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イギリスのコロナ事情:9/30で給与保障制度が終了!雇用回復と同時に各種課題やガソリンパニックも🚚【全文無料】

7月19日にロックダウンをほぼ全面解除して以来、イギリスでは「自由な日々」が続いています。海外旅行をする際だけは検査が必要などちょっと面倒がありますが、それ以外はほぼコロナ前の生活に戻っていると言えるかと(※もちろん人によってはまだまだ慎重ですが…)。

「イギリスのコロナの状況は?」と聞かれると、「悪いなりに安定している」と答えています😅感染者は1日3万人前後、死亡者は1日100~150人ほどで、この2か月ほどは大きな変化は見られません。

状況が落ち着いたのはやはりワクチン効果が大きいかと。イギリスでは16歳以上の人口の89.8%が1回目、82.5%が2回目の接種を完了。17歳以下の若年層もワクチン接種には非常に積極的です。

そして、昨年3月にロックダウンが始まって以来、イギリス政府が続けてきた給与保障制度が本日9月30日に終了しました。ロックダウンで営業ができない企業やショップなどの従業員を対象に、通常の給与の80%を支給するもので、この制度を利用した人は累計1,160万人にものぼります。「本当に助かった~!!」と言っている方が多数。

9月14日のニュースですが、求人数が100万人超という最高記録を打ち立てるなど、景気回復の大波が到来していることから、もう給与保障制度は必要がないと判断されました。ただ、もちろん給与保障制度がなくなることで、10月には十万人単位の新たな失業者が出るとも予想されています。

まさに新型コロナと共生することになったイギリス社会。基本的には安定していて雰囲気も明るいものの、さまざまな課題にも直面しています。

たとえば新型コロナの後遺症について。感染後に嗅覚を失ったりさまざまな物の匂いが変わったりした人も多く、中には「水道水がものすごく臭く感じる。においで吐き気を催すため食べられるものも極端に減った」という人も💦このような症状を和らげるため、ビタミンAを使った治療の臨床実験が進められています。

また、子どものメンタルヘルス問題も深刻です。2017年にはメンタルヘルスに不調を抱える子どもは9人に1人だったのが(それでも多いですが…)、2020~2021年には6人に1人に。6~16歳の40%近くと、17~23歳の半数がパンデミックによって精神状態が悪化したと回答

ご存じの通りメンタルヘルスの問題というのは対処がむずかしい場合もあり、子どもたちに対しても長期的なサポートが必要となる可能性があると考えられています。

そして、先週末から大人社会を直撃したのがこのニュース。ガソリンが不足しているという報道を聞いた人々が、一気にガソリンスタンドに押し寄せて大パニックに。お互いに横入りしただのなんだのと揉めて乱闘が起こったりも。とくにロンドンのパニックぶりはひどかったようで、わたしが乗っていたバスも、ガソリンスタンドがある道でひどい渋滞にはまりました😅

今はまあまあ落ち着きましたが…。なぜこんなことが起こったかというと、イギリスでは輸送トラックの運転手が不足しているからなんです。だから、ガソリンを各ガソリンスタンドに十分に輸送できないと。この問題はしばらくの間は顕在化していませんでしたが、ロックダウン解除で人々が活発に動き始めたことで、ガソリンが本格的に不足する事態に。

そもそも輸送トラックの運転手は東欧系などのEU国民が多かったのですが、イギリスのEU離脱で人が減り、パンデミックが起こってさらに母国に帰る人が増え…ということで、かなり深刻。イギリス政府はトラック運転手を対象とし、クリスマスまで有効な短期ビザを発行することを決めました。英語ができる日本のトラックドライバーさんもぜひイギリスへ~🙏💦

輸送トラックの運転手が不足することで困るのはガソリンスタンドとその利用者だけではありません。スーパーや飲食店など、さまざまな業者も一部の商品を欠品させています。

さらには子どもたちの給食にまで影響が…。ランカシャー(というイングランドの地域)では給食の材料が十分に手に入らないため、しばらくはジャケットポテト(ベイクドポテトにチーズなどを乗せたもの)やスープ、サンドイッチといったもので間に合わせることになりそう。

イギリスのEU離脱が決まって以来、モノが不足したり値上がりしたりすることは誰もが想定済み。だけど、そうか、運び手も不足するのね…というのはわたしには盲点でした。今後もどんな思わぬ問題が出てくることやら🥺

最後は華やかなニュースで✨昨日、007シリーズ最新作『No Time To Die』のプレミア上映が行われ、ウィリアム王子&キャサリン妃などのロイヤル・ファミリーもこれに出席。パンデミックにより公開が何度か延期されてきましたが、同作品は5つ星を獲得するなど、評判は上々。

日本でも10月1日に早くも公開が開始するようですね。日系アメリカ人のキャリー・フクナガ監督作品とあって、とくに注目されるかも?予告編にちらっと能面が映っていたのも気になるし…。わたしは「またふつうに映画館に行ける」そのこと自体に感動しています😆

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