持ち駒を単純に増やすことはおススメしません!~就活記事の雑感no.2~


今回はこの記事について雑感を書きたい。

僕は、こういう考えがそもそも嫌いだ。この筆者がどういう意図で書いたかはわからないが、この考えは、学生に対し「内定=ゴール」と意識させてしまっている気がする。

僕が就活生に何か伝えるときに常に意識しているのは、

就職はゴールではない、自分の人生を豊かにする手段である

ということだ。

大学のキャリアアドバイスする人や、合同説明会などではじめに就活について説明する人がよく取り上げるテーマの中で、一番疑問に思うものがある。

「就活生がだいたい何社ぐらい受けているか?」

というテーマ。このテーマについていろいろ説明してくれるのだが、まるで「何十社も受けていることが当たり前」「内定を取るのは厳しいからいっぱい受けよう」みたいな伝え方をしてくる。

本当に一番大事なのは、「学生一人一人が納得して就職活動を終えられるかどうか」であり、内定を得ることではない。

持ち駒を増やす目的は、あくまで学生の将来の夢ややりたい・なりたいことへの道を探すためであり、内定を得るためではない。ただただ「持ち駒を増やせ」という発信は、企業と学生の本質的なマッチングを生まないのではないだろうか?

学生の視野をひろげ、学生自身の将来のために道を増やしてあげることがいちばんであり、場当たり的な選択肢増は「学生・企業・サポートしている我々」の三方良しにはならない。

僕は、就活生と対峙する中で、ほとんどの時間を「将来どうなりたいか、何がしたいか」の自己分析に一番時間を使うことにしている。どんな些細なことでもいい。将来変わってもいい。これから「仕事」というものに立ち向かっていく中で、今考える自分の将来やりたいこと・なりたいこと、自分のWILLが何かを徹底的に考えさせ、それを軸に僕はサポートすることにしている。

自分のWILLを軸に就職活動が出来た人は、結果もでるし、仮に結果が悪くても納得度が高く、前を向いて社会人生活に突入することができている。

就活生は、このニュース記事を読んで、持ち駒を増やそうとするのではなく、その前に改めて自分のWILLについて考えたうえで、「持ち駒を増やすかどうか」を検討するようにしてほしい。



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