見出し画像

パリこでかけ アムステルダム観光編1日目

“パリこでかけ”は節約自炊生活の番外編なので、テーマは変わらず節約。前回“移動・準備編”でご紹介した神カード“I amsterdam City Card”を最大限に活用し、無料で入館できる美術館・博物館をどれだけハシゴできるか試してみました。観光編は1日目、2日目の二回に渡ってお送りします。

◆アムステルダムの美術館・博物館は雨後の筍状態!
アムステルダムの地図に、美術館・博物館と名の付く所をマッピングしてみました(本当はもっと在る)。ガイドブックに必ず載っている大型のアムステルダム国立術館・ゴッホ美術館・アンネフランクの家から、中型の建物を改装した美術館、果ては小型のチーズ博物館・拷問博物館・セックス博物館まで、とりあえず美術館・博物館と名の付く施設が雨後の筍状態です。
“I amsterdam City Card”では、このうち45箇所の施設に無料で入館できる、まさに神カードです。

アムステルダム国立美術館(1軒目)

アムステルダムでも最大級の美術館で、レンブラントの“夜警”・フェルメールの“牛乳を注ぐ女”・アーフェルカンプ“スケートをする人々のいる冬景色”など、教科書級の名画を数多く鑑賞できます。展示品の素晴らしさも去る事ながら、この美術館の素晴らしいのは以下の専用アプリ。

館内でFree Wi-Fiを繋いで専用アプリをダウンロードすると、館内マップ兼ガイドツアー兼オーディオガイドになるという優れもの、もちろん日本語対応です。ガイドツアーを立ち上げるとルートと自分の現在位置を表示してくれて、その場の絵画について短い説明と、更に深く知りたい人用の学芸員による解説(両方日本語アテレコ付)まであります。1枚ずつ観察していたら3日くらい掛かる程のきめ細かい情報量(フェルメールは18世紀になって科学的に証明された光の法則を既に16世紀で描いていた!とか)で、より絵画を味わう事ができます。豪華な展示品と親切すぎるアプリで、国立美術館は必訪です!

ダイヤモンド博物館(2軒目)

国立美術館からすぐ近く、ダイヤモンド会社が運営しているようで、中では職人さんが研磨している様子や歴史的なダイヤモンドの宝石等を見る事ができます。
実はダイヤモンドの研磨は世界でも数都市でしか行われておらず、アムステルダムは黄金時代にユダヤ人移民を大量に受け入れた為にイスラエルから技術移転が進み、現在のダイヤモンド研磨産業に至るそうです。
たまたま親切な日本人社員さんにお会いして、個室で300万クラスのダイヤモンドを見せてもらってホクホクしました♪ (見ただけ)

ゴッホ美術館(3軒目)

ゴッホ美術館は人気の割に館が大きくないため、web siteでの予約が必要です。有名どころの“ひまわり”、“ジャガイモを食べる人々”、“自画像”(めちゃくちゃ沢山ある)は勿論鑑賞できますが、この時期は館の1/3を使って“ゴッホと日本展”を開催していて大量の浮世絵が展示されており、ゴッホ→広重→ゴッホ→広重→ゴッホ→広重と、交互に鑑賞できる豪華な展示になっていました。「雨は浮世絵画家が好んで描いたモチーフだが西洋では珍しく、ゴッホは真似て雨を描いた」との展示説明があり、確かに雨の絵は西洋画ではあまり見ないなと気付かされ、東西の絵画の違いを味わう事ができました。

ハイネケン体験(4軒目)

此処だけは入館料が無料ではなく“I amsterdam City Card”で25%引になる施設ですが、生ビール2杯付!という事で絶対に外せないので行ってきました。
この施設、博物館ではなく体験(Heineken Experience)という名前で不思議に思いながら入館したのですが、正に体験!!かなり楽しめたので写真多めでご紹介します。
ハイネケンは1863年にハイネケンさんがオランダで創立し、現在では世界170か国以上で展開する世界第3位のビールメーカーに成長したそうで、まずはそれらの歴史が展示されています(アントレプレヌールシップやグローバル戦略の事例としても味わい深い展示内容です)。次にビールの醸造工程を実物大の施設の模型で説明していきます。ここまでは他社のビール記念館等でも同じですが、ここからが“体験”の凄い所です。

突然閉ざされた空間に行くと、ディズニーランドのジャングルクルーズ並のノリでお姉さんが「皆さんようこそハイネケンへ!これから皆さんを刺激的な世界へお連れします!準備はいいですか?フゥ〜!」的な感じで気分を盛り上げてくれます。

カウントダウンをした後突然扉が開き謎の空間の中へ。自分がハイネケン瓶と同じサイズになってエキサイティングに出荷される様子を、360℃プロジェクションマッピング×振動する床×アゲアゲの音楽で楽しむ事ができます。更にもう1つ別の閉ざされた空間に。こちらではハイネケンを飲んだ時にどんな気持ちになるか、リゾートや海の中を潜るプロジェクションマッピングとアゲアゲの音楽で盛り上げてくれます、もうこの段階で、一緒の部屋に居る皆さんノリノリで「フゥ〜!」な感じです。

気分絶好調の瞬間、一瞬部屋が暗くなったかと思うと扉が開き、そこには注ぎたてのビールを持ったお姉さんが!一人ずつグラスを受け取り、ノリノリのDJ風のお兄さんの掛け声に合わせて「乾杯!」。ちなみにこちらは乾杯用で、試飲できる2杯とは別なので実質3杯飲めます。
この後は、ハイネケンと一緒に撮れる写真コーナー(プリクラ風)やゲームコーナー(ゲーセン風)、ハイネケンがスポーツを支援している事を知らしめるコーナーを通過します。全て作った写真や画像はメールで自分に送れるようになっていて良い想い出になります。

そして最後に辿り着くのがバーコーナー。ノリノリの音楽が掛かるおしゃれな空間で、注ぎたてのハイネケン2杯が楽しめます。飲むだけでなく、ハイネケン注ぎ対決もできて、皆さん競ったり写真を撮ったり踊ったり、それぞれ楽しんでいました。
お土産品コーナーも充実していて(危うくTシャツを買いそうになった)、ハイネケンが展示だけでなく体験を通じてブランドに好感を抱いてもらおうという意図が感じられるとても楽しい施設でした。お酒飲める方は必訪ですね!

◆かばん博物館(5軒目)


ハイネケン3杯飲んで良い気分なので、さらっと見学できるこちらへ。中世〜現在までのかばん・小物入れ・ポシェットが展示されています。中世のご婦人方は膨らんだスカートの下に大きなポケット状の袋を2つぶら下げていたそうで、その実物と着付けの様子が動画で見られました。10〜15分でさらっと見学できるので、大ミュージアムの合間におすすめです。

ヴィレット・ホルトハウゼン博物館(6軒目)

アムステルダム黄金時代に建てられた豪邸がそのままに保存されていて、当時の暮らしを伺い知る事ができます。運河沿いの豪邸はどこも入り口が2箇所(道路に対して階段を降る半地下と、上る中1階)有るのですが、半地下はキッチンに繋がる使用人用、中1階は豪華な廊下と客間に繋がる客人用なのだそうです。

運河沿いの邸宅は間口の幅に応じて税金が課されていたので外から見るととても狭いですが、細長い長屋のような構造で、最奥部には綺麗な庭があり、とても綺麗に保存されています。

レンブラントの家(7軒目)

こちらはオランダ絵画の巨匠レンブラントが実際に住んでいて家を美術館にしています。絵画の展示だけでなく、台所や画家の作業場や、レンブラントが破産(2回してる)時に没収された収集品も再現されていて見応えがあります。また、版画や顔料を作る様子を学芸員さんが再現してくれるので、体験としても面白いです。版画を説明してくれた学芸員さんは来館者に合わせて英語・仏語・独語で話す堪能っぷりで恐れ入りました。こちらも日本語オーディオガイド無料です。

オランダ東インド会社(8軒目)

言わずと知れた世界初の株式会社。博物館ではなくただの史跡ですが建物は当時のままのようで、今はアムステル大学の人文・歴史・宗教科学学科が入っていました。ここから現代まで続く資本主義社会に生まれた身としては感慨深い想いでした。

旧教会(9軒目)

アムステルダム最古の教会にして、アムスデルダム最新の美術館という変わった施設。荘厳で厳格な作りのファサードはそれだけでも見る価値がありますが、中は現代アートの美術館と言う事で入ってみました。

はい、完全にセカンドインパクト。荘厳な教会の窓全てが赤いセロファンで覆われています。こちらは有名なアーティストの作品らしく、そのコンセプトなどが展示で説明されていました。秋にはまた展示が変わるようで、違う雰囲気を味わえると思います。
アムステルダムの美術館・博物館の開館時間は9:00~18:00が一般的でこの日はここまで!

◆1日目まとめ

“I amsterdam city card”でどれだけお得に回れたか計算してみました。私は48hカード€74を購入したので、1日あたり37€、ハイネケン体験が25%引で15€だったので、支出合計は52€。それに対して無料になった金額がこちら。

地下鉄往復 6€
アムステルダム国立美術館  17,50€
ダイヤモンド博物館 10€
ゴッホ美術館 18€
かばん博物館 12.5€
ヴィレット・ホルトハウゼン博物館 10€
レンブラントの家 13€
旧教会 10€
計 97€

と言う事で、45€は得した事に♪ これだけ歴史的な美術や建築を鑑賞する事ができて大満足です。そしてその代償?がこちら。

歩数29,577歩、距離18.4km、階数18階…改めて、美術館巡りはスポーツだなと感じながら、翌朝当然に全身筋肉痛になるわけですが、2日目も元気に巡りたいと思います!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?