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絞りだされた大地part2:秋田県中北東部高山間地域【災害から身をまもるvol.33-2】

秋田県仙北市の北西部には、まるで土砂が流れてきたかのように見える地域があります。それが何なのか探るために上流地域を見ると、崖に囲まれた凹凸の多い不思議な地形が広がっていました。

地形おさらい

もう1度、見てみましょう。
まずは「土砂が流れてきた」かのような地形です。

040902_絞り出される02

スーパー地形(カシミール3D)より抜粋した画像をもとに筆者作成。
なおカシミール3Dは元データとして国土地理院の「電子国土」を使っているそうです(出典:国土地理院ウェブサイト
※トップ画像や以下の地形・地図画像すべて引用もとは同じです。

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3Dで見ると分かりやすいですよね。ドロドロと流れてきた雰囲気です。

040902_絞り出される03

上流の地域はこんな感じ。
崖(赤線)に取り囲まれた土地で、沢山の水たまりや湿地(赤丸)があります。特に東側に集中していますね。


不思議な地形を詳しく見る

図示なしでもう一回見てみましょう。
地形図だけのものと等高線が入ったものを並べますので、見やすい方をじっくり見てみてください。

画像4
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他に、どんな特徴が見えるでしょうか?

04090205_南北尾根谷ライン

こんな感じで、ほぼ南北方向の尾根や谷が並んでいます。
そして東半分の方が全体的に標高が低く、西の方が高めの山が集中しているように見えませんか?

04090204_地すべり地内標高作図

等高線をなぞってみました。

桃:800m
赤:750m
青:650m
緑:600m

です。やはり真ん中より西の方が標高が高めですよね。
この特徴は「平成20年岩手・宮城内陸地震」で発生した荒砥沢地すべりに似ています。

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04090206_荒砥沢もと

並べましたので見比べてみてください。下が荒砥沢地すべりです。向きを合わせるために回転させたので、右が北です。似てると思いませんか?

04090206_荒砥沢

荒戸沢地すべりの範囲と動いた方向は、だいたいこんな感じです。

04090206_地すべり範囲

同じように、この地域の地すべり範囲と動いた方向を想定しました。
こんな感じです。

今回はここまで!
次回は、この地域がどんな地すべりなのか?など、もう少し突っ込んでお話ししたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。


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