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長編作品を観て感じたこと

先日、日本アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞など8部門で最優秀賞を獲得した映画『ドライブ・マイ・カー』。

DVD化もされておりますが、駆け込みで映画館で観てきました。この作品、聞いてはいましたが、上映時間は3時間を超えます。

3時間を超える作品を映画館で観るのはタイタニック以来?(25年前。笑)と言えるくらい、久しぶりでした。次の展開を期待するのも諦めるくらい、ただただぼーっと観ている自分がいました^^;

監督が言うには、主人公とヒロインの再生を描く上で、心の距離を縮める上でそれだけの長さが必要だった。ただそれだけのことらしいですが、脚本を中心に本当に良くできている作品だと思いました。

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SNSを観ればインスタのストーリーズやTikTok、YouTubeのショート動画など、最近は逆に、短さが流行りだからこそ、心の変化を丁寧にきっちり描き、時代に迎合しない強さを感じました。

(それで言うと、2時間の作品を映画館で観るのも耐えられずスマホを観てしまう若者もいるそうで、、作品が面白ければ別か?笑)

ここ10年、インスタでタグれば興味ある情報をすぐに触れられ、ググれば欲しい答えがすぐに手に入る世の中になりました。

きっとZ世代を中心とした若者の検索力もとても高いでしょう。

例えばコロナ前はセミナーなどの勉強会も多くはリアルでしたが、今は一気にオンラインとなり、足を使わずに家の中にいるだけで十分欲しい答えにダイレクトに繋がるようになりました。

つまり、答えにたどり着くまでのプロセスがカットできる世の中になったということですね。これって本当に凄いことだと思います。

みなさんは、どう思いますか?

『ドライブ・マイ・カー』を観て思ったのは、主人公たちの心の変化を3時間という時間をかけて伝えていくストーリーに味わいがある、ということです。自分の心が動いたら、時に涙したり、ドキドキしたり、そこにはストーリーがあるはずです。

情報だけなら映像も2倍速で良いでしょう。結末だけ知りたければ、ネタバレサイトを覗けば良いでしょう。ただ、感動に落とし込むには最初から最後まで味わうこと。

結末だけを知って満足であれば、「心に残った作品」や「人生に影響を与える作品」との出会いにはたどり着きません。

自分の人生と作品のストーリーの何かがリンクする。それを味わう。日頃降ってくる知のジャンクフードに踊らされず、味わい(プロセス、ストーリー)をなくさない今と未来であれば幸いです。

でなければ、自分の言葉で伝えられない。

そして、本当に伝わるのは、結局体験したものからだと思います。
疑似体験と体験には大きな差がありますよね(今後はメタバースのような疑似体験で十分、だってリアルって色々お金かかりますよね、っていう世の中になるかもしれませんが^^;)

最後に、今個人的に興味ある体験ものの一つに茶道があります。おもてなしの精神や、侘び寂びに触れ、「間」という止まることで感じる味わい、そんな日々から自分の器を広げていきたいですね(^^

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