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ゆる子ゆる雄
2021年7月2日 20:50
『孤独のグルメ』はみんな好きですよね。原作マンガもいいけど、ドラマもいい。しかし、人気の原作がドラマ化されるとかならず「ちがう!こんなの〇〇じゃない」と言いだす原作ファンがあらわれるのは、「原作ファンあるある」である。それがぼくだった。原作の"孤独"は、ハードボイルドの孤独だった。ヘミングウェイの連作短編『われらの時代』みたいな感じ。短い作品をつみかさねるうちに、主人公ニックの過去がぼんやり浮
2021年6月23日 22:20
このnoteではなんども書いているのだが、ぼくは同じ映画をくりかえし見るクセがある。10回も20回も見る。これを読んでいる人の中にもそういう人はいると思うんだけど、一方で、新作を次々に見ていく方が好きだという人もいる。たぶん、両者は、映画に対する接し方がちょっとちがうような気がするので、それがなんなのか考えてみた。ぼくが同じ作品をくりかえし見る理由の1つは、ナマケモノだからである。あたらしい作
2021年3月30日 22:24
川を舞台にした映画や小説は数多い。古くは、マーク・トウェインの『ハックルベリー・フィンの冒険』がある。あるいは、ジョセフ・コンラッドの『闇の奥』もある。アフリカのコンゴ川上流で、クルツという英国人が現地人を酷使して王様のように暮らしている。そのうわさを耳にした一人の青年が川をさかのぼって会いに行く話である。これをベトナム戦争におきかえたのが、フランシス・コッポラの映画『地獄の黙示録』だ。カ