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81. 結果が出せないときの頭の中

皆さんこんにちは。三浦優希です。

まずは、新年のご挨拶から。

2020年、あけましておめでとうございます。皆様にとって、新たな一年が明るく楽しくなりますよう心よりお祈り申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします!

さて、今回のnoteのテーマは、「結果が出せないとき、物事がうまくいかないときの僕なりの思考法」になります。それではよろしくお願いいたします。

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現状

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、実はここ最近、全くチームのゴールに絡むことが出来ていません。現在私は24試合を終え2ゴール8アシストの10ポイントを記録しています。これだけ聞くとそこまで悪いスタッツではないのですが、最後にポイントを残せたのは11月30日で、それ以降6試合連続0ポイントとなっています。

まあ、全く得点もアシストもできない時期が長かった昨年に比べたら、そこまで焦りなどはないのですが(去年は通算2ポイントでした)、それでもやっぱり球技のプレイヤーとしては得点に絡めないというのは辛いです。レベルを問わず、どんなスポーツ、どんな試合であれゴールやアシストが出来ないのはムズムズするし、気持ちの良いものではありません。

そこで今回、この不調が続く現在の自分を良い機会と捉え、少し違った視点から見つめ直してみることにしました。普段、このように物事がうまくいかないとき、「自分はどう考えているのか」をもう一度客観的に考えるという作業をここでしてみたいと思います。

ポイント数と活躍度合いの関係

スポーツは、競技レベルが上がれば上がるほど、ポイント数=活躍度合いという見られ方をします。得点の多さを競うスポーツである以上、ゴールに絡めないという選手の必要度合いは少しずつ減っていきます。

もちろん、ゴールやアシストを残す以外にもチームに貢献できる方法はたくさんあります。ホッケーで言うと、ブロックショット(相手のシュートを体を張って止めること)やボディチェック、パスカットやフェイスオフの勝率など数字に残るものもあれば、バックチェック(敵に攻め込まれた際に後ろから追いかけること)やブレイクアウトの球出し(攻めだしの際のパス)そして守りのポジショニングなどなど、数字に残らないものもあります。

とは言いつつも、得点に応じて勝ち負けが決まるこのスポーツにおいては、「得点能力のある選手」というのは大変重宝されるものです。

多くのアスリート、特にフォワードと呼ばれるポジションの選手にとって、活躍できない=チームの得点に絡めないという方程式は割と当てはまるのではないでしょうか?もし仮に得点以外の場面でチームに貢献できていたとしても、やはり心のどこかで「フォワード」、「ストライカー」としての自分を思い描くことがあると思います。

今の僕がそうです。今シーズン僕は、ディフェンシブスペシャリストとしてチームの中でポジションを確立することが出来ました。わかりやすく言えば、「守りの選手」です。

チームの誰かが反則し、数的不利な状況になるペナルティーキルの場面ではほぼ毎回一番手として出場できています。これは、シーズン開幕前の練習から地道に積み上げてきた評価がようやく形となったものです。去年、一回もペナルティーキルに出たことはありませんでした。また、このほかにもブロックショットもかなりうまくなりました。ここ最近は、1試合平均3~4本は敵のシュートを止めることが出来ています。

それでも。
「チームに貢献してくれているよ!」と言われたとき、どこかに違和感を覚えるのは、やはりもっと自分が得点の面で役に立ちたいという思いがあるからだと思います。

少し振り返ってみると、大学一年目のこの時期は骨折、二年目は控え選手ということで試合に出れない日々が続いていました。試合に出れない当時は、「自分がもし他のレギュラー選手と同じアイスタイムをもらえたら確実に活躍できる」と思っていました。ただ実際は、三年目にしてようやく試合にはフルに出れるようになったものの、蓋を開けてみればスタッツはいまいちという現状。

そんな中、今週ある動きがありました。それはチームのセット構成です。僕はシーズン開幕から今までは1,2セット目のフォワードとしてプレイしていましたが、今週の練習からは3セット目になりました。もちろん、3セット目でも試合にはたくさん出れます。ただ、得点を期待されているメンバーというのは基本的に1,2セット目のフォワード計6人(トップ6と呼んだりします)です。ここぞという場面で試合に出るのはそういったメンバーです。

そこから外れてしまったことに少しショックはありますが、ここ最近全く得点に絡んでいなかったので仕方のないことです。僕がまたトップ6に戻るためには、結果を出すしかありません。

活躍したいけど・・・

これは僕を含め多くの選手、特にチームのトッププレイヤーではない方々に当てはまることだと思いますが、「活躍したい、活躍しなければいけない」と強く望んでいても、その結果の出し方がわからない。「決めたい」と思っていても決めることができない。そして再び出場時間が減っていく。このループに陥ってしまうことがあります。もらえる出場チャンスが減っていくほど、そこで決められない時の焦りというのは日に日に大きくなっていきます。

特にプロの世界では、いくら練習をしようが、良いイメージを持ち続けようが、結局試合でどれだけ結果が残せるかという部分が重要になります。日本だと「こっそり練習している選手が偉い」「居残り練習をしている選手がすごい」というような考え方があるかもしれませんが、こちらだと「この選手はたくさん練習している」という事実がそこにあるだけで、それが評価のプラスになるかと言うと、そういうわけではありません。去年も今年も、チームのトップスコアラーが一番のハードワーカーだったかというと、そうではありませんでした。きっと、できる奴は練習なんてしなくても点を取るんです。しれっとアシストを記録してポイントをいつのまにか稼ぐ選手もいるんです。

おそらく自分は、チームで1.2番目に自主練習をしています。オフの日も滑ったりするし、チーム練習後も居残りをしたりします。だからといって、自分が次の試合から毎回点を取れるかというと、そうではない。

練習量と結果がそう簡単には比例しないというのがスポーツの難しさです。

焦りの正体

結果が思うように残せないとき、生まれてくるものが「焦り」だと思います。ではこの「焦り」とは、なぜ湧いてくるのでしょうか?自分の経験を基に考えると、そこには必ず「理想との距離」があるからだと思います。僕が焦る理由はきっと、「活躍できると分かっている(信じている)のに、それができないから」です。もし仮に僕が今サッカーを始めたとして、いきなりプロの世界のピッチに立たされたとしたら、「活躍できる」なんてまず思いません。試合が進むにつれて、焦りが大きくなっていくかというと、きっとならないと思います。なぜなら活躍できなくて当たり前だから。できないものはできません。

僕は、焦りの正体は、「自分にはできる自信がある」という思いの裏返しだと考えています。上を目指している中で「こんなとこでつまづいている場合じゃないのに…!」という思いが出てくるとき、すでにあなたは「自分はこの場にとどまっているような存在ではない」ということを理解できているのではないでしょうか?

つまり、「焦ることができる」状態というのは、良い意味で、「自分がこのレベルにいることに違和感、不思議はない」ということだと思います。

そもそも僕の場合、活躍出来ずに焦る理由は明確です。それは「このままではプロになれない」からです。これが全てではないとは言え、基本的にはNCAAリーグでポイント数が多い選手がプロチームからは必要とされます。だから、ゴール数もアシスト数が大事というわけです。NCAA ディビジョン1の1シーズン試合数は約40試合。ポイントを残すことがそもそも難しいとされているこのリーグにおいて、シーズンで20ポイント近く残すことができればある程度の評価が得られます。それが今まで出来ていないから、焦っている。出来ると信じているけど、それが実現できていないという状態です。

ではここからは次のステップ。

「自信の裏返しということはわかったけど、実際に活躍するためには何をしなければいけないのか。」についてですが、

それはズバリ、

「ここから出たいなら ここで戦えよ」

です。これは、僕の大好きなB'zのボーカルである稲葉浩志さんが歌う "Cage Fight"という曲の中で出てくる歌詞の一部です。

やっぱり、この場を出てもっと上に行きたいのなら、この場で戦うしかありません。

もちろん、今いる場所を変えて新たなチャレンジを試みるという方法もあります。ただ、自分は今までその方法は取ってきませんでした。早実に入ってボコボコにされ続けた時も、諦めずにその場で戦い続けた結果、2年目で北海道の強豪を倒し飛び級でU20代表入りの座を掴みました。チェコに行ってからもそうです。最初はチーム登録が間に合わず、シニアの4部チームでプレイしていたけど、そこでもめげずに戦い続けたからクラドノジュニアという名門チームにも受け入れてもらえました。そのクラドノで試合に出れない経験をしながらも、なんとかもがき続けたことで2年目にはリーグ得点王になり、アメリカ行きのチャンスを得ました。アメリカではチーム最年長&外国人選手という立場の中で思ったように活躍ができなかったけど、それでも逃げ出さずに続けた結果、こうしてNCAA D1の大学に入ることができました。

振り返ってみれば、その環境を抜け出し新たなステップに進むためには、「その場で戦う」ことは必要不可欠でした。

「今自分がここにいることは間違いではない」ことを受け入れた上で、戦い続ける。これが僕のやり方です。今までの経験上、そうしていればいつかどこかのタイミングで、必ず、必ずこの場を出れる日が来ます。それは突然かもしれないし、少しずつ見えてくるものかもしれないけど、必ず先に道は開けてくると信じています。だからこそ、

「いまちょっとやそっと活躍できないくらいでピーピー言うな」と自分に言い聞かせることができます。

結果は、いつか必ず出てきます。遅かれ早かれ、必ず出る。

先日、とある面白い話をツイッターで目にしました。それは「ポップコーン」についてです。ポップコーンを作る時、同じフライパン、同じ油、同じ火力で準備をしても、タネが跳ね上がる時間には差があります。

これはきっと僕らも同じで、人それぞれ「跳ね上がる」タイミングというのは違うものです。

いつになっても、目の前の課題をクリアしたとしても次の瞬間にはまた新たな壁が目の前に立ちはだかる、というのがスポーツの面白いところだとつくづく感じます。

僕が今回の課題である「活躍できない現象」を抜け出すのが今週の試合になるのか、来週になるのか、はたまた一月後になるのかはわかりません。ただ、この文章を書く前と今とでは、僕の心境はガラッと変わりました。確実に、焦りというものは減らすことができました。

海外に出て良かったことは、内省の時間が圧倒的に増えたことだと思います。自分と向き合うことがどれほど大切かというのを理解できます。この、内省力は今後も自分を助け続けてくれるはずです。

今回のnoteは、普段の僕の考え方を実演してみた形になりましたが、いかがでしたでしょうか?これが、賛否両論あることは承知の上で、どなたかの参考になれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

三浦優希

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今週ポイントできるといいなあ・・。笑

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