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母と旅する2022/12/20

誕生日だから旅に行こうと思った。
せっかくだから東北がいい。
いつも一人だから誰かと行きたい。
母がいちばん時間が合いやすそうだったから誘った。

現地集合現地解散。
支払いは各自で。

12/20(火)

母の方が早く着くはずが飛行機が遅れて、私の方が少し早く着いた。逆じゃなくてよかった。

飛行機のなかで、昨日見た映画『あのこと』について書いた。書き甲斐のある映画だったし、今から旅に行くのだからノリもよく書けたけど、内容が暗いし時代に対する不満も多いから飛行機のなかで書ききることができず中途半端に終わった。


スカイマークの飛行機翼にハートかわいすぎる

母と合流した。紫のセーター が鮮やかでびっくりした。


あこがれ東北

母は一人で飛行機に乗るのは初めてだったが、早朝の便&格安航空ということもあって、妹にお願いして付き添ってもらい、事前にセントレアに下見に行っていた。ピーチのチェックインカウンターの場所とか、セルフチェックインの機械とか、予約番号入力とか、旅慣れ、人慣れ、機械慣れ…していないと心配だと思って。妹が、子どもたちに飛行機も見せられるしいいよと引き受けてくれてよかった。

みんなを巻き込み協力してもらうの大事。

母はピーチが1時間も出発が遅れたことにややご立腹だったが、私はちょうどよかったと思った。


仙台空港から仙台駅はJRが通っている。
こんなところにも、いわて花巻空港との違いを感じる。(花巻空港から市街地に通じる鉄道はない。)
神戸も名古屋も仙台も同じ、街だな。
車窓の風景も岩手とは全然違う。あれ、自然と岩手と比べているな。それで、私は岩手的なものを求めて旅に来たんだと知る。

仙台って、ほぼ神戸や名古屋だ。
仙台駅に到着したら、神戸や名古屋感にさらに確信が深まる。初めて来たが知ってると思った。よくも悪くも完全に安心だ。

駅ビルの中の牛タン通りで牛タンを食べた。こんなところも簡便でありがたい。

母はこの旅について、おいしいものが食べたいと言っていたからたくさんかなえたい。
そうでなければ、私はこのまま山寺に直行していただろうな。
それぐらい、人と旅することと自分一人であることは違う。
人の並び具合やメニューを見比べて店を決めて並ぶ。向かいの立ち飲み寿司屋も長い行列だ。
11:00すぎの行動としてこれがベストな気がする。

20分近く並び、席に案内された。
牛タン四枚定食と牛タン&ソーセージ定食、瓶ビール。
後ろの席の若い女の子達が行列を気にする素振りもなく、普通に居酒屋使いしてる感じでだし巻き玉子とか食べてるのがよかった。

牛タンおいしい! 噛みごたえがあるのに柔らかい。甘い。


ネギいっぱいテールスープ


牛肉を食べ慣れなさすぎてすぐに満腹になりちょっとだけお腹痛くなってくる。
母が空港駅でもらってきたパンフレットで、作並温泉のことを勉強する。
こけしが名産らしく、写真がかわいい。まったく何も調べずに来たから素敵そうでテンションが上がる。岩手の花巻の鉛温泉と同じで、街の「奥座敷」というやつで、ちょっとだけ山にある。そういうのが好きなのか!
でっかいこけしとぜひ写真を撮りたかったが、車じゃないと行けない場所みたいだった。その代わり(?)こけしの工房が宿泊する宿のすぐ近くにあると知る。行きたい!

妹に要所要所でLINEしておく。
留守番(というわけじゃないけど、本当は行きたい)する人のことも気になる。

レジの背後の青いだるまが迫力でかわいかった。

いろいろ整えて、いざ山寺へ向かう。
仙台駅に着いたら時間がちょうどで少し走った。

仙台→愛子(あやしと読む!)→山寺

愛子駅で乗り換えるのにホームで20分ぐらい待つ。
途中で雪が降ってきた。
寒いが、尋常でなく厚着をしているから寒くない。寒くないのは安心だが、せっかく来たのだから少し寒さを味わいたいと思って時々マフラーを外した。

ホームの掲示板をじっくり読む。
2日間有効らしいお得切符を二人で検討したり、東北の有名温泉と温泉守が載ったポスターで岩手の藤三旅館を見つけて母に教えた。温泉守が載ってるのは面白かったが、顔に見覚えはなかった。館主とか女将みたいなものなのかな。

愛子から仙山線は山形に向かう。仙台⇔山形ラインということらしい。
仙石線というのもあり、仙台⇔石巻を結ぶライン。
いろいろわかると嬉しい。
明日行くかもしれないからドキドキする。


雪国

愛子から、どんどん山の様相を深めていく。
雪が積もっていて、何日も雪が降り、積もっている様子はこれまでとは全然違う場所だということを思わせる。


電車が作並温泉駅に着いた時、「~~のため、5分停車します」とアナウンスが言った気がした。
ホームには、パンフレットで見たのとは違うこけしが二体立っていて、写真撮りたい! ホームに降りたい! と言って私は外に出た。
母は、大丈夫?と言っていた気もする。
作並温泉で降りる人たちがこけしと写真を撮るのを待ち、一人になって存分に撮っていたら電車のアナウンスが何かを言って、背後でドアが閉まった。電車は行ってしまった!
え! こんな作り話みたいなことある?!
5分停車しますって言わなかった?
どうしよう!


背後でドアが閉まるのを感じながら撮ったこけし

一緒に降りた人たちはすでに各旅館の迎えのバスに乗って行ってしまった。
誰かに助けを求めようにも一瞬で誰もいなくなってしまったのだった。
いや、それ以前に恥ずかしすぎて誰にもこのことを言えないと思った。
誰かに頼ろうとか、一人で何とかしようと思うんじゃなくてとか、平時には生意気なことを言っているが、いざとなると私は恥をかきたくない方が断然勝つのだった。そのような自分であることをさらに自分で恥じながら、どうしたらいいか頭をフル回転させる。

なぜか母のスマホに連絡がつかなくて、LINEも未読、電話にも出ない状態が続く。
私が急に消えて母がパニックになっていたらどうしよう、という不安が持ち上がる。
時刻表をみると、案の定次の電車が来るのは1時間後だ。
だから、各旅館がこぞって迎えに来るのだ。
山寺は次の駅のはずだから、タクシーで行けば追い付けるかもしれない。掲示されていた番号にかけてみたが、二つとも、今は全車が街に出てるから無理ですと断られてしまった。じゃあタクシーの番号載せないでよ。と思いつつ、こういう場所だからそんなこともあるんだろうな~と途方に暮れつつも納得する。
駅員さんもいない駅で、そもそも相談する人がいないのだった。
売店兼待合室があり、奥の方に人がいたから、本当に困ったら相談することはできそうだった。
そうしていたら母からLINEで、ひっくり返って笑ってるスタンプが送られてきた。よかった。
電話もつながり、相談して、山寺で下車して12分後にやってくる上り電車に乗ってもらうことにした。
もう14:00で、山寺に行くのは諦めた。ものすごく残念だったが、旅館に早く入ってゆっくりしたいと母は言っていたし、私のミスでもあったから無理はしないことにした。曇天で、山寺駅に近付くにつれて雪がすごいと母が言っていたし。ちなみにトンネルが続いてスマホが通じなかったらしい🚇️


暖かい待合室


待合室でゲットした地元産パンフレット
こういうのがすき!

暖かい待合室で時間をつぶし、私は線路を渡り反対側のホームに行って母を待った。私は身軽なぶん、二人分の大荷物を持ってホームに降り立った母の姿は面白かった。
急がないと一瞬で旅館のバスが去ってしまうからと急かす私の声と、上から降りてくる踏み切りの遮断機に焦って、母は雪の積もった線路の脇で転んでしまった。(擦り傷ができてズボンが破れた。)
いろいろ無理させたなと反省したけど、母はイライラしたり不機嫌になることもなく、やさしい人だなと思った。


'`,、('∀`) '`,、


電車の到着時間に合わせてやってくる旅館のバスの乗客は私たちだけだった。間に合ってよかった。車窓から、パンフレットで見たでっかいこけしを発見した。

古びた旅館で、リフォームされている箇所と未整備の部分が半々で、今風のきれいさはなかった。予約時に、近くの今風リゾートと迷ったが、決め手は「湯元」で、川沿いの露天風呂まで名物の88段の階段を降りなければならないというのが面白そうだったから。岩手の鉛温泉で泊まったのが何種類も温泉がある湯治の旅館で、何回も着替えて各温泉に入りに行くのがめんどうでもあり、それ以上に、楽しく気持ちよかった経験から、自分の風呂好きをとうとう自覚してその旅館にした。

全国旅行支援の対象に初めてなり、一人5000円の割引と3000円のクーポン券を受け取った。それがなくても旅行には行きたかったけど、それがあるからいろいろな負担が減ってありがたかった。

部屋に荷物を置いて休憩し、温泉、夕飯、温泉の計画を立てて、こけし工房に歩いて行った。
こけしのこと、さっき知ったばかりなのにもう買う気なんて!


つらら!


何日か前に予約すれば絵付け体験もできたらしい。
でも、私は無地のこけしをみつけた!

「これは買えますか?」と聞くと、「ご自宅で描いていただけますよ。工房では昔ながらの緑、黒、赤しか色がないですが、お家なら好きな色で描けますね」と言う!わーい! みんなで描こう。3体買った。クーポン券で買った!🚶‍♀️🚶‍♀️🚶‍♀️

雪道を戻りながら、この様子だと山寺は無理だったのでは…と母と話した。乗ってきた電車に乗りそびれるという変なハイライトを迎えちゃったけど、悪くなかったのかもしれない。

旅館で内湯と半露天風呂に入る。
名物の露天風呂は通常混浴で、19:30以降の女性専用時間帯に行くことを改めて決める。

夕食はバイキングで、バイキングってめんどくさいなーっていうことと、その地方の名物を知ることができて勉強になるなーってことを両方思った。
そしてバイキングのカレーはおいしい。
仙台味噌の味噌汁と、芋煮がおいしかった。お刺身も。
サービスでお酒が付いた。

名物の露天風呂に行った。
昔からあるという長い木の階段がめちゃくちゃ寒くて風情があり、すごくよかった。裸で降りるのかと思っていたが、露天風呂の横の脱衣所まで服を着て行けるので大丈夫です。

川沿いで、雪で、露天風呂は最高だった。
最高に寒くて最高に熱く、外って気持ちいいんだなと実感する。すぐ暑くなってしまうからと風呂を(気持ちの上で)敬遠しがちな母も感激していたのがよかった。なんでだろうと言うから、川の横だからだよと言っておいた。

階段の写真

部屋に戻って、翌日の計画を立てるために、集めてきた資料を見比べた。
三陸海岸にも行ってみたいが片道2時間はもったいない気がした。松島はあんまり興味がないし、仙台に行くには早すぎた。
山寺には今日行けなかったのに明日行くのは変な気がしたし、曇天と雪を見てしまった後ではやはり怖じ気づく。ネットの誰かのブログでは2月に雪の山寺に登っていて、やはり何らかの装備が必要と書いていた。フロントに寄った際に相談してみたが、特にいいとも悪いとも言うでもなく、危なさはありますね…と言うに留まっていて、面白くもなければ何の役にも立たない会話に終わった。
明日の天気は、とりあえず雪とか雨とかではないらしい。
決まらないまま眠った。

翌朝、起きたら晴・れ・て・るー!
山寺に行きたい! と言うと、母は、行こう!行きたいところに行こう! と言って決定した。

朝のバイキングでは地元の納豆がおいしかったです。あと、いぶりがっこ!

旅は続くよ🚉

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