№341 総合フィットネスクラブの価値(What?)
こんばんわ。白石です。
フィットネスビジネスにおいて、このWhat(なにを?)の明確化や追求が行われている企業が少ないのが現状です。
特に総合クラブにおいては皆無かもしれません。総合クラブの経営者もしくは幹部に「あなたの会社あるいはクラブはどんな価値(なにを?)を提供していますか?」と質問して答えられる人は少ないでしょう。
多くの人は「健康を届けて豊かなくらしを提供している」「運動やコミュニティを通じて生きがいを感じてもらっている」みたいな抽象的な返答になります。
それも価値と言えば価値なのですが、それはどっちかというと理念的な部分であり、もう少しはっきりとした価値、強いWhat?が生き残るためには必要です。
そう、変化を促すためにはこれに気づかなければなりません。
そのためには顧客を理解する必要があります。我々が売りたいものと顧客がほしいものがマッチしているのか?
ある洗剤会社の話、その会社は漂白に自信を持っていてそれを強みと認識し、顧客も洗濯物が白くなることを求めていると思っていました。しかし、思ったような売上結果が出ない時期が続きました。そこで消費者分析(インサイト)を行ってみると、主婦の方々は白くキレイになることを求めているがそれを判断しているのは見た目の白さではなく、臭いで判断していたことが分かったのです。
普通に考えれば、漂白の僅かな差なんて見た目で判断あまりできませんよね。その後の洗剤マーケットは皆様のご存知の通りです。漂白というよりは臭いの元となる成分の除菌やハーブ系の香りなど、臭い重視の製品が主軸となりました。
こういったことと似たようなことがもしかしたらフィットネス業界でもたくさんあるかもしれません。それは多種多様な業態が出てきていることから分かります。総合フィットネスクラブが売りたいものと顧客がほしいものにアンマッチが大きく起きている可能性があります。
パンデミックで生活様式が大きく変わりました。顧客がほしいものとして意識的なものではな、無意識的なものにアプローチする必要があります。
我々の強烈な価値(What)とは何なんでしょうか?
まだまだ成長余地があるフィットネス業界、これを定義して発信できる企業が生き残ると思っています。
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