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保育園の帰り道を、どう充実させるか

 保育園に、近所の子どもを迎えにいく。それが、週1回の定例行事。

 いつものように保育園の門をくぐり、扉を開ける。玄関で待っていると、「誰のママかな?」と確認する園児たちが、ひょこひょこと顔を覗かせる。

 「ゆ~こちゃ~ん!」

 帰り支度をしたAちゃん(4歳)が、教室からやってきた。

 「おかえり~!」

 Aちゃんとハグ。

 「あのね、Aちゃんディズニーランドに行ったんだよ。」と、靴を履きながら唐突に話が始まる。それは何回か聞いた話だなぁと思いながら、「そうなんだぁ~!いいねぇ」と話しを膨らませていく。

 お見送りをしてくれた先生にさようならをして、門を出た。

 「いくよ?よーい、ドン!!!」

 保育園を出た途端、いきなり徒競走が始まった。今日も、走るのね…!

 「車気をつけてね!!」

 叫びながら、Aちゃんを追いかける。歩道をタッタカ、タッタカと駆けていくので、わたしも真剣に走る。走っていたと思ったら、急に「きゅうけーい」と言って立ち止まり、「お空の雲を食べてみたい」とつぶやくAちゃん。


 1日保育園で遊んできたにも関わらず、毎回エネルギーが有り余っているAちゃんは、保育園の帰り道に、いつも踊ったり走ったりしている。なので、気候が良い日は、近くの公園で遊んでから帰宅することも多かった。

 Aちゃんのお迎えにいく度に「ほんと、自分に運動習慣があってよかった!!!」と思う。たぶん、山登りで体力がついてなかったら、今以上にヘトヘトになっていただろうな。子育てって、本当に体力がいる。

 Aちゃんのご両親は半年も、わたしにお迎えを依頼し続けてくれている。2人とも穏やかな方で、Aちゃんを伸び伸びと育てておられる。2人でもうまくやり繰りしていそうだけれど、「あえて人にお願いしている」という印象。

 子育てって体力がいるなぁと思うと、心のゆとりをつくるため、体力温存のためには、誰かと分担しながら子どもと関わるのが心地よいのかなぁと、Aちゃん家族を見ていて思う。

 わたしはお迎えに行って、走って遊んで帰ってくるだけなのだが、「保育園の帰り道をどう充実させるか」だけを考えていればいいので、急に走ろうが、立ち止まろうが、子どもに合わせていける。

 1人で歩くと10分足らずの道のりを、2人で20分かけて帰る。その時間を、Aちゃんのことだけに集中できるのは、わたしにとっても心地よい。

 Aちゃんも、毎週楽しみにしてくれているようなので、Aちゃんが楽しいなら、それが時間の過ごし方として正解。次会う時も、きっと追いかけっこだろうなぁ。

 

 

 

 

 

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