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神様

神様みたいな日記をつけたい。 誰も私を救ってくれないから、自分で神様をつくればいいと思った。許してほしい。 希望なんかにはきっとならないけれど、私の祈りは神様になってくれると信じてる。 1/20 たまたま目に入ったあなたの欠片がとても綺麗で、どこにでも行けると思った。誰かにとって悲しみに見えるその欠片は、私には神様みたいだった。どんなに願っても助けてくれない形の無い神様じゃなくて、ちゃんと存在しているモノ。救われるんだ、やっと。果てしなく見えた、絶望的な坂道に終わりを告

    • 短歌たち

      • 本当の言葉

        借り物の言葉を使うと、そこに私が居ないような気がする。 そうやって答えることが決まっていたかのように、型をなぞって台詞が出てくる。それは私が話しているというよりも、私の中の他者が勝手に話している感覚に近い。借り物の言葉でも誰かを救うことがあるし、そうやって言葉は循環していくのだろうから、間違ってるってわけじゃないのだけれど、無感情な言葉を届けているように思ってしまう。 私が私として話している、と感じられる瞬間にも出会う。借り物で余白ばかりだった言葉の中にも、私が色をつける

        • 救い

          それは救いだった。 立ち寄った本屋で見つけた詩の一編。 イヤホンに流れた懐かしいメロディ。 知らないカフェで飲んだ知らない珈琲。 何気ないあなたの言葉とその余白。 どれもが静かに、けれど確実に、 黒い海に沈む私に、手を差し伸べたのだ。

          許し

          許さないことは私を生かしてきた 殺したいほどの憎しみと悲しみ あなたを恨むことはわたしの希望だった 私の生活は許さないことでできていた だから もうやめた 許さないまま 私を生きる 許さないまま そうじゃない希望を見つける 許さないことは私の一部 許さないことを許して私は生きる

          表現

          誰でもない誰かの声 わたしの声かあなたの声か そのままを知らないわたしは 今日も誰かに救われる 誰の声か分からなくていい 色が無いから聞こえてくる 色が無いから救われる 最初からそうだったかのように わたしは色をつけている わたしは壊しているのだろうか わたしは受け入れているのだろうか 勝手なわたしを許してほしい わたしがわたしを救うために

          生活

          「なんのために生きるのか」 知らない声が聞こえてきた 「生きるために生きるのよ」 呆れた顔の誰かに言う 夢も意味もいらないさ 薄っぺらいと言われても 上にも下にも行かないよ 今を今を愛してるのさ 声を聞かせて 会いに行くから 見えない傷も 溶けていくのさ ぼくらをうたうよ ぼくらをうたうよ わたしのうたを あなたのうたを

          苦いやつ

          あなたが大好きだと言う苦いやつ わたしはやっぱり好きになれない 働いてから好きになった苦いやつ 変わらずに嫌いだった苦いやつ 「甘くもできるよ」と言うあなた 「匂いが苦手なんだ」と言うわたし 「きっとすぐ慣れるよ」と言うあなた 「変わらないよ」と言うわたし あいつとどこかに行ってしまうのだろう 好きになれないわたしは子どもなのだろう 匂いの残る部屋に あいつとわたしだけがいる

          苦いやつ

          エンディング

          どこにいるの 帰っておいでよ 咲いたはずの 花も枯れたよ そばにあった 嘘みたいな夜 思い出せない あの子のことば 遠くばかりを見ていたんだ 溢した何かを拾えなくて くだらない歌を切り刻んで 意味もないと ことばを捨てた メロディさえも聴こえない もう何も何も 残らなくて 本当はもう 歩けない もう誰も誰も 戻らなくて 絡みついた 切れかけた糸を 手繰り寄せた 平気なフリして 妬み吐けば 崩れる気がして 声に出さず 自分を殺した 得られるものばかり見ようとした 掴んで

          エンディング

          無題

          あなたを あなたを 思い出しているよ いつか いつか 忘れられるかな どこにも行けやしない 空っぽの昨日と今日 どこまでも行くはずだった 明日はいつも笑っていた もう意味を持たない言葉 雨の中でひとりぼっち たったひとり探している たったひとり探している 暗くて深くて何も無い 遠くて近くて触れない 見える見えない見えなくない 会いたい見たい触れたい 祈る もう会えないのに 想う 忘れたくないから 願う 何も生まなくとも 歌う どうか届くように あなたを あなたを 思

          戒め

          あなたを変えようとする世界 あなたを変えようとする私 いつか後悔するであろう世界の仕組み 後悔しなければならないはずだったこの仕組み あなたは抗うだろうか 抗える言葉は持っているだろうか どこまでも飛べそうなその翼 どこにも無いようなその景色 変えた世界を恨め 変えた私を恨め あなたがあなたでいられますように 私はもう過ちを犯さない

          私と他者

          「他者との関わり」私の専門は「教育学」なのだが、大学4年間の中で何を学んだかと聞かれれば、「人間という存在について」と言うだろう。なんだかいい感じのことを言っているが、「中途半端にいろんなことをやったら全部中途半端になった」という意訳をすることもできる。 教育への興味はいつしか福祉への興味と移り変わり、いつの間にか人間そのものに興味が移っていった。そこには様々なテーマがあるが、「他者との関わり」というのはその中でもあらゆるものに繋がる大きなテーマであった。 「他者」という必

          私と他者

          大学の友達へ

          大学では多くない友人ができた。 いわゆる「よっ友」はそれなりにいたが、大抵はすれ違っても目を合わさなくなった。入学式に一緒に行ったあの人は元気だろうか。あれ以来、会ってはいない。名前も忘れた。ひどい話である。 そんな中で、これからも会い続けると断言できる数少ない友人がいる。まあ、数はどうでもいいので「多くない」とか「数少ない」とか言うのはここでやめよう。とにかく、そんな彼らに出会えた私は幸運である。 彼らとの出会いは意味が分からない。 オリエンテーションでちょっと仲良くなっ

          大学の友達へ

          いつかのどこかのあなたへ

          たくさんの特別に囲まれて生きられるといい ありふれたものに見えるひとつひとつが日常を彩る 溢れだした特別を誰かに手渡す時がきっとくる たくさんの好きと嫌いに出会えればいい 手を離さずに抱きしめていなければならないこと すぐに逃げなければならないこと そして、好きか嫌いかも分からないことに出会えればいい あなただけの世界が広がればいい へんてこな形をしたものに名前をつけて はみだしてしまったものを目に焼きつけて どこにもない世界の中で息をしていてほしい どうか幸せでありま

          いつかのどこかのあなたへ

          「しあわせ」

          あなたと交わすばからしい会話 どうでもよくて、すぐに忘れてしまうようなやりとり なんの話だっけと我に帰ったかのように聞き合ってしまう きっとそれでよかったりする どうでもいいことは、どうでもよくなかったりする youtubeで見て食べたくなったご飯たち 自分でつくってみるけど、なんだか思っていたのとは違う 塩が足りなかったり茹で過ぎたり上手くいかない 微妙な顔をしているあなたは無言で醤油をかけている でも、またつくってみようと思ったりする ふと聞きたくなった大好きだった音

          「しあわせ」

          「呪わないように呪われないように」

          呪わないように 呪われないように 期待はしないし されないように振る舞う 傷つけることもなければ 傷つくこともない えらいでしょ? 紐で縛りつけることも 真綿で身動きを取れないようにもしない 不確実には手を出さない 分かっていることだけで生きている そんなわたしは どうしてかひとりぼっちなんだ

          「呪わないように呪われないように」