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【よばなし】大人の子守唄


今日も1日お疲れ様でした。
今、どこでどのような夜をお過ごしだろうか。今日は眠るときの音楽のおはなし。

   ★

一昨日のこと。
雨の音で、朝4時ぐらいに目が覚めた。
バケツの音をひっくり返したような、という表現は、こういう時に使うのだろう。
ザーッと滝のような音が長時間続いている。
雨の音は時々なら癒しになるけれど、それも度を越すと胸に鳴り響いて、大きな恐怖となる。
スマホで情報を確認すると、同じ市内だが今住んでいるところより、ちょっと遠いところで避難勧告が出ていた。

屋根をうちつける激しい雨音を聞き、時々恐怖を感じながら、わたしは布団のなかで少しでも癒しになるような、眠れる音楽をiphoneで探していた。結局落ち着いたのはBette MidlerのThe roseだった。

色々なひとがこの曲をカバーしているし、ドラマ『アルジャーノンに花束を』の主題歌でも使われていたので、聞いたことがあるという方も多いだろう。
力強さのなかに大きな優しさを感じる歌声。
すごく壮大でこの曲を聞くととても安心するので、わたしは眠るときによくこの曲をかけている。
この音楽と、ゆったりした声の雰囲気が好きでよく聞いていたのだけど、歌詞も調べたらとても良い。和訳をのせてみる。

誰かが言う 愛は「河」のようだと
それはやわらかい葦を押し流してしまう
誰かが言う 愛は「刃」のようだと
それは魂を切り裂き血を流す
誰かが言う 愛は「飢え」のようだと
それは終わりのなくうずくように求め続ける
私は思う 愛とは「花」のようだと
そしてたったひとつの種は「あなた」
傷つくことを恐れている心では
踊れるようにはなれない
覚めることを恐れる夢では
チャンスを掴むことはできない
奪われまいとしている人では
与える喜びを知ることはできない
そして死を恐れている魂では
生きることに意味を見いだせない
あまりに孤独を感じる夜
あまりに道のりが長く感じる時
あなたは思う 愛とは
幸運と力を持つ人だけのものだと
そんな時 少し思い出して欲しい
冬には厳しい雪のはるか深くに
眠る「種」も やがて太陽の光を浴びて
春にはバラを咲かせることを 


この曲を初めて聞いたとき、まるで海のような曲だ、と思った。
最初はゆったりしているけれど、When the nightからの盛り上がって、最後はまた少しゆったりしたり。それは海岸に打ち寄せたり、また引いてみたり…の大きな波を想像させる。カバーする人によって曲の感じが全然違うところも面白い。こちらは手嶌葵さんバージョン。すごく繊細。ちなみにこの曲がデビューのきっかけになったそうだ。

わたしはこの曲を聞きながらいつの間にか眠っていた。

    ★

あなたの子守唄や、夜眠るときにかける音楽ってありますか。


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