見出し画像

苦いやつ

あなたが大好きだと言う苦いやつ
わたしはやっぱり好きになれない

働いてから好きになった苦いやつ
変わらずに嫌いだった苦いやつ

「甘くもできるよ」と言うあなた
「匂いが苦手なんだ」と言うわたし

「きっとすぐ慣れるよ」と言うあなた
「変わらないよ」と言うわたし

あいつとどこかに行ってしまうのだろう
好きになれないわたしは子どもなのだろう

匂いの残る部屋に
あいつとわたしだけがいる


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?