過去旅おもいで記録 不思議な老人の仮装 〜San Miguel de Allende〜
忘れていた旅のおもいで
前回サン・ミゲル・デ・アジェンデに来たのはいつだっただろうか。撮りっぱなしのGoogleフォトを遡ると、とても賑やかな写真が出てきた。そうだそうだ、2013年にこの街を訪れたのは、友人らと4人で9月下旬のサンミゲル祭を見に行った時だった。
様々な衣装や仮装のパレード(というほどあらたまっていない)の写真は見ているだけで楽しい気持ちになった。当時も確かスマホだったと思うけれど、やはり画質が年々向上していることが顕著にわかる。でも、街の風景として人物の映る写真は、これくらいの荒さの方が安心感がある。それにしても、めちゃくちゃ楽しそう!この楽しさが素直に表現されている感じ、風土が住む人に与える影響ってとてもあるんだろうなと思う。メキシコのこういう雰囲気が好きだ。
サンミゲル祭(Fiesta de San Miguel Arcángel)
サン・ミゲル・デ・アジェンデで一番重要なお祭りと言われる、サンミゲル祭。9月29日の聖ミカエル(San Miguel)の日を祝して、9月の最終週に行われている。名前からもわかる通り、街の守護聖人の日だ。
老人の仮装
このお祭りで一番印象に残った仮装はこれ。
なんだろう・・・この不思議ないでたちは・・・
色々調べてみると、どうやら「Xitas」とか「Viejos de Corpus*」と呼ばれ、メヒコ州のTemascalcingoで大地の実りへの感謝を示すお祭りで用いられるもののようだ。ユネスコ世界無形文化遺産への登録を目指す動きもあるみたい。
歴史は思いの外浅く、1912年に当該地域を襲った地震の被害に端を発する。人々はこれを神による天罰と思う。翌年に神に恵みを祈るお祭りを催すが、神のいでたちを表現するにあたり、自分たちが神の顔を見るのは不相応と思い、知恵のある人物の象徴として老人の仮面をつけることになった。
こうした文化的風習の根底には、普遍的なものがあるように思える。八百万の神々、神様を描かない、そんな日本の風習の感覚と近いものを感じた。
世界遺産の真ん中で花火
夜の花火は、日本では絶対考えられない設置場所。
木の文化の日本、世界遺産ならなおさら火の扱いは厳重のはずであるが、やはり石の文化の人々は感覚が違うものだと実感する。
2013年の街の風景
街角の露天がメキシコらしくて大好き。
残りの昔写真は、次回に持ち越し
* 不思議な仮装「Viejos de Corpus」について
参考資料:MILENIO記事「Viejos de Corpus, una herencia cultural que se vive en Temascalcingo」(https://www.milenio.com/cultura/los-viejos-de-corpus-en-temascalcingo-historia)
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