『言語化の魔力』樺沢紫苑著 読書感想文
読み終えて、思わず「すごい!」と唸ってしまいました。そして、『言語化の魔力』の虜になりました。
この本は、自分の人生を受け入れ、前に進む方法を教えてくれる「人生の教科書」です。言語化することにより悩みが解消され、どうにもならない苦しさ、停滞感から抜け出す方法を具体的に教えてくれます。気づきを促すたくさんの言葉が紹介されていますが、その中でも私が特に心に響いた箇所を3つ、自分の<気づき>と<目標>とあわせて紹介します。
1.言語化で悩みが「見える化」できる
漠然とした「つらい!」「苦しい!」を言語化することにより、悩みと具体的にすべきことが明確になる。
※「第6章 言葉にすれば悩みは消える(言語化その1)」より
<気づき>
私は慣れない環境に置かれたり、仕事が増えすぎたりすると、平常心を保ちにくくなり、焦って無用な不安をつくり出してしまいがちです。職場の部署異動時は特に、慣れない仕事で締切に追われることになります。仕事の見通しが立ちにくいため不安でいっぱいになり、しんどくなります。そんな時こそ言語化でやるべきことや期限を明確化、見える化し、頭の中を整理することで、漠然とした不安が解消されると気づきました。
<目標>
毎日、意識して言語化し、すべきことを明確化、見える化します。そして、全体を俯瞰して、自分のペースで目標達成までの見通しを立てます。
2.行動すれば悩みは消える。「やれることを、やれる範囲でやっていく」
停滞していると不安になってくる。行動することで少しでも前に進めば、不安も静まり悩みも解消していく。
※「第8章 行動すれば悩みは消える(行動化)」より
<気づき>
過去に、自分には荷が重いと思われる仕事があったのですが、毎日少しずつ、自分ができることをしていく中で、いつの間にか目標が達成できていたことがあります。やれる範囲のことをきちんとやっていれば、前へ進み、悩みも解消されていくものなんだと改めて気づかされました。「やれることを、やれる範囲でやっていく」を私の座右の銘としたいです。
<目標>
自分のできることをして前に進むために、毎日TODOリストを作成して行動します。その日の状況等によって思うように進まない時もありますが、「少しでも前に進めば良い!」という気持ちで、焦らず自分にできることをやっていきます。
3.自分だけで悩まない「他人の視座で見る」
他人の経験や知識を借用することで、対処法が示される。
※第5章 自分だけで悩まない(視座転換その2)」より
<気づき>
私はいっぱいいっぱいになると、自分の極端な考えにとらわれ、自分一人で悩みがちです。昔、子育て中、子どもが怯えて泣いているように見えたことがありました。妊娠、出産のトラブルもあった私は、「お腹の中で怖い思いをしたからなの?」と不安でいっぱいになり、保健師さんに電話で相談しました。そこで、「最近、何か環境が変わったことがないですか」と聞かれ、その少し前に里帰りから戻ってきたことを思い出しました。「なるほど、環境の変化が原因だったのか」とわかった瞬間、不安な気持ちがスッとなくなりました。まさに、人に相談することで自分の偏った考えに気づき、悩みが解消したのです。
<目標>
余裕がない時こそ落ち着いて、「他人の視座で見る」ことを意識します。自分だけで悩まずに、相談するという選択肢を持っていようと思います。
これから先もいろいろ大変なことがあると思いますが、ここに掲げた<目標>を意識し、自分のできることを少しずつ行い、前に進んでいきます。その上で、「自分でコントロールできないことはあきらめる」(328〜329p)ということも、最後の手段として取っておきたいと思います。これさえあれば、悩んでいても仕方ないと吹っ切れ、また前に進むことができるからです。
今回は私が特に心に響いた部分を紹介しましたが、『言語化の魔力』には、他にも素晴らしい言葉がたくさんあります。悩みが解消され、前向きに進めること間違いなしです!この本を読んで、自分の心に響いた部分を抜き出し、自分だけの「人生の教科書」を作ってみるのも面白いと思います。
悩みを抱えて苦しんでいる人、停滞感がありどうして良いか分からない人、自分の人生を受け入れ前に進みたい人はもちろん、どんな人にもこの本をお薦めします。
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