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詩やことばについて

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詩や芸術についての思考のかけら。
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2019年10月の記事一覧

読める、とは。

昨日は外交のような仕事で1日外に出ていて、少し疲れた。

それで、昨日の話で、とある紙に書かれたものを見る機会があったのだが、そのときにもう一生使うこともないだろうと思っていた知識(学生時代の専門に近いところの知識)を使うことになった。実際に使用する場面があるとは思わなかった。そうか、こういうときに使う知識かと、知った。

でもそれはやはりかなり限られた特殊な条件であって、それはまるで、変な形のペ

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きれいなもの

先日、たまたま津軽のこぎん刺しの体験・販売イベントの前を通りかかり、ひどく惹かれるものがあったのだが、時間がなくて手に取れなかった。
それからこぎん刺しの解説のパンフレットをみる機会があり、その後流れて柳宗悦の文を読むに至った。

いずれも、まだ本物を見てもいないのに泣きそうになった。
以来ずっと私のこころをざわつかせてやまない。

地の身頃いちめんにびっしりと、稲田の雪のような、一目一目。
いつ

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ことばが溶けている

note公式から少し前に「君のことばに救われた」というお題の企画が出て、書かれたものをいろいろ読んで、自分でも考えてみたのだが。

書けなかった。これというものを。

浮かばないまま時間が過ぎた。
いくらなんでも、出てこなさすぎである。

そんなはずはない、と思った。絶対、確実に、どこかでことばに救われているはずなのだ。でも、なんか書けない。取り出せない。
おかしい。

それで、何も思い浮かばない

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