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人生いろいろエッセイ

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2023年12月の記事一覧

心の掃除

小さいころから、31日は紅白をみて除夜の鐘を見てから寝るをルーティンとしているがために、眠いのに無理やり起きている31日。 16時からおせちを食べながら日本酒をちびりちびりやっていたせいで、グーグー寝ているうちに紅白が始まり、起きたら「め組の人」だった。 やはり慣れ親しんだ曲というのは耳に入ってくると、体が反応するのだろうか。 ノリのいい音楽で目が覚めたかと思いきや、父が新聞にのっていたセットリストをみて 「しばらく横文字が続くな~」 とつぶやいてこたつにすっぽり入り

料理の師匠の助言を全無視したら失敗した豆餅

黒豆にハマっている昨今。 年末恒例の餅つきを手伝え指令があり、だったら豆餅を作りたい!というと 「作りたいなら普通のお餅作ったあと勝手にやって」 といわれ、 「じゃ、餅ちょっとだけちょうだい」 というと、怪訝そうな顔をして 「豆餅はもち米を蒸した後、つく前に黒豆を生のまま入れるのよ。」 そんなはずない。 「生?!黒豆を煮るのだって時間かかるのに、ついている間で黒豆がやわらかくなるはずないじゃん」 と反論すると 「豆餅の黒豆はちょっと固いでしょ。ついている間

雪の上野菜

以前に雪国特有の野菜保存方法「越冬野菜」について書いたが暖冬の今年はそうもいかないようだ。 年末年始の時期は畑一面に雪が積もり、土が見えることはあまりない。 「大体このあたりに植えてたよな~」 と雪を突っつきながら野菜探しをするのが楽しみなのに、今年は丸見え。 雪の下に長く置くほどみずみずしさがアップするのにこれだけみえちゃったら、逆に水分が飛んでしまう。色も悪くなってきていた。 にんじんも「わたしはここよ」と丸見えなので、すぐに見つかる。 しかも、種まきを失敗したせい

当たり前のお土産

プレ帰省が始まっているのか、空港のお土産ショップが混んでいる。さまざまなブランドのお菓子が売っているショップはレジも多く、さほど並ばなくても購入できるのだが、問題は人気店。 551の豚まんは通常もかなりの行列だが、年末はさらに倍の人たちがスマホを見ながら時間つぶしをして列に並んでいる。 そして大阪のもう一つの人気土産といえば、焼きたてチーズケーキ「りくろーおじさん」だ。買うつもりはなかったのだが、焼きたてのおいしい匂いが鼻腔をくすぐった瞬間、列に並んでしまった。 あの匂

思い込みクリスマスソング

TBSで今まさに放送中の「この歌詞が刺さったグッとフレーズ」。 こういった番組のときに街角インタビューでは 「この歌に救われた」 「勇気をもらった」 「自分だけじゃないと思った」 などなど、歌に感情移入する人が多い。まあ、歌を聴く理由はそれぞれだし、歌を聞いて元気になるならいいことだ。 そして、そんな歌を聞いてやる気スイッチが入ったりするのをとてもうらやましく思う。 というのも、歌を聴くというよりも歌詞をじっくり読んでしまい、 「今、こういったのに、舌の根の乾かぬ内にも

かわいいあの子

秋田の中学時代の同級生たちと東京で飲んだ。FBでつながったり、個々でほそぼそとつながっていたメンバーと連携をとったりと、7名が集まった。 地元秋田でもないのに東京で7人が会うなんてすごいことだ。 わたしはというとその中の一人とはFBでたまたま共通の友だちつながりでつながり、去年中学卒業以来30年ぶり?おそろしい年月を経てあった。もう一人とは7~8年前に秋田でのプチ同窓会で出会い、昔話に花が咲き、そこからつながっていた。 記憶がよみがえったあの子ということで、他5人は中学

こたつの使い方

寒くなってくると、欲しいなと思うのがコタツ。 ♪猫はこたつで丸くなる~♪で有名な歌のように、ずっとぬくぬく丸くなっていたい。 しかし、絶対にコタツは買わないと決めている。一昔前は、夏の間の置き場所に困るだのと言われていたが、今はオールシーズン使えるように改良されているし、足が痛い人用には、座れるコタツまである。 となると、テレワークを快適にするグッズとしてコタツがほしくなるところだが、元来がさぼり~まんなわたしがコタツに入ったら最後、間違いなく寝る。仕事どころではなくなる

グラデーション散歩

11月下旬から12月中旬にかけては街歩きが特に楽しい。イチョウの木が濃い緑からだんだんと薄くなり、黄緑になり、そして黄金色に輝く。 特に青空をバックにした黄金色のイチョウは格別の美しさだ。 黄金色に染まり、その美しく色づいた落ち葉がハラハラと落ち、紅葉の絨毯を作りだしたらいよいよ晩秋。あ~冬が始まるんだなと感じる。 この紅葉絨毯がお好みの友人が多いのだが、わたしは緑から黄緑になる淡いパステルカラーの色合いのころが好きだ。 太陽があたる場所によって、色づきが急ピッチで進

憧れのホテルの前にあるイチョウの木

三島由紀夫、川端康成、池波正太郎などなど、文豪が定宿にしていた山の上ホテル。文化人のホテルといわれるのもうなずける文豪たちがこよなく愛したホテルだ。 軽井沢にある万平ホテルも同じような名前がずらりと並ぶところからして、このころの文豪さんたちは洋館ホテルが好きだったのかなと思う。 昔、よく、神保町の古本屋にいった帰り、丘をてくてく登り、山の上ホテルを通過してお茶の水駅にいったものだ。 「いつかお金稼げるようになったら泊まってみたいな~」 と思っていた20代。40代になっ

24年前のクリスマス

24年ぶりの恵比寿ガーデンプレイスは一つも変わったところがなかった。JR恵比寿駅から動く歩道をまっすぐに歩き、その先に見える赤レンガの建物。 まったく変わってない。扉の上にあるもみの木をみたてたクリスマスツリー群もあのときのまま。 24年前、一人世界半周バックパッカー旅行で見事に全財産を使い切ったわたしは、とにかく金がなかった。こんな金のない娘を秋田の両親は 「敷金、礼金、あげるから東京へいけ」 と実家から追い出した。このまま秋田にいるとだめ子になるのが予想できたのだ

笑って別れるとまた会える

NHKのドラマ10「大奥」、男女逆転の江戸時代のパラレルワールドを描いた物語で、漫画は読んでないが、シーズン1のとき、冨永愛さん演じる徳川吉宗のかっこよさのビジュアルだけで見始めたら、史実を交えながらのストーリー展開にぐいぐい引き込まれ、シーズン2もついつい見てしまっている。 徳川幕府末期、公武合体をめざし、14代将軍家茂(女)は、和宮を迎え入れるが、実は、和宮(弟)に扮した親子(ちかこ・姉)だったというこれまたびっくり展開。 「これで、あんた子どもできひんでっしゃろ。あ

裸足の生活と寒風摩擦(乾布摩擦)

先日、秋田県で行われた種苗交換会で出会ってしまった秋田の聖農 石川理紀之助翁。いろいろ気になるお方だったので、無料の冊子をもらってかえり今更ながら読んでいた。 すると当時の翁の様子を語っている一文に目が留まる 「朝早く起きて、乾布摩擦をしている姿を覚えています。とてもまじめな人です」 うん?乾布摩擦?! は!寒風摩擦のことでは?! いや、何か勘違いしている気がする・・・と慌てて、グーグル先生に聞いてみると、 寒風摩擦は乾布摩擦を勘違いした誤用 な、なんと!今の今

冬はにごり酒でしっぽりと

お酒は20歳からのはずなのだが、我が家は、正月のみ甘酒をなめるのを許された。 あったかくてほんのり甘くて、米のつぶつぶ感があって、おいしい~っと指ですくってはなめなめしていると、そのうちのどの奥がか~っと熱くなって、ふわふわっと気持ちよくなったのを覚えている。 体が熱くなった時は一歩外にでれば極寒。一気によいも覚めたものだ。 さぞかし、日本酒好きな女に成長したのではと思われるだろうが、20代のころはビールを飲んだり、ワインなんてシャレたものを飲んで、日本酒には見向きもし