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№532 フィットネスクラブの倒産急増

2023年度はフィットネスクラブの倒産が急増しており、過去最多を更新しているとのことです。調査は日本産業分類の「フィットネスクラブ」の倒産(負債1,000万円以上)を集計し、分析したそうで下記が詳細となります。

2023年度のフィットネスクラブの倒産は、2月までに28件に達し、すでに年度最多だった2022年度の16件を上回り、過去最多を記録。現在のペースで推移すると、2023年度は30件を超える可能性が高いとされている。販売不振が倒産増加の背景となっており、28件のうち20件が販売不振によるもので圧倒的に多い。さらに、28件すべてが資本金1億円未満の小規模事業者であることが目立っている。負債は1億円以上が7件(前年同期2件)と3倍増し、無謀な先行投資が負担になったケースも見られる。

https://news.yahoo.co.jp/articles/a16282301fe8e20c5a42bcbf8e2d6166760f01f3

現在のフィットネス業界は、高価格帯で設備やトレーナーが充実したクラブと、一部のトレーニングマシーンを設置した安価なクラブに二極化しており、競争が激化しています。健康志向の高まりで市場は拡大していますが、価格や設備を前面に出した顧客獲得競争が進んでおり、過渡期を迎えているのは間違いありません。

一方では、設備投資は限りなく低くして、健康指導とコミュニティ形成を軸にしたトレーナー型の小規模施設は増加傾向にあります。価格と施設設備を全面に押し出したクラブは事業再生に向けて様々な課題に取り組むことが求められるでしょう。

カーブス、エニタイムフィットネス、チョコZAPなどを代表とするあらゆる業態が出てきており、フィットネス業界自体はコロナを経て伸びつつありますが、既存プレイヤーの苦戦が目立ちます。消費者においても選択肢が増えており、自分に合った環境を見つけ出すのに迷いが生じる可能性があります。そんな環境の中、各事業者は自クラブの顧客になってもらうために、どんなメッセージを市場に伝えてサービスを磨き上げていくのか?真剣に考える必要があります。

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