書籍メモ『子どもの発達障害がよくなる 睡眠の教科書』

〇発達障害(神経発達症)と睡眠は深く関連している
〇睡眠障害 
〇睡眠と覚醒のリズムの乱れ
【ADHD】
眠れない、過度に眠い
遅寝・遅起き→概日リズム睡眠・覚醒障害
脚部に強い不快感→むずむず脚症候群
睡眠時の呼吸→睡眠時無呼吸症候群

【ASD】
眠れない、朝起きられない
概日リズム睡眠・覚醒障害
不眠症
睡眠時随伴症

〇睡眠=脳の休息、活性酸素の分解
〇動物は睡眠をとらないと死ぬ
〇6~13歳→9~11時間、14~17歳→8~10時間、18~64歳→7~9時間の睡眠時間が必要
〇睡眠物質
睡眠物質のたまるスピード
日中の活動量が少ない→遅い
日中の活動量が多い→速い
〇体内時計
昼行性・夜行性→太陽のリズムに合わせてコントロール
〇眠気のピークは2時と14時
〇20~22時→睡眠禁止帯(眠りにくい時間)
〇レム睡眠・ノンレム睡眠
【ノンレム睡眠】
〇ステージ1~3(N1~3)
N1→うとうと、浅い眠り
N2→すやすや、体を使って覚える行動(手続き記憶)の定着
N3→ぐっすり、成長ホルモンの分泌
〇40歳を過ぎるとN3はとれなくなる
【レム睡眠】
体→休んでいる・筋肉がゆるんで麻痺している
脳→休んでいない・活発に動いている
〇記憶を整理し定着させる
〇睡眠障害が発達障害の特性に似た症状を引き起こしている場合がある
〇睡眠・覚醒相後退障害
〇時差障害
〇思春期頃〜体内時計が長い
〇寝だめ→時差ボケと同じ状態→社会的時差ぼけ(ソーシャルジェットラグ)
〇睡眠記録
〇発達障害と関連の強い睡眠障害
【ナルコプレシー】
〇睡眠不足ではない(十分に睡眠がとれている)のに眠い
〇情動脱力発作・睡眠麻痺・入眠時幻覚
【睡眠時無呼吸症候群】
〇子どもにも起こる
〇子どものいびきは異常事態
【むずむず脚症候群】
〇むずむず、チクチク、ほてりなどの不快な感覚
〇脚以外にも起こる
〇昼間でもジッとしていると症状がひどくなる→落ち着きがないような行動になる
〇鉄不足→ドパミンの機能不全
〇周期性四肢運動障害
【不眠症・不眠障害】
〇入眠困難、中途覚醒、早期覚醒
【睡眠時随伴症】
〇睡眠中に起こる異常な行動や体験
〇悪夢障害、睡眠時遺尿症(夜尿症)、睡眠時夢遊病、錯乱性覚醒
〇ノンレム睡眠からの急な目覚め→寝ぼけている

〇発達障害と睡眠障害は双方向に影響し合う
〇ADHDの子は夜尿が多い
〇日中の眠気・多動・不注意の改善
〇ADHD↔ナルコプレシー
〇オレキシン→ノルアドレナリン・ドパミンの機能の低下
〇メチルフェニデート
〇ASD↔概日リズム睡眠・覚醒障害
〇ASD→メラトニンの分泌量が少ない
〇睡眠障害の改善→行動療法の効果が上がる
〇体内時計→一般的な人は食事や人と会うことでズレを調整
〇人と会うことを避ける→調整の機会が減る→体内時計が混乱→睡眠の問題
〇不安や感覚過敏が不眠の原因になりうる
〇時計遺伝子←視交叉上核(しこうさじょうかく)がリズムを整えている
〇ASD→時計遺伝子に異常があることが多い→朝や夜を認識しにくい・過去と現在の区別がつきにくい
〇目覚める(太陽の光)→14~16時間後にメラトニン分泌→2~3時間後に眠気
〇メラトニンレベルのメリハリがない→朝と夜の区別がない
〇メラトニン投与で改善できる

『改善アプローチ』
①朝(起きた時に)、日光を浴びる
体内時計リセット目安:5000ルクスを1時間
屋外で1万ルクスなら15~30分でOK
②目覚まし時計を2つ
本来起きる時間と実際に起きれる時間の10~15分前にセット
遅寝・遅起き→起きる時間を15分ずつ前倒し
道具や技を利用→興味を示しやすい
③朝食
体内時計のリセット効果を高める
*胃腸の状態に注意しながら
④カフェインの摂取を控える
カフェイン:飲用後10~15分で効き始める→30分〜1時間で血中濃度が最大→3~6時間体内に留まる
⑤夜は室内を暗くする
光を多く浴びるとメラトニンが分泌されにくい
夜は光への感受性が高くなる→室内の証明程度でも体内時計に影響する
寝る前のスマホの画面や音も同じ
⑥音楽や香りを利用しない
音や匂いが脳や神経を刺激→眠りが浅くなる
温度→室内の温度より布団や寝間着の中の温度が大事
"本人に適した"睡眠環境を整える
⑦眠れないときは遅く布団に入る
寝つきがよくない→23時以降に布団に入る
20~22時前後の睡眠禁止帯は避ける
⑧寝だめは2時間以内
時差ぼけ障害を回避する
2時間以内のズレなら1日で修正可能
⑨睡眠記録
・布団に入っていた時間
・眠っていた時間
・目覚めた回数、状態や体調も書ければ◎
現状の把握→対策

【本の特徴】
☆症例がのっている
☆字やレイアウトが読みやすい
☆発達障害の特性の解説がわかりやすい
☆対応や対策が困りごとに合わせて細かく具体的に説明されている


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