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パリこでかけ ケルン観光①ローマとゲルマンと大司教

パリから“こでかけ”してケルンに行ってきました。ケルンはドイツ西部の街で、ベルリン・ハンブルク・ミュンヘンに次ぐ4番目に大きな都市です。パリからケルンまではThalysという高速列車(日本でいう新幹線)で3時間半、東京−大阪間の距離です。EU内はパスポートコントロールもないので、“こでかけ”感覚で旅行に行けます。という事で今回はライン河畔の街、ケルンについて、歴史を追って観光名所をご紹介します。

◆紀元前〜:ローマ人の“コロニー”

名称:雄鶏門(Hahen Gate)
住所:Rudolfplatz 1, 50674 Cologne, North Rhine-Westphalia, Germany

ケルンの歴史は紀元前に遡り、紀元前39年にローマ帝国に近いゲルマニア人の一族が入植し、ローマ帝国の拠点となった事が始まりと言われています。ケルン(Köln)という地名はローマ帝国の拠点を表すコロニア(Colonia)が転じた地名であり、ローマ帝国におけるゲルマン人の文化の拠点として、数々の遺跡が残っています。

上の写真はローマ帝国時代に築かれた市壁の西側にある雄鶏門、こちらは1880年に再建されたものですが、この高さの門を2000年以上前に建設したローマ人の土木建築技術の高さを実感する事ができます(ちなみにすぐ横にはマックとケンタがあります笑)。
この雄鶏門以外にも、街のいたるところにローマ人の遺跡を見る事ができますが、遺跡がありすぎて雑草生えてたり、ちょっと放置されている感があります。

◆1世紀〜:ゲルマン人の“首都”

名称:ローマ・ゲルマン博物館
住所:Roncalliplatz 4, 50667 Köln

1世紀末には、ゲルマニアの首都になり、45千人もの人が住んでいたケルン、その当時の市民生活の様子を垣間見れるのがこちらの“ローマ・ゲルマン博物館”です。当時の生活の様子が伺える食器・燭台・アクセサリー等がこれでもかと言う程展示されています。圧巻なのは写真のモザイクタイルで、ローマ・ゲルマン時代の芸術性の高さを垣間見る事ができます。
また、博物館内ではCGで再現した当時の首都の様子を見る事ができますが、現在のケルンの街とほぼ変わりない大きさの都市が整然と築かれている様子は圧巻です。

◆4世紀〜:ケルン大司教に帰属する“宗教領邦”

ローマからはキリスト教が伝わり、ライン河畔の拠点として4世紀に司教座が、8世紀末には大司教座置かれ、ケルンは大司教に帰属する“宗教領邦”となります。政治・文化・学問の中心地となり、キリスト教芸術が花開きます。

キリスト教芸術を集めた美術館はいくつかありますが、オススメは以下の2箇所です。

名称:Museum Schnütgen(シュトーゲン美術館)
住所:Cäcilienstraße 29-33, 50667 Köln

コレクターの集めた宗教芸術を一同に集めたのがこちらの美術館。特徴的なのは木で作られた像や工芸品の数々。精巧な彫刻と彩色とその大きさで、木とは思えない程の存在感があります。保存状態も良いものが多く、これだけの芸術作品が残っていた事に感服しました。

名称:Kölner Dom Domschatzkammer(ケルン大聖堂宝物庫)
住所:Domkloster 4, 50667 Köln, ドイツ

もう一つのオススメは、ケルン大聖堂の地下にある宝物庫。大聖堂に比べると宝物庫は有名ではないももの、今回伺った美術館の中でも随一の見応えがありました。写真撮影NGだったので館内の写真は撮れませんでしたが、そこには筆舌に尽くしがたい金銀財宝・お宝の数々が陳列されています。展示されているのは宗教儀式で使った衣装・杖・アクセサリー・燭台等、贅の限りを尽くした精巧なお宝を見る事ができます。“富の集中”とはまさにこのことだなと感じました…

“ケルン観光①ローマとゲルマンと大司教”はここまで。「ケルンと言えば大聖堂」でお馴染みのケルン大聖堂が出てきていませんが、“ケルン観光②戦争と修復と大聖堂”でご紹介しますね。


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