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小さな意見の『代弁』が鍵⁉

皆さん、こんにちは!!
今回もマーケティング関連のお話で、2020年にTwitterでバズった投稿の事例を本田哲也(著)「ナラティブカンパニー」で読んでほっこりしたので、ご紹介します。

ある女性が、疲れていたため夕食に冷凍餃子を出したところ、夫が「冷凍食品は手抜きだ」と言った、という嘆きをTwitterに投稿しました。

料理には、たくさんの工程が必要です。在庫や食べる人の体調、天候などを考慮して献立を決め、材料を買い、下ごしらえ、料理、片付けまでが1セット。ところが、日常的に料理をしない人には、その大変さが今一つ伝わりにくく、工程を短縮したり省いたりすると「手抜き」だと感じてしまうのかもしれません。

このツイートに対し、某企業の公式アカウントもすぐに反応します。

「冷凍餃子を使うことは、手抜きではなく、手“間”抜きです」「冷凍餃子を使うことで生まれた時間や余裕を、子どもや家族とのふれあいに使ってほしい」。

この一連の投稿には、44万いいね!がつき、「冷凍餃子」「手間抜き」がTwitterのトレンドに入りました。テレビでも取り上げられ大きな反響を呼び、約1カ月で冷凍食品は「手間抜き」という印象が広がっていきました。

某企業は「家庭で食事を作る人に代わって、従業員が手間と愛情を込めて作っている」とし、「手間」を動画で可視化しました。利便性だけを切り取るのではなく、冷凍食品のよさをアピールした動画は、公開後1カ月弱で90万回再生を達成し、ついに「手抜き」という印象を払拭しました。

個人の声が届きやすくなったSNS時代に支持される企業になるためには、自社のブランド価値の視点から社会の小さな意見を『代弁』できるかが鍵だと思います。SNSで顧客の声を『代弁』することにより、共感を得ることに成功した素敵な事例のご紹介でした。

御社のお客様が、生活の中で何を感じているのか、何を不都合だと感じているのか、その声に耳を澄まし、自社のブランドとの接点を見つけ出して拾い上げることが、SNS時代に活きるコミュニケーションのようです。

ぜひ、お客様の声に耳を澄ませてみてください。

参考図書:
ナラティブカンパニー:本田哲也著 東洋経済新報社

広告がなくなる日:牧野圭太著 クロスメディア・パブリッシング


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