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最新の牛乳研究 「がんリスク」「脳梗塞リスク」との関係性

がんリスクを考える


 昨年末には、大量廃棄回避のための消費拡大キャンペーンが行われた牛乳。

「完全栄養食」

と位置付けられることがある一方、逆に

「牛乳を飲むと不健康になる」

との説もある。

こういった論争について、小田原短期大学食物栄養学科の平井千里准教授はこう語る。

「牛乳の栄養価の高さを疑う余地はありません。カルシウムやタンパク質にミネラルといった栄養素を豊富に含みます。
ただし、飲み過ぎるとカロリー過多やカルシウムの過剰摂取で結石ができやすいといった不具合が起こることも考えられます。
完全栄養食とは言えないが、適量を摂る分には体に悪いものではありません」


 近年は、最新の牛乳研究により新たな指摘も増えてきた。その一つが「がんリスク」だ。

がんの予防対策を必要と考えてある人は、9割いるものの、実際に対策している人は3割ほどしかいない。

国立がん研究センターは、全国の約4万3000人を乳製品、牛乳、チーズ、ヨーグルトの摂取量によって4つのグループに分類して約10年間調査。
その結果、摂取量が多くなるほど前立腺がんのリスクが高まり、最も摂取量が多いグループは、最も少ないグループの約1.6倍のリスクがあると発表した。

そうした研究結果について、北品川藤クリニック院長の石原藤樹医師が解説する。

「牛乳の摂り過ぎが前立腺がんのリスクに関係することは、これまでにも海外の論文で報告されてきました。
海外の牛乳などには、成長促進作用のあるホルモン『IGF-1』が含まれているものもあり、それが前立腺がんのリスクを増す一因とされます。
成長因子には老化を進めたり、がん細胞を成長させるリスクもあると考えられています」

 牛乳に含まれる「脂質」に注目するのは、
秋津医院院長の秋津壽男医師だ。

「普段から脂質が足りない人が牛乳を飲んで補う分には良いのですが、脂質過多の人が牛乳などの乳製品を摂り過ぎると、前立腺がんや大腸がんリスクを高めるとされます。いずれにせよ、牛乳やヨーグルト、チーズなどの過剰摂取はよくない。食事はバランスが大切だということです」

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