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【家】家づくりは合意形成を鍛える場!♯075

以前、ファシリテーター講座を受講した際、先生が一級建築士の資格を持っていたので、何故、建築士とファシリテーターが繋がるのだろうと疑問に思ったことがある。

いざ、家づくりをしてみて、それが理解できた。

家づくりはまさに合意形成の力が鍛えられる場だと!

今、まさに家づくりをしている。
「夢のマイホーム」という言葉のイメージから想像される、喜びと楽しみにあふれたものではない。「ドロドロ」という表現があっているのかわからないが、実際はかなり人間臭い。

本意、不本意は置いておいて私の実家の土地を使うことになったため、関係者が夫と私だけでない。
そして「あとは夫婦で決めなさい」なんて言う父親ではないので、これがまた「家づくりの人間臭さ」を生み出す原因になっている。

関係者が皆、「家」にこだわりがある。母に関しては、一歩も二歩も引いて、調整役に回っているけれど、実際に住む私たち夫婦はともかく、父がかなり積極的で、こちらの生活スタイルお構いなしに自身のこだわりを推してくるので、図面の打合せの際、大人げなくも父と私で激しい言い合いになることもあった。

建築士さんって、それぞれの家族の関係性、施主の人間性がよく見える仕事なんだろうなーと思う。
父が懇意にしている建築士さんにお願いをしているけれど、80歳前になる先生からは「人を見抜いていらっしゃるな」と思われる発言が飛び出す。

私、夫、父、それぞれ違うこだわりがある。

私と夫は10年一緒に住んで生活の価値観が理解しあえる部分は多いけれど、それでも違うところは違う。
私-父、夫-父の関係性も違う。
意思決定の取り付け方も違う。

でも、家=生活だから、住む人が「嫌な気持ち」で住んでいてもいい暮らしにはならないと思っている。
そしてこの家づくりで家族の関係に亀裂が入れば元も子もなくなる。
だから何とか、関係者が気持ちよく関われないかと悪戦苦闘している。

正直、しんどい局面はあるけれど、
これは「合意形成」を鍛える場なんだな、と思うようにした。建築士さんも気持ちを汲み取って下さるので、すごく助かっているが
夫や父との調整も、自分の調整力を鍛える場なんだな、と思うようにしている。

また、家族だからこそ本音の意見がぶつかる。
「なんでこんなこと言うねん!」と正直思うことだってあるし、家族も私に対してそう思っているだろう。
だからこそ、この家づくりを始めてから、家族との関係、あり方を何度も再考した。私自身、父が営む実家の仕事にかかわっているので、そこについても、自分自身のマインド、取組み方を変えた部分もある。

まさに「家を持つこと」は人生を変える転機。

家族だからこその難しさはある。
ただ、関係者が100%思い通りにならなくとも、なるべくのこと気持ちよく、関われるよう自分の合意形成力を鍛える場としてがんばります。

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