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【倫理の指導案】青年期×今の自分は、子どもか、大人か。

本授業のターゲット生徒
進路、恋愛、勉強、交友関係、全てに悩む高校生

今回は幅広く、全ての高校生に考えてもらいたい内容です。
だってその悩みは今だからこそで、その思考が将来の自分をつくるから。


今を生きる、全ての高校生に、自分と向き合う機会を。



|授業の概要|

分野:青年期(ルソー・レヴィン・エリクソンなど)
テーマ:今の自分は、子どもか、大人か。
目標:今の自分自身と向き合うことができる。

|筆者の紹介|

この記事を書いている人:
ゆとりんり
新卒で倍率100倍の民間企業に就職後、教員に転職
教員採用試験の採用枠1枠に1発合格(働きながらの完全独学)
県に授業の研修用資料の提供や、学校の試験問題見本の作成を行う。
ブログで「ちょっと変わった授業アイデア」まとめてます。

|このページの見かた|




\導入(目標と疑問提起)/

まずは目標を提示しましょう。大々的に、「今日は自分自身と向き合う時間です」と生徒に理解してもらいましょう。

みなさん、早速ですが、今日は自分自身と向き合ってもらいます。思ってた倫理と違う!という人も、まずは物事の前に「自分自身」について考えてもらいます。「今の」あなた自身です。

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そして考えるきっかけを与えましょう。ただただ「考えろ!」と行っても「なんで?」となって終わりです。疑問を抱かせるのです。普段当たり前に言われていることから疑問を抱かせましょう。

みなさん、こんなこと言われたことないですか?言われたことある人、隣の人にどんな時にどんなことを言われたのか、まずは共有してみましょう。(ペアワーク)

で、みなさんはその言葉の意味が理解できたのでしょうか?私はできませんでした。おとなってなんだよって思ってました。みなさんの思う「大人」とか「子ども」ってなんですか?

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\展開(テーマ1)/

今回は2つのテーマで展開します。テーマ1では、「おとな」「子ども」とはそういえば何を基準に分けているのか。そもそもの部分から考えさせます。当たり前に疑問を抱かせましょう。

ペアワークで、自分と他者の「大人の定義」の違いを認識させましょう。

皆さん、まずは「大人」の定義について、考えてもらいます。
いわゆる「おとな」と「子ども」の境です。どこからがおとなでしょうか。

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みなさんはもしかして、言われるがままですか?
大人ってなんだって思いませんか?
何を基準に分けてるんですか?
みなさんはそれを知って、相手の言葉を受け入れていますか?

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1回考えてみましょう。おとなと子どもを分ける基準とはなんでしょう。(個人ワーク)では、共有します(ペアワーク)。話した後で→ノートへメモ

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※「話した後で→ノートへメモ」と書いたのには理由があります。倫理は「書いて話す」ではなく、「話して書く」で進めましょう。(以下参照)


ちなみにということで、花王さまのアンケート結果も入れております。

世間の考える大人とは、1位「常識がある人」2位「責任を自分で負える人」だそうです。そのほかの結果はこのようになっております。

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\展開(テーマ2)/

テーマ2は「自分自身」について考えます。先の基準に照らしたとき、自分はどこの位置にあるのか、考えさせます。ここから自分自身と向き合う時間の始まりです。

さて、みなさんは大人ですか?子どもですか?おそらく感覚では「子ども」というでしょう。でもなんとなくですよね。理由を持って、自分がどこの位置にいるのか、考えてみましょう。

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イラストで描かせると印象にも残ります。自分の思う「大人」とどれほどかけ離れているのか。自分と向き合わせて、自覚させましょう。考えれば考えるほど、大人とは何かわからなくなってきます。それが目指すところです。

こんな感じで自分の位置を認識しましょう。今の自分は基準とどれほどかけ離れているのか。自覚しましょう。大事なのは理由です。なんとなくから抜け出してください。なぜ今の自分はその位置にいるのでしょうか。

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そして、大人か子どもか、自分自身と向かい合うのに避けては通れないのが、「悩み」です。向き合うならばとことん向き合いましょう。

さて、みなさんはなぜ大人になれていないのでしょうか。私は、当時小さなことでも悩んでいました。今じゃ考えられません。そんな人の目が気になるか?とか、服装とか、髪型とか。精神面を原因とあげる生徒が多いのではないでしょうか。それもそのはずです。みなさんは悩む時期なのです。



\展開3(用語の提示 with 自分の考え)/

ここで、勉強の要素を提示します。青年期という語句を示します。やっとか…という感じですが、授業は知識のインプットより、思考をメインに置いています。さらに、知識はどうせならスッと入ってくる仕組みを用意します。

みなさんは、悩み多き時期なのです。大人の何倍も悩んでいます。今の時期だからこその悩みがあります。まず、ノートにアウトプットしてみましょう。悩みをできるだけ書けるだけ書いてみてください。人に見せれる悩みだけでもいいですよ。

で、みなさんなら、今の自分を何と表現しますか?「ひとこと」です。キャッチコピーのような「ひとこと」です。複雑な自分を何と表現しますか?大人でも子どもでもない自分を。さて考えてみましょう。

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表現力の練習でもあります。インプットと同様にアウトプットも大切です。思考を整理し、適切に表現する。一言で相手に伝えるにはまとめる能力と同時に、自分を理解する必要があります。悩みを自覚し、アウトプットさせましょう。そして、共有します。

最後に思想家の一言を示しましょう。自分の考えを持って彼らの語句を見るのと、ただ見るのでは「納得感」が違います。自分と照らし合わせることもできます。

いいのが思い浮かびましたか?では、ペアで共有してみましょう。理由も大切にしてください!そこが大切です。そして、かつての思想家たちはこんな言葉で表現しています。「うあ〜なるほど」ってなりませんか?

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ここまでの青年期についてまとめ、ラストのまとめに入っていきます。

一言で表現してもらいましたが、青年期というのは葛藤の時期です。
悩んで、悩んで、「これが自分だ」と受け入れていく、そんな時期なのです。

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最後まで、自分ごととして考える機会を提示します。倫理はいかに自分ごととして考えることができるか。思想家の思想を自分の思考に落とし込めるかだと考えています。興味を持ったタイミングで考えさせていきましょう。

レヴィンという人物が、葛藤を分類しています。みなさんも悩みや葛藤をこれに当てはめて分類してみましょう。自分の悩みで大丈夫です。今の自分がもっと理解できる!かもしれません。

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\まとめ/

最後に、今の自分を捉えた上で、大人について考えさせます。あくまで理想です。基準があり、今の自分があり、目指すべき姿を想像させましょう。歩むべき道について自分なりに考えさせます。

この1時間でみなさんは自分自身について散々考えてきました。最後に、どんな大人になりたいか。考えて終わりましょう。未来を考え、目指すビジョンをとらえましょう。ちなみに私は、いつまでも挑戦し続ける大人でありたいです。

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