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#10 【作品紹介】ちぐはぐな要素の掛け算

お疲れ様です。
YUKOです。
第10回目の投稿になります。

このnoteでは
《どうすれば私の絵は売れるの?》
っていうテーマで記事を更新していきます。

前回に引き続き【お客様の意向を汲み取った作品作り】について、考えていきたいと思います。
先月、オリンピック開催に向けて、こちらの2作品を納品してきました↓

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Instagramでも公開中です。
みんなのリクエストに応え、オーダーメイド制で絵の受注を受けてます。
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初回の打ち合わせ後に、雑談しながら、お客様の趣味嗜好・仕草・思考のクセなんかを1つ1つ拾い上げて行きました。
その時に「この人は、こういう作品を求めてるんじゃない?」っていうのを汲み取っていきます。
その時、私が導き出した主なポイントはこちら↓

【お客様の心の声を推測してみると】
・理想通りの作品を求めるよりは、むしろ予想を裏切って欲しい
・風刺画っぽいシニカルなメッセージ性を好む

私がパッと見たお客様の印象だとこんな感じです。

「コロナだからこそ絆が大事だよね」的な
でっかいハートをボンっとのっけて
マスクをつけた人たちが、ハートの周りで手繋いでる的な

そんな浅いメッセージの作品というか
分かりやすい感じの作品は求められてない、と感じました。

むしろ目指すべきは、一瞬では解読不可能な「え、なにこれ?」的な作品をお求めなんじゃないかなと。
というわけで、あり得ない要素を【掛け算】することにしたんです。

画像左側の龍の作品は、お客様からいただいたお題
【コロナ× オリンピック 】
をもとに描き上げました。

お客様は「YUKOちゃんの好きなように描いて」と言ってくださいました。
「好きなように描いて」って言われるのが一番モチベーション上がります。というわけで、上記のテーマに、さらにあり得ない要素を掛け合わせてみました。

ずばり

【コロナ】×【オリンピック 】×【龍】

です。

なんか、ちぐはぐですよね?
でも龍を選んだのは、一応理由があります。
今からお話ししたいと思います。

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お客様に伝えてない本当の意味


納品時に、お客様には表向きこんな感じで、作品の意図をご説明しました↓

龍は天界に住む生き物です。
今回のコロナのような出来事は予測不可能で、ある意味天災のように扱われてます。
そういった“予測不可能”とか“天災”みたいな出来事を、天界から降りてきた龍に投影しました。
龍の動きは予測不可能です。
そんな予測不可能な動きは、現代そのものを象徴してます。
そんな不確実な時代の流れ(龍)の上で、選手たちがパフォーマンスしてる姿を描きました。

なんか、それっぽい感じで伝えてますね、私。
深いようで、浅い。
それでも、お客様は第一声で「予想を裏切りましたね。」と言ってくださり、大変ご満足いただきました。


一安心した私は、そのあとお客様とお酒で乾杯し、楽しくおしゃべりして帰宅しました。
ですが、お客様には伝えてない【裏ストーリー】も実はちょこっと用意してます。

この作品って、いろいろ変なんですけど、そもそも龍っておかしいですよね?
登場するなら、実際に競技が行われる【オリンピック会場】でいいと思いませんか?
それを、龍に置き換えちゃいました。
【あり得ない掛け算】です。
ですがそこには、私なりの【ちょっとしたメッセージ】を込めてます。
龍の正体って一体なんなんでしょうか?
お客様には伝えてなかったことを、ここで打ち明けたいと思います。

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北京オリンピックの存在を漂わせて


絵に登場しているのは、西洋風の【ドラゴン】じゃなくて、日本風の【龍】です。
実は日本風の龍って、中国から伝わったものが起源だと言われてます。
これ、どういうことかって言うと、微かに【中国】の存在をほのめかしているんです。
2022年には【北京オリンピック】が待ち構えてます。

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絵に描いた、オリンピックの競技はどれも夏の種目。
東京2020を舞台にした絵かと思いきや、実は中国からやってきた【龍】っていう、とんでもない生物をフィールドにして、選手達が戦ってる絵なんです。
日本で開かれたはずのオリンピックが、中国の存在感に、画面いっぱい押しつぶされそうになってます。

お客様は今頃、東京2020(2021)を、この龍の絵画と共に、楽しんでくださっているはず。
だけど、2022年の北京オリンピックも、この絵が活躍するように。
そんな願いを込めて制作した作品になります。

拾い集めた情報の中には、近い未来の展望から遠い未来の展望まで、様々です。
その中で、目先の未来から、少し先の未来の情報も散りばめて、1つのストーリーに仕上げていきました。
一見ちぐはぐで、他者から見ると「なにこれ?」ってなる作品。

だけど、この作品を通じて、私はお客様と楽しい会話をすることができました。
お客様にとって、良い酒の肴になれば嬉しいです。


それではまた、お会いしましょう。

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