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【実況する美術鑑賞#37】如拙「瓢鮎図」 【毎日60分で1記事】

名画を鑑賞して実況しながら、毎日1時間でnote1記事作っています。

<ルール4.0>
・なんとなく知っているけど、よく知らない作家作品を一つ選ぶ。
・作品を3分鑑賞しながら実況し、文字起こしする。
・15分を目安に作品について調べる。
・必要あれば再度作品をよく見る時間をとる。
・5分で調査の結果なども含めて再度鑑賞実況し、文字起こしする。
・30分を目標に文字起こし内容を編集する。
・上記の作業を1時間で完成させNOTEの記事にする。
・ほぼ毎日続ける。
・名称を【実況する美術鑑賞】作家名「作品名」【毎日60分で1記事】とする。
(2021.9.23改定)

では、まず作品を3分鑑賞して、発見したことを書き出します。
今回の作品はこちら

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・3分の鑑賞で気づいたこと

「瓢鮎図」という作品で・・どっかで前に見たことがあるんですけれども・・おじいさんみたいな人がですね、川に向かってひょうたんを両手で構えつつ、その先にはですねナマズがいます・・

周りは寂しげな風景で、奥の方に山があって、手前にはこの人だけがいるという図ですね・・線はすごい走ってると言うか、勢いのある・・右下の方の草むらなんか「しゃしゃしゃしゃあっ!」ってね、竹とかも上手ですね描き方・・おじいさんの服の輪郭とかもすごい勢いがありつつ、結構細い線っていう感じがします。

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どういう絵なのかなぁ・・ひょうたんとね、ナマズが対になってるような・・そういう位置関係にも見えたりとか、あとはひょうたんを「持ってる」って言うか、手にひょうたんが「吸い付いてる」みたいな感じなんですよね・・

これは持ってる様子がうまく描けなかったっていうよりは、他の部分がすごいよく描けてるのでそういうことではないだろうから・・変な持ち方なんですよね・・

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ひょうたんはナマズとどういう関係なんだろうな・・ひょうたんからナマズになったみたいな・・ひょうたんからナマズが出てきたとか・・もナマズからひょうたんを預かったとか・・ここになミラクルと言うか、そういうのがありそうな・・そんな図のような気がしますね。

この左下の竹の様子もまっすぐじゃなくて、うねってる感じが意味深って言うかね、ざわざわしている、ざわめいてる感じが・・そんな感じがするかなあ。昔のディズニー映画とかって、不思議なことが起こると周りの木々たちもざわめくみたいな・・そういう描写があったりしますけど、そんなざわざわ感が手前にはありつつも、後ろにはどっしりとした山があるような・・

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静かな風景なんですけども心がざわつくような、何かが起こっちゃったんじゃないかな〜みたいなそんな気がしました。

・作品・作家について
如拙
「瓢鮎図」1414年


参照:


・さらに5分の鑑賞で考えたこと

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この絵はですね足利義持という将軍が如拙という画僧に描かせたもので、「ひょうたんでナマズをおさえることができるか」という、無理難題を表している図だそうです。

要するに禅宗の禅問答ですね。公案を絵にしたもので、その問と言うか絵に対して、31人の高名な禅僧がこのを問いかけに対する詩と言うか、連歌のようになったアンサー、返信をしているということで、31人分の色んな答えが漢詩になって書かれています。

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つるつるのものでヌルヌルのものを、しかも特にとっかかりもない形のひょうたんっていうもので、どうやってナマズを取るのかという・・普通に素手で取るのも難しいナマズを取れるのかみたいなところの絵だというところで、画面上は、すごいつるつるぬるぬるしたものであふれているそうです。

全体の曲線の感じとか、霧っぽい湿った感じとか、竹もつるつるしてるし、水もそうだし、川べりとかそういうもの・・とにかくヌルヌルしてるもので絵が溢れていて・・

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この手が変なのも、問いに対するいろんな解釈を広げるためであるかもしれませんし、もしかしたらもうすでにひょうたんがヌルヌルツルツルで、落としそうになってる瞬間なのかもしれないです。

そういう馬鹿げたことをしているというところで、この人物はみすぼらしい格好してるんですけど、僕は逆に仙人とかですね、達人的な人なのかなと思ってたんですけども、むしろ愚かな人っぽく描かれてるというか、庶民と言うかね、そんなバカなことをしようとしてる人、みたいに描かれているという解釈もありました。

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31人の回答の簡単な訳を見てみたんですけども、本当に色んな解釈があって、この絵を見た感想を膨らませて書いてあるような、美術鑑賞の感想にも見えました。

「そんなことはできないだろう」って問いを笑い飛ばすってようなものであったりとか、「見方を変えればこういうこともできるんじゃないか」とか、それこそシュールレアリスムのように「いやそんなのは簡単にできる」みたいな、「もっとこんな難しいことだって可能である」みたいな回答もあって・・

ほんといろんなアンサーが・・未来のことを考えたりとか、解釈を変えると言うか、視点を変えてみたりとかっていう、そういうこの絵からの広がりがたくさんその漢詩には書かれていて・・

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なので、そういういろんな解釈を呼び寄せると言うか、ひとつに決めつけないような形でこの絵は描かれているのではないかなというような感じがしました。ある意味隙だらけというか、より色んな解釈が入り込めるような形で描かれていて・・

ひょうたんの持ち方とか不思議だし、この人物がどういう人なのかもの、みすぼらしいただのそこら辺の人なのか、いやいや実は達人の人なのかって、どっちでもあり得るように描かれているんじゃないかみたいな感じもしました。

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だから・・・僕自身の回答という感じでいえば、最初の見た感想がひょうたんとナマズが一体化してるような発想だった気がするんですよね・・対になってると言うか、ひょうたんがナマズになったとかの発想だったから・・

だからおそらく僕がこの絵のアンサーをするなら、「すでに手の中にあるひょうたんこそがナマズなのだ」みたいな・・なんかそんなことを言う・・そんな感じになるんでしょうかね・・・色んな回答があるように、アンサーを問いかける絵だったんだなーって思いました  。

あなたはどう思いましたか?
また次回!


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