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まちに看護師さんが欲しい

前々回、2020年5月4日開催の新型コロナウイルスに関する政府の専門家会議を経て示された「新しい生活様式」に触れ、実際の生活の変容について主観的に図にまとめました。気付きは「実は元々いろんな選択肢があったよね」ということでした。

今回からは、感染症の世界的な大流行を受けた生活様式の変容により、以前からぼんやりと実現させたいと思っていた世界感がより早く具現化されるように感じ始めたので、世界感の概要を解説していきます。まずはその世界の一部である看護のインフラ化です。

手の届かない看護師さん

突然ですが、看護師さんとはどこで出会えますか?

病院です。

病院やクリニックに行かなければ、看護師さんには出会えません。親戚や友人が医療関係者でない限り、一般人が医療関係者と接することはほぼありません。

このおなかの痛み何かな?という素朴な疑問を、医療関係者に聞きに行くことは手間も時間もお金もかかります。我慢強かったり、仕事に穴をあけられないという責任感の強い人が、「これくらいの腹痛大したことないよ」と放置して大病に至ることもあるかもしれません。

もう少し気軽な医療・看護があればよいのにな、と日頃から感じています。年を取って身体が動きづらくなれば、「もう少し前に、もう少し気軽な医療・看護が身近にあればよかったな」と思うようになるのではないかと感じています。人生100年と言われる中、身体機能をより長持ちさせることが重要になっていきますが、医療や看護に関わりのない人にとってはその基礎知識すら危ういものです。

Community Nurse Company 株式会社さん等の活動に注目しています。



職場を離れる看護師さん

感染症の拡大で医療現場がひっ迫することが見込まれ、2020年4月6日には、東京都医師会が医療的緊急事態宣言を発出しました。

コロナ以前から、医療現場の負荷の高さは注目されていました。少し古い2017年の日本経済新聞の記事では、看護職員のうち「月72時間」を超える夜勤をしている人が34.8%いるとされています。日本看護協会の「2019年病院看護実態調査」によれば、正規雇用看護職員の離職率は10.7%です。厚生労働省の「平成 30 年雇用動向調査結果の概況」による一般労働者の離職率が11.3%なので、率としては極めて高いわけではありませんが、人の生死にかかわる業務に月72時間超えで取り組む精神的負担は高いのではないでしょうか。


看護の需給バランスを調整する

もう少し身近な看護がほしいという需要側のニーズと、「大病院で毎月72時間超でICU勤務」以外の働き方を求める供給側のニーズがあるのではないかと、推察します。

医療をインフラの一つに組み込んで、保険商品のようにまたはサブスクのように購入できたらよいのにな。
まちの公民館くらいの規模のゲストハウスに、管理人として看護資格を持っている方がいたらいいのにな。
「大病院は性格に合わないけれど、もっと生活に身近なところで資格を活かした働き方がしたい」という看護師さんの働き口の選択肢を増やせないかな。

それらを既存のまちに組み込んでいこうとしているのが、下図の黄色枠の部分です。

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↑ インフラとしての、電気・ガス・水道・廃棄物処理・資源循環・看護・医療。これらをパッケージで、バーチャル『地域』の共益費として購入。安心して住まうことに関する全てを保険商品またはサブスクのように購入。距離的な近さを前提としたバーチャルな『地域』がコミュニティとなる。

まとめ

病院に通うのも、病院で働くのも、実はそれ以外の選択肢があるのではないのでしょうか。

ドラッカーの「すでに起きている未来」というフレーズが好きです。

少しでも共有できる思いがあったのであれば嬉しいです。 電気を届けるしごとに思いをはせる「白金プラチナ電設」もご贔屓に。