ゆうすけ

1982年、大阪生まれ。メーカーの人事部勤務。社会人になってからはほぼ東京、今は墨田区…

ゆうすけ

1982年、大阪生まれ。メーカーの人事部勤務。社会人になってからはほぼ東京、今は墨田区在住です。とりあえず読んだ本の記録を兼ねて、noteをはじめてみました。いつまで続くかわかりませんが、ぼちぼちやりたいと思います。

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読書日記(9冊目)『日本のイノベーションのジレンマ 第2版 破壊的イノベーターになるための7つのステップ』玉田 俊平太

久しぶりの投稿はこちらです。 「イノベーションのジレンマ」を日本企業のケースに置き換えて記述した経営書。事例がエレクトロニクス中心で戦後のザ日本のメーカー的なものが多数出てきてわかりやすい。破壊的イノベーションと持続的イノベーションとの違いも示唆に富む(電線メーカーが光ファイバに進出したのは画期的だが持続的イノベーションというのはなるほどと思った)。 1部はこんな感じでわりと面白く読めたのだけど、2部は結構技術的にマニアックな話題も多くて若干退屈。3部はやや教科書的かもし

    • 読書日記(8冊目)『部下の強みを引き出す 経験学習リーダーシップ』松尾睦(ダイヤモンド社)

      人材開発のフィールドで最近(といっても10年くらいか)つとに注目されている考え方の1つに「経験学習」がある。「7:2:1」の法則で知られているように、人が成長するには「各自が自分の仕事経験を通じて職業能力を開発する機会」が最も重要ということだ。 その経験学習について、体系化して一般書籍を書かれて普及されたのが北大の松尾睦先生です。 前著である『職場が生きる人が育つ「経験学習」入門』よりもリーダーシップとなる通り更に実践的で、多くのビジネスパーソンにとって重要な内容になって

      • 読書日記(7冊目)『一億円のさようなら』白石一文(徳間文庫)

        この読書日記ではじめて小説を取り上げます。先週土曜に丸善・日本橋店(僕が読む本の8割くらいはここで買っている)に行った際に購入しました。 大学時代に著者のデビュー作である『一瞬の光』を読んで以来、それなりの作品を読んできました。最近はちょっとご無沙汰していたので、久しぶりです。 文庫で600ページを超える作品ですが、テンポがよくてサクサク読めます。冒頭主人公がインフルエンザに懸かったかもというシーンがあるのですが、コロナ禍で読むと、とてもリアルに感じました。ちゃんとマスク

        • 読書日記(6冊目)『サガレン 樺太/サハリン 境界を旅する』梯 久美子(KADOKAWA)

          今日で8月も終わり、遠出もせず自宅に籠もって読書三昧な日々でした。こういう時は辺境もの?に限ると思い、こちらを読了です。 いくつかの書評で取り上げられていて、「Yahoo!ニュース|本屋大賞 ノンフィクション本大賞」2020年にノミネートをされているようです。 ちなみにこの「Yahoo!ニュース|本屋大賞 ノンフィクション本大賞」ですが、どういった性質のものなのか少し分かりにくいと感じるのは僕だけでしょうか。。本屋大賞のノンフィクション版という位置付けなのだろうか。ちなみ

        読書日記(9冊目)『日本のイノベーションのジレンマ 第2版 破壊的イノベーターになるための7つのステップ』玉田 俊平太

        • 読書日記(8冊目)『部下の強みを引き出す 経験学習リーダーシップ』松尾睦(ダイヤモンド社)

        • 読書日記(7冊目)『一億円のさようなら』白石一文(徳間文庫)

        • 読書日記(6冊目)『サガレン 樺太/サハリン 境界を旅する』梯 久美子(KADOKAWA)

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        • 読書日記
          5本
        • 映画日記
          1本

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          映画日記(No.1)『コンフィデンスマンJP プリンセス編』

          折角なので記録も兼ねて映画日記もはじめてみます。今日約半年ぶりに映画館で映画を観てきました(2月に観た「パラサイト 半地下の家族」以来)。こちらです。 灼熱の8月東京、最後の土曜日、近くのTOHOシネマズは猛烈にクーラーが効いていて寒いくらいでした。席を間引いてはいますが、それでも満席の大盛況(ちなみに入り口で検温もあった)。 TVシリーズは未見で、前作「ロマンス編」を映画館で観賞して以来です。エンタメとしては極上かと思います。小ネタが効いていて、テンポがいい展開が観てい

          映画日記(No.1)『コンフィデンスマンJP プリンセス編』

          読書日記(5冊目)『論語と算盤と私―これからの経営と悔いを残さない個人の生き方について』朝倉 祐介(ダイヤモンド社)

          素晴らしい本でした。 著者は元ミクシイ社長で、同い年であることは何となく知っていたがなんと誕生日まで一緒のようでびっくりです。やや自虐的ですが同じ年月生きていても、大事なのか中身・濃さであると痛感した次第。 いずれにしても本書はリーダーシップやプロフェッショナルということについて示唆溢れる良書です。ベンチャー企業の元社長が書いた軽薄な本では全然ありませんというか、真逆な感じ。34歳にして老成したオーラすら漂う。さて全7章は以下の通り。 第1章 職業としての経営者とリーダ

          読書日記(5冊目)『論語と算盤と私―これからの経営と悔いを残さない個人の生き方について』朝倉 祐介(ダイヤモンド社)

          読書日記(4冊目)『絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか』アビジット・V・バナジー&エステル・デュフロ(日本経済新聞出版)

          ビルゲイツのこの夏の5冊の1つとのこと。という訳ではないが、僕も夏休みに読みました(クーラーの効いた部屋ですみません)。厚い経済学の本で最初は読了できるかかなり不安があったのですが、身近な話題を扱っているためスラスラ読めました。翻訳もいいと思います。著者の2人はいずれもMITの教授で、夫婦でもあり、そして昨年のノーベル経済学賞の受賞者です(デュフロは史上最年少での受章とのこと)。 冒頭に経済学者がいかに信用されていないのか、やや自虐気味に書いています。あとは彼らの仕事は論文

          読書日記(4冊目)『絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか』アビジット・V・バナジー&エステル・デュフロ(日本経済新聞出版)

          読書日記(3冊目)『新型コロナウイルスを制圧する ウイルス学教授が説く、その「正体」』河岡義裕(聞き手)河合香織(文藝春秋)

          ノンフィクション作家の河合香織がウイルス学者である河岡義裕に聞いた語り下ろしというスタイルの本です。 第1章 新型コロナウイルス研究最前線 第2章 ウイルスと共に生きる 第3章 ウイルスと私 という3章構成です。タイトルはかなり煽動的な「制圧する」とあるのですが書いてあることはそのような「こうすれば大丈夫!」的なワイドショーみない内容からは程遠い、かなり冷静というか常識的なものです(学者が書いたものなので当たり前といえばそうかもしれないですが・・・)。断定的なことが書かれ

          読書日記(3冊目)『新型コロナウイルスを制圧する ウイルス学教授が説く、その「正体」』河岡義裕(聞き手)河合香織(文藝春秋)

          読書日記(2冊目) 『腸科学―健康・長生き・ダイエットのための食事法』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

          腸活ブームですが、スタンフォードの生物学者である著者夫妻が最新の学術的な知見と子育ての経験に基づいて書いた本です。 早川書房はこういう本もちゃんと出せるのが、素晴らしいですね。一般向けに関われているとはいえ、わりと専門的な話も出てくるので途中読むのに疲れる部分もありますが最後の第9章「では、どうすればいいのか?」だけ読めば大体のことは理解できる。逆にいうと、その章だけでもいいような気がする。 マイクロバイオータの多様性こそが、すべてである。そのための食事を心がける。自然分

          読書日記(2冊目) 『腸科学―健康・長生き・ダイエットのための食事法』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

          読書日記(1冊目)『街道をゆく42三浦半島記』司馬遼太郎

          『街道をゆく 42 三浦半島記』 (朝日文庫)を読みました。 言わずと知れた、司馬遼太郎の紀行文の傑作です。ほとんどが鎌倉の話で、最後に少しだけ横須賀・日露戦争・海軍が出てくる。 本棚にあるこのシリーズは、 36巻の「本所深川散歩、神田界隈」 と40巻の台湾紀行です。 先日、李登輝さんが亡くなったというニュースに触れて、そういえば司馬さんと対談していたなと思い出し、ああ久しぶりに読んでみたいなと思い冒頭の三浦半島紀が近くのBOOKOFFで売っていたという経緯でした。

          読書日記(1冊目)『街道をゆく42三浦半島記』司馬遼太郎