川が4本ズラリと並ぶ?:鳥取県中央北部中山間地域【地元再発見の小旅行vol.15】
これまで鳥取県中央北部の中山間地域の地形と地質についてお届けしてきました。その中で何度も出てきたこの画像。
この真ん中の谷が並んでる地形、気になってた人もいたのではないでしょうか?
今回はこの地形についてお話ししたいと思います。
地形を見てみる
まずは地形をザックリ見ます。行ってみましょう!
冒頭の地形図も見ていただくと分かるのですが、一番西側の谷が一番長く、水量が多いと考えられます。
パッと見では川が4本流れてるように見えますが・・・。
ジックリ見てみると、西の川、斜めに東の方に流れてるようにも見えます。
地理院地図をかぶせてみましょう。
これだと道も重なって分かり辛いですね。
上流部をアップにしてみました。
やはり、斜めに東へ流れてますね。というか、主要な河川は全て東を流れているように見えます。
西の谷はどうなってるの?
そうですよね。気になりますよね。
上の地形図では、パッと見で東しか川は流れていなそう・・。
でも西側にも立派な大きい谷が広がってますし、水田地帯になってます。
川が流れていない訳がない。
では、下流を確認・・・。あるじゃないですか!!
では源流はどこなのでしょう???
その前に川の名前を確認!
そうしましょう。その方が話を進めやすいですしね(笑)
まず、上流部。
青色で北東に流れているのが河内川(こうちがわ)で、これが周辺で一番大きな河川です。
紫色が水谷川で途中で河内川に合流します。
赤色が末用川(すえもちがわ)で、これも河内川に合流します。
これが下流域です。
東の青線が河内川。下流でずいぶん蛇行してますね。
真ん中のオレンジ色が浜村川、一番西の黄色が永江川です。
ちなみに永江川は準用河川で、これは一級河川でも二級河川でもない河川を市町村長が指定して管理する河川のことです。
一級河川は国(国土交通大臣)が指定・管理する河川で、二級河川は都道府県知事が指定・管理します。
ザックリ考えれば、一級→二級→準用の順番で河川規模が小さくなり、管理しやすいと言えます。
ちなみに上図で赤点線で囲った地域、ものすごくコンパクトな谷ですよね。
これは是非、別記事で取り上げたいと思います!
源流をさがせ!!
さて、見てみますよ~。
このあたりは、まだ川筋が分かりますが、南ほどアヤシくなってきますね。
もう、水路なのか川なのか分からなくなってきます。
さらに南を、もっと拡大してみましたが・・・。
鹿野町寺内と書いてあるすぐ上を東西に流れ、斜めに南につながってるのが浜村川でしょうか??
それと西では気高町山宮と書いてある東を南北に流れてるのが永江川?
ちょっと、もう分かりませんね(;^_^A
以前、兵庫県のシリーズで谷中分水界(こくちゅうぶんすいかい)の話をしましたが、この場合は谷中源流とでも言いたい(※そんな言葉はなかったです笑)。
ちなみに鳥取県の「浜村川 河川整備計画(平成29年1月)」によれば、源流は鳥取市気高町殿~鹿野町今市の河内川左岸付近と書いてあります。
地名を赤い長丸で囲みました。この地域内の、河内川の左岸(下流に向かって左側)・・・。一応、それっぽい場所を赤丸で囲みました。
この地形図を見る限りは、谷と言う谷からの湧水を水路に引き込み、縦横無尽に水路を張り巡らせ、下流に流してるのでしょうね。
ネット上では永江川の詳しい情報は見つかりませんでした。
地形図だけではお手上げです(笑)
これは現地に行って各水路の流れる方向を調べ、源流を探ってみるのも面白いかも知れませんね!
奇妙な谷地形
ですよね。それにしても奇妙です。
これだけハッキリした大きな谷地形が発達してるのに、川の流れが不明瞭・・・。何か秘密がありそうですね。
次回は、その秘密に迫っていきます。
お読みいただき、ありがとうございました。
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