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過度な承認欲求と「さようなら」するには

最近、職場で気になっているのは「承認欲求」の強い人が結構多いなということだ。そして、そういう人達自身がメンタル不調になったり、周りを悩ませてしまったりする。

「自分の頑張りを上司に認めてもらいたい」

それは誰もが思っていることかもしれない。

そこで、今日はこの承認欲求と大人の学びについて考えてみたいと思う。

承認欲求

では、そもそも承認欲求とは何だろう。
簡単に言えば他人から認められたいという感情の総称である。
褒められたい、ひとりの人間として認知されたい、といった欲求のこと。
心理学者マズローが定義している、5つある人間の根源的な欲求のうちの1つです。

マズローの欲求5段階説

「承認欲求が強すぎる」と言われている人は、他のところで充たされていれば違ってくると言われている。
例えば、社会的欲求で、家族や仲間などの所属しているコミュニティに恵まれていると感じていれば、わざわざ褒められたり認められたりしなくても、満足できるというのだ。

本来、私たちの承認欲求は、意外と日常的に充たされているもの。
いつもの何気ない行動、例えば出勤したら「おはようございます」と挨拶をしてもらえるとか礼儀正しく接してもらえるということですら承認欲求を充たす行為になると言われている。
承認欲求が強くなってマイナスな効果が出ている人は、そういう「当たり前」を感知できなくなっているのかもしれない。

最近は性格や行動は遺伝によって左右されるという学説がたくさん出てきているらしいが、仕事や人間関係がうまくいかなくなってしまって「認められる」ことに固執してしまって拗れてしまった人もいる。
また、強すぎる承認欲求のなかには病いの可能性もあるらしい。

承認欲求は悪者?

承認欲求は誰にとっても悪いものというわけではないと私は思う。
20〜30代の承認欲求の強さは歓迎されるものなのではないか。
そして、必然的に承認欲求が高まるような年齢でもある。
なぜなら承認欲求によってモチベーションが高まり、成長する人が多いだろうからだ。
例えばプレゼンテーションを行わないといけないなど、自分が評価される場面が控えていれば学びたいと思うのは自然なことだろう。
そういうときには承認欲求がモチベーションになる

承認欲求が高い人はどうすれば楽になるのか?

それにしても、承認欲求が高すぎる人は仕事に対するモチベーションも
承認欲求に頼りきっている傾向があるので、自分がすぐに認めてもらえるところでしかモチベーションが上がらないとなると辛いかもしれない。
なぜなら、残念ながら職場ではすぐには褒めてもらえないのが普通である。

では、承認欲求が高すぎ悪影響が出ている場合はどうすればいいか。
方法は3つある。

1つ目の方法はコミュニケーション力向上

実は有効な手段は、コミュニケーション力向上なのではないかと考える。
自分の周りにいるコミュニケーション力が高い人を思い浮かべてほしい。

コミュニケーション力が高ければ、認識の齟齬がまず減る。
ボタンの掛け違いみたいな齟齬が起こらなければ無闇に不安や孤独感を感じないで済む。
会社でテレワークが進めばSlackやTeamsなどのチャットツールを使用する時もリアルのコミュニケーションよりもこのボタンのかけ違いは起こりやすい。
だからこそ、リモートワークが進むと承認欲求が強いとトラブルになりやすいのでしょう。
リアルでコミュニケーション力が高い人は、実は顔が見えない電話だろうとZoomでのオンライン会議等での会話でも、やはり意思疎通をスムーズに行えるのだ。

2つ目の方法は気にせず待つこと

もう一つの方法はある一定の年齢になればその段階は抜けるので、気にせずに待つ方法もある。
40代になれば流石にどこかに自分が呼吸をしやすい安定できる立ち位置に着地をし、自信が積み上げてきたキャリアも客観視でき、人の評価に敏感になっても仕方ないと思うようになるはずだからだ。

3つ目は意義づけの力を習得すること

3人のレンガ職人の話を聞いたことはありませんか?
(詳細、間違っていたらごめんなさい。イメージとして聞いてください。)

中世のとあるヨーロッパの町。
旅人がある町を歩いていると、汗を流しながら、
重たいレンガを運んでは積み、運んでは積みを繰り返している3人のレンガ職人に出会った。
そこで旅人は「何をしているのですか?」と尋ねた。
すると、その3人のレンガ職人は次のように答えました。
1人目は、「親方の命令でレンガを積んでいるんだ」と答えた。
2人目は、「レンガを積んでを作っているんだ。この仕事は大変だけど、給金が良い」と答えた。
3人目は、「レンガを積んで、後世に残る立派な大聖堂を造っているんだ」と答えた。

3人のレンガ職人の作業内容は、「レンガを積んでいる」という同じものだ。
作業内容も役割も同じなので、賃金もほとんど変わらない。

しかし、「目的」がまったく違います。
つまり、働く意識、目的意識が全く違う
1人目はただの作業、2人目は賃金、3人目は使命がベースにある。

さぁ、あなたは誰に仕事を任せたいですか?
3人目に任せたいですよね。
彼には使命があるからこそ、大変な仕事も一つひとつの仕事に自分なりの意義づけをする。だからこそ、より頑丈に積み上げるにはと工夫をしたり、技術を学ぼうとしたり、楽しみを見出そうとしたりする。
だからこそ、生き生き行えるのだ。
そうやって、日々のルーチンの仕事も自分で意義までいかなくても、意味づけはできるから続けられるのだと思う。

この意義づけができるようになれば、目の前の業務と自分の人生と組織のビジョンのベクトルを揃えることもできる。
そうすれば、自然と「承認」されることも増えるので評価もされるだろう。

今の時代に一番求められているのは「学ぶ力」

GEのジャック・ウェルチは「競争に勝つための究極の武器は、学習する能力と学習したことを取り入れて素早く行動に移す能力だ」と言っていたという。そこで、学ぶ力を高めるための4つのステップを考えてみた。

  1. 自己認知を高めること

  2. 固定化した思考を捨てること

  3. 守破離で習得しオリジナルにしていくこと

  4. 意義づけをしながら目の前の仕事と自分のキャリアビジョン・組織のビジョンを一つのベクトルになるようい結びつけていくこと

自己認知を高めるのはなぜ必要か。
できてないくせにできてると思っている人は、改善してみようとか、努力しようとか勉強しようというような発想は出てこないものだ。
そうすると学ぶ力は発揮されず、成長できない。

固定化した思考を捨てるのはなぜ必要か。
「自分はこういう性質だから」「自分の一番はこれだから」と固定的に考えると自分で「制約」を作ってしまい自由な発想ができなくなる。
固定的な視点にどうしてもなってしまうのは、自分の能力に対しての考え方に関係してくると思う。

守破離という言葉は知っている方も多いと思う。
私もコーチングを身につける時は、守破離を意識するように言われた。
最初は師匠の型をって、繰り返して型を身につけていく。
それを少しずつ自分なりにっていく。
最終的にオリジナルのスタイルを確立して、師匠の型かられていく。

この過程で一番大切なのは「守」だ。
1つの能力を身につけるためには、「守」の段階で基礎的な訓練を繰り返し繰り返し行うことが必要だ。
ここで、先ほどまで話していた「意義づけできる力」がポイントとなる。
普通はルーティンワークのように継続し訓練できるためには、その一つひとつのルーティンワークの意義づけを自分でしないと進めないからだ。
意義づけは、明確な自分のキャリアビジョンを持ち、組織のビジョンの理解が必要になる。
そうすれば、これを一つのベクトルになるよう結びつける力があれば学ぶものもわかり意欲的に習得するだろう。

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