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着実に積み上げていくもの

大学を卒業して社会に出てから、気付けば10年以上が経過していた。
大学4回生の時、まさに就職氷河期と言われる時代で就職活動には苦労した記憶がある。
第一志望の会社は第二選考である面接で落とされ、第二志望である会社も筆記試験で脱落した。
何社か受けているうちにやっととあるメーカーの法人営業部で内定を獲得し、何とか大学卒業までに就職という大切な任務を達成する事が出来た。

そして、人生で初めての社会人を経験する事になる。
勿論、営業自体が初めてで、人見知りな自分が通用するか不安であった。
独り立ちするまでに先輩と同行でOJTという形式で、仕事の流れを学んだ。

そして、約2か月のOJTを終え、いよいよ自分の顧客を持たせてもらえる事になり、先輩から大切なお客様を引き継いでもらい、営業マンとして本格的に活動していく事になった。
既存の顧客の管理だけではなく、新規顧客の開拓も並行して行う必要があり、営業初心者の自分にとっては毎日が地獄のようであった。

上司や先輩、そしてお客様に怒られる事も多く、正直自分に向いていないのではないか・・・とマイナス思考になり枕を濡らした時期もあったのを鮮明に覚えている。上司にも営業から他部署への移動も仄めかされた事もあり、選択を迫られた時は悔しい気持ちもあり、「営業でこのまま頑張らせてください」と正直に伝えた。

その後、営業活動を地道にコツコツとこなしているうちに、ようやく1件新規の顧客を獲得する事が出来た。
ちょうど他社からの切り替えを考えていた絶好のタイミングだったらしい。
その会社の社長から自分という人間を非常に気に入ってもらい、夜は飲みに連れて行ってもらったりと、不器用な自分でも信頼関係も築く事が出来た。

その後、自分に自信が付いたのか、人が変わったかのように営業活動が楽ししんで出来るようになり、営業成績もグンと伸び、優秀賞の表彰を授与されるまで成長した。

新卒から入社してから10年間で順調に営業活動に励み、それなりの肩書と責任ある仕事を任せてもらえる事になり、人間的にかなり成長できた。

これは自分自身の努力の成果かもしれないが、背景には会社のサポートやお客様のご鞭撻もあったからこその結果であり、感謝の気持ちでいっぱいである。

辛い時期を乗り越えて、諦めずにコツコツと着実に積み上げていく事により、明るい未来を切り開けるという事を信念にこれからも頑張っていこうと思う。

今は転職し、全く別の業種で働いているが、その10年間の経験が間違いなく生きていると実感している。


・・・努力は実ります。



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