スペイン紀行③ バルセロナパヴィリオン
バルセロナには何度か来ていることもあり、今回は中継地点として、宿泊はしませんでした。ただどうしても再訪したかったのが、バルセロナ・パヴィリオン。
モダニズム建築の超巨匠、ミース・ファン・デル・ローエの代表作で、スペイン万博のためのレセプションホールです。(現存しているものは再築)
大学1年のとき、図面をトレースして、全体の美しい構成が、目地割りに到るまで徹底されていることに驚いた記憶が蘇ります。
構成としては、屋根の荷重を、極細の十字形の柱によって負担し、壁は自由に振る舞うことで、プランに開放的かつ視覚的な連続性を持たせ、内外をつないでいます。普通、窓は壁に穿たれる従属的なものですが。ここでは窓も壁も等価に「水平の面材」としての性格を持っていて、それぞれがたまたまガラス・トラバーチン・オニキスといった物性を与えられているといった感じでしょうか。
バルセロナの建築といえばやはりガウディですが、このような対局の価値観が同時に存在している都市って良いですよね。
全然関係ないですが、バルセロナの街路は木々や緑が豊で、陰影があるのも良いです。
時期的にカタルーニャ独立運動が熱を帯びていたこともあり、街の至る所にはアスタラーダ(体制抗議の象徴の旗)がはためいていました。
以上乱雑ですが、久しぶりのバルセロナに対する所感でした。
*写真は全て以下の機材で撮影しています。
Carl Zeiss Planar 1.4/50 , Distagon 1.4/35 , Distagon 25/2.8
CONTAX RX / Portra400