見出し画像

研究者とお金の話

ゆーです。

いきなりですが、自分の時給・日給を計算されたことってありますか?
特に、会社勤めの方は意識されたことありますか?

時給がどうだからいい、とかいう話ではありません。

”その働いた分だけ稼げてるのか?”という視点の話です。
自分の市場価値を考えるときの1つの基準としても見れます。
(もちろん、自分のいる業界などによっても大きく変わってくるかと思うので、「そういう基準もある」という話です。)

なぜ、コレを急に気にし始めたか。
逆に、これまでなぜあまり気にしてなかったのか。

先に別のわかりやすい話から

アルバイトだとわかりやすいですね。
(計算しやすいので)時給1000円だとすると、1時間働いて、その分だけ稼ぐということを意識すればいい。
モノを売る仕事なら、それなりの売り上げを生み出し、1時間で1000円以上の利益を作ればいい。
そうすれば、その人にお給料を出してでも雇った甲斐があるというものです。

次に会社員の給料で計算してみます。
計算がめんどくさいので、わかりやすくするために「月25日働いて25万円のお給料をいただく」ことにします。
つまり、1日働けば1万円もらえる計算です。

となると…。
1日働いて、1万円以上の利益を出さないといけない?
営業さんや他の方の仕事について、この計算をされている話を見聞きし「なるほどなぁ」と思いました。

ただですね。
ボクみたいな研究者に対しても、果たしてこの計算は可能なのか?と思ったわけです。

計算ができない!

何が?と言いますと、研究者って何をもってしてお金を生み出してるかわからないんです。
正確には、言語化が難しい
(研究という仕事がないと新しいものが生まれないこともありますので、一応必要とされる仕事なのかなとは感じてます。)

でも、お金に直結しないことが多い。
たまに技術を売り込むこともできますが…。
これも“売り込む仕事”を別の人がやってしまうと、もはや自分で稼いでくるわけではありません。

そう、時間単位で仕事内容を見られてもなかなか苦しい!
もちろんですよ?
何かの開発に成功しお金を稼げるようになった後に、かかった費用を差し引いて時間で割ることも可能。
サボってしまい、その時間が大きくなれば単価が安くなるのも当たり前です。

ですが、研究って新しいことにチャレンジすることが多く、当然うまくいかないことも多い。
失敗ではありません(無論、失敗もありますよ?苦笑)。
何が起こるかわからないことも多い。
結果的に、”数年かけてやってみたけど結果が出なかった”なんてこともあります(お金ばかり使ってすみません苦笑)。
その次にやってみた研究で、“当たり”が出た!なんてこともあります。
こうなってくると、どう計算します?

そりゃもちろん、

かかった時間全部を足して計算してもいい

でも、紆余曲折あって10年ぐらいかかり、ようやく成果が出てきたとしたら?
別に計算してもいいんですけど、計算する意味がどれだけあるのか…?
それに、いくら研究を仕事にしてるといえど、研究以外の業務を色々担います。

マネジメントや組織運営に携わると、もう複雑すぎて計算不能。

こう感じてから、自分の時給・日給を計算することをやめました。
複雑すぎて計算できないので、「より自分で自分を律しないといけないな」と思いましたね。
「何をすべきなのか」「これは将来的に芽を出すのか」こういったことをきちんと考える。
その中で”効率化”も図る。
できるだけ少ないお金・時間・労力で結果を出したいですね。

お金を稼がないと、会社という組織は成り立ちません。
なので、”お金を考えない”ということはありません。
でも、お金だけに囚われて「研究という仕事ではお金を生み出せない」という考え方だけはしないようにしたい、と思った次第です。

今すぐではないかもしれないけれども、将来的にお金を生み出せるようなことをやっていく。
なによりも、誰かのためになることを研究していきたいと思います。

それがきっと色んなことに繋がることを願って。

この記事が参加している募集

気づきなどのきっかけになれば幸いです。やはり応援していただけるのは、ものすごく嬉しいですし励みにもなります。またぜひお立ち寄りいただければ… (いただいたサポートは、今後の活動資金にさせていただきます。何かしらの形で還元させていただければと思ってます。)