わたしとカメラ 6
思い出話、「わたしとカメラ 5」の続きになります。
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仕事として人を撮り始めて数年経つと、カメラ付属の現像ソフトでは物足りなく感じるようになってきて。より高いクオリティの写真を納品したいとの思いから、有料の現像ソフトLightroomを購入することに決めた。
使い始めてから、もっと早く買えばよかったと後悔した。やりたいことは、ここにあった。おかげでグッと自分のイメージにより近いトーンを出せるようになり、ますます写真が楽しくなった。
この「買ってよかった!」体験から、もう1つ思い切れたことがあった。その値段から諦めていた、フルサイズカメラの購入だ。
室内での子供撮影の悩みの種だった、シャッタースピード稼ぎや高感度撮影時のノイズ。これに対応する為という理由に加えて。「このまま写真に携わっていくなら、やっぱりフルサイズを使ってみたい」という気持ちが常々あったのだ。
カメラのメーカーから変えることになったので、それに合わせてレンズも改めて購入した。これまでの経験でレンズ選びがどれだけ重要かということは学習していたので、ネットでレンズ毎の作例を何百枚も見てから理想のレンズを見つけ出した。
それが135mm F2.0と28-75mm F2.8 MACRO、この2本の組合せだ。
135mmは望遠枠に入るので少し長いけれど、ポートレート撮影には悪くない。何より、描写が美しいと思えたことが良かった。このレンズ以外にはない、そう思えるくらいに抜けて解像感がありシャープさとボケとのバランスも気に入った。
それからもう1本は、標準ズームなのにマクロという点が決め手だった。子供はどんどん近寄ってくるから、そういう時にマクロレンズというのは非常に便利なのだ。
さらにはお散歩レンズとしても優秀だった。オリンパスのカメラを使っている時は標準ズームはほぼお蔵入りだったというのに、このカメラとレンズでの組合せは楽しかった。今までは興味が湧かなかった風景も、積極的に撮るようになった。
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こうして、これまでのことをざっと振り返ってみると…
「道具が変われば、視点も写真も変わる」
長年カメラを使ってきて学んだことの1つは、これかもしれない。
一般的には写真に必要とされるのはセンスだと思われがちだけれど、それだけじゃないと今は知っている。被写体を選ぶ視点、構図を取るセンス、レンズなどの道具、イメージに近づける為の知識、過去の写真家達が積み重ねてきた歴史…踏み込もうと思えば、あちらにもこちらにもずぶずぶと底無しの沼があるのが写真なのだ。
だからこそ「自分の手で選び取ることで、何かを伝えたい」という人にとって、写真は魅力的なんだろう。目を向ければ、無数の選択肢がある。そこから選び取り続けたものが、わたしだけのあなただけの何かだ。
そんな「あなたとカメラ」に、いつか映画で目にした台詞を送ろう。
"Two against the World"
映画での訳は「2人で世界に立ち向かう」だ。自らの手で選び取ったもので世界に対峙するあなたとカメラにはきっと、ふさわしい言葉だと思う。
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私事に長々とお付き合いいただき、ありがとうございました!スキなどでいただける反応、とても励みになりました。
ちなみに最後のあれ。台詞だけで「あ!」とわかられた方は、もしかして映画の趣味が合うかもしれませんね(笑)
予告編はこちら。公開当時はタランティーノの「デス・プルーフ」と2本立てで上映していました。強い女性とゾンビがお好きな方にはおすすめします。
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長いシリーズの最後まで読んで下さった方、どうもありがとうございました!
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