべることしかできなかった。
 龍一は麻衣の他に、他校に交際している女子がいる。二人はSNSで知り合っていた。龍一の活躍ぶりは有名なのだ。他校の恋人とは麻衣と交際を始める前から恋人関係にあったが、学校が違う上に部活動に忙しく、何ヶ月も会っていないらしい。
 穂花と同じ血が、龍一の体内にも流れているのだ。
 修也は思わず苦笑した。修也にしか打ち明けていない龍一の秘密を麻衣が知れば、どう思うだろう。二股が麻衣に知れれば、龍一は穂花と同じ道を歩むことになるのではないか。
 どうにか食い止めなければ。
 教室に引き返そうと足を向けた時、遠くから大きな声で名前が呼ばれた。
泉の声だった。振り返ると、今にも泣き出しそうな顔をして、こちらに向かって走って来るところだった。
 華奢な体で修也の胸に飛び込んだ泉は、小さな頭を修也の胸に押し当てた。泣いているのか、顔を上げようとしない。
「どうした?」
「糸……赤い糸、なくしちゃったみたい。今朝なくなってるのに気づいて、休み時間に麻衣と探し回ったけど見つからなくて。今もずっと探してたんだけど、やっぱりなくて」
 泉は赤い糸を見つけた後少しして、赤い糸を手作りの栞にして保管していた。栞を紛失するきっかけがすぐに思いつかなかった修也だが、責めることでもないと思った。
「仕方ない。いつか見つかるさ。あれがないと恋人でいられないってわけじゃないんだから。そうだろ?」
 泉は顔を上げた。泣いてはいなかったが、潤んだ瞳が揺れていた。
 しかし赤い糸は泉にとっては大切なものだ。何もしないわけにはいかない。
「明日から俺も探すから。今日は帰ろう。俺も泉もバイトだし」
 首肯した泉と教室に戻ろうとした時、ちょうど麻衣が現れた。それと同時に、「糸ってこれのこと?」と背後から声を掛けられた。
 麻衣が厳めしく眉を立てている。振り返ると、薫子が立っていた。その手には泉が作った赤い糸の栞があった。
「どうして畑野さんが持ってるの?」
麻衣が問い詰めるように言った。修也も、泉に嫌がらせをするために盗んだのではないかと考えた。
「どうしてって、昨日の放課後に廊下に落ちてたのを拾ったの。名前も書いてないし、真木さんの物とは思わなかったから。でも今の会話を聞いて、もしかしてこれのことなのかなって」
 確かに栞に名前は書いていない。薫子の話は、辻褄は合っているがそれでも疑わしさは拭えない。
 だが意外にも、薫子は赤い糸をあっさりと泉に返した。
「滝沢君からのプレゼントなの?」
 薫子は泉に栞を手渡しながら訊いた。
「いや……」と言い淀む泉に代わって、麻衣が前に出た。
「前に言ったでしょ。あなたが二人の間に入り込む余地はないって。これは運命の赤い糸なの。修也と泉は運命で結ばれてる。この赤い糸は、二人が付き合い始めたその日、修也が泉に告白したその日に、泉の部屋で見つかったの」
「へえ」と薫子は感心したように相槌を打った。「怪奇現象じゃなくて?」
「違う。怪奇現象でも魔法でもない、これは実際に起きた現実のこと」
 薫子は、なぜか不貞腐れた。
「いいなあ。私にもそんな運命的なことが起きないかな……。たとえば明日学校に来たら私と滝沢君の机が赤い糸で結ばれてるとか」
 修也は、リレーのゴールテープのように太い赤い糸が二つの机を結んでいるのを想像してぞっとした。
「何それ、気味悪い」麻衣は一蹴した。「とにかく、もう二人にちょっかい出さないで」
 麻衣は薫子の話を信じていないらしい。確かに修也も信用できないが、赤い糸を素直に返したのは本当に持ち主が泉だと知らなかったからではないか。
 泉は栞をブレザーに入れている。昨日は体育もなかったから、こっそり抜き取る機会はなかったはずだ。強引に奪ったなら、むろん泉が覚えている。
 薫子は本当に赤い糸の栞を廊下で拾ったのだろう。修也は薫子の話を信用した。

 翌日の昼休みになると、なぜか修也の教室にギャラリーが多くなった。彼らの視線が自分達に向けられていることを修也は感じていた。
「何だろう……」泉が不安げな声で言った。
「あれだろう。運命の赤い糸。あれ、めちゃくちゃ噂になってるぞ」
 龍一は修也と泉を交互に見た。噂が広まるとしたら薫子しかいない。やはり彼女は隅に置けない存在かもしれなかった。
 麻衣が深い溜息を吐いた。
「ごめん。私が軽率だったわ。畑野さんにあの話をするべきじゃなかった」
「気にすることないよ」修也は言った。「噂なんてすぐに収まる。今はガムを口に入れたばっかりだから、うまくて仕方ないんだよ。味がするのもせいぜい二、三日だ」
 泉も同調した。
「あたし達は大丈夫。麻衣があたし達のためにしてくれたことだし」
「修也と泉はガムか」龍一は快活に笑った。「それ面白いな。俺達は何だろうな」
 麻衣を見て微笑む龍一に、修也は刹那虚しくなった。彼の朗らかな笑顔には昨日の不穏な気配など微塵もなかった。
 それが恐ろしくもあり、龍一らしくもあった。あるいは、穂花っぽいと言うべきだろうか。そんな皮肉を考えて、修也は微笑した。
 それを龍一は二人のやり取りに対する笑いだと思ったらしく、修也に二人を例えるなら何かと問うてきた。
 修也は龍一と麻衣を交互に見た。
「まったくわからん」
 修也は自分達をガムにたとえたわけじゃない。噂をガムにたとえただけなのだ。
 しかし泉が「グローブとボールじゃない?」と言った。「だって麻衣、白崎君のこと大好きだし、グローブに吸い込まれるボールみたいに、いつも白崎君の応援に行くもんね」
「おお! それいいな。俺がグローブで、麻衣がボール」
 龍一に褒められて、泉は明るく笑った。依然ギャラリーは好奇の目をこちらに向けて来るが、泉の様子を見ていると、特に心配はなさそうだった。
 ただ、龍一と麻衣がグローブとボールなら、他校の恋人はバットになり得るのではないか。そんなことが頭に浮かび、修也はそうならないことを願うばかりだった。

6へと続く……

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