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【国際結婚・海外移住】老いると日本に帰りたくなるか
2020年にコロナ渦を挟んで、実に6年ぶりに、この3月(2024年)に日本に一時帰国した。
ニュージーランドに移住して29年。他の国も含めると英語圏での暮らしは日本での生活よりも長い。
今までは帰国しても、楽しかった また遊びに来よう、と思うくらいで逆移住まで考えることはなかった。
が、今回の一時帰国後NZに戻ると、日本が恋しくて仕方がなかった。
これは自分が歳をとったからなのか…
残りの人生、どこで生きたい? どこで死にたい? と考えると、このままニュージーランドで死ぬまで同じ暮らしというのも、超つまらない気がする。
最近、海外移住した人たちがリタイア後に日本に逆移住するというような話をよく耳にする。
永住目的で海外に移り住みながらも、歳を取ったら日本での生活や文化が恋しくなる。残りの人生日本を満喫して、やはり死ぬ時は日本で死にたい、ということなのだろうか。
若い頃は日本が息苦しく、日本の社会では生きていけないと思った。
今でもニュージーランドのほうが、何かにつけゆるいし、物価が高いのと寒くて冬が長いという欠点を除けば、暮らしやすい国だと思う。
だがずっと英語だけの生活をしてきて、今になって、英語の本も映画も疲れるだけで癒しにならない、と強く感じるようになった。
勉強や仕事や生活のためならイヤイヤ読むが、あえて英語の映画やドラマを見たいとは思わないし、英語の本や新聞も読みたくない。
英語では脳がリラックスできないのだ。
老いると母国が恋しくなるとは、こういうことか。
母国が恋しいと言うより、これは母国語や日本の空気や生活文化が恋しい、というのが正しいのかもしれない。
一時帰国から戻った直後は日本逆移住を考えて仕方がなかったが、日本の国民年金を積み立ていないし、永住者として戻ることは現実的ではない。
なのでニュージーランドの年金をもらいながら、年の半分未満(6ヶ月弱)を日本で過ごすというスタイルが、一番合理的・現実的だという考えに至る。
日本の居住者になると、日本の税金は海外の所得や相続資産にもかかるから、逆移住には相当に注意や計画性が必要だ。
歳をとって逆移住したくなる心理は、老いたから母国に帰りたくなるというよりは、海外移住という壮大な冒険プロジェクトも移住後2〜30年すると完了してしまって、残りの人生を別の地(母国)で新しい暮らしをして過ごしたい、という気持ちなのだと思う。
そう考えると、余生を日本で過ごすことだけにこだわらなくてもいいかもしれない。
今日び、色々な暮らし方があって、それが社会に受け入れられ始めている。
リタイアしたら、一つの国に住むことにとらわれず、健康で体力気力がある限り、年金をもらいながら世界を放浪するのもありなのだ。
これからは、世界を旅しながらネットで仕事をするノマドワーカーだけでなく、年金ノマドというのも流行るかもしれない。
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