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『なんでドイツなの?』

前回記事を読んでくださった方、2度めまして。
そして今回初めてここにたどり着いてくださった方、初めまして。

ドイツ在住のゆきです。33歳で単身で渡独し、現在一年が経ちました。
前回は、2年前の転職の話から実際に仕事が決まるまでをお話ししましたが、今回はタイトル通り『なんでドイツなの?』とドイツ移住や留学をした方は絶対に一度は聞かれたであろうこの言葉;ドイツに興味を持ったきっかけについて書こうと思います。


1. ドイツ人との出会い

生まれて初めてドイツ人と出会ったのは、アメリカのサンディエゴ。
2010年夏、当時めちゃくちゃ不真面目な大学生だった私が、奇抜でオシャレな草間彌生さん似の英語の先生の影響で、初めて英語に興味を持ちました。それまでの海外経験はハワイとサイパンへ旅行しただけで、英語は全く話せません。今思い返せば、大学内で交換留学生の制度などもありましたが、当時は本当に不真面目だったので(笑)そんなことを知る由もなく、バイト代を貯めて夏休みにアメリカに行ってみよう!と考えたのです。

留学をするにあたり右も左も分からなかったので、いくつかの留学エージェントに相談し、1ヶ月ホームステイすることにしました。当時は漠然とアメリカに憧れがあったのと、サーフィンをしたいという単純な理由で、海が近いサンディエゴを選びました。

そして、その時のルームメイトが5つ下のドイツ人のカタリーナ。これが人生初のドイツ人との出会いでした。カタリーナは4人兄弟で、二番目の兄と一緒に留学に来ていました。彼女のアメリカ生活最後の1週間はお母さんと弟もドイツからやって来て、一緒に水族館に行ったりバーベキューをしたりと家族の輪に入れてもらい、とてもよくしてもらったことを覚えています。

たった1ヶ月の出会いでしたが、彼女とその家族が大好きになり、翌年にドイツに行くことを約束しお別れしました。ここからドイツへの興味の扉が開きました。


2. 就活中に知ったドイツの政策

短期留学を終え、その年の冬には就職活動が始まりました。当時の私は、環境問題、児童虐待、動物愛護について興味があり、広く企業分析をしていくなかで、世の中の薬や化粧品開発には動物実験が不可欠であったこと、また普段私たちが口にしている食肉がどのような過程で屠殺され、市場に出てくるかをよく知ることになります。


当時はその衝撃から、「現在も動物実験をしているのですか?」と突然企業に直接電話をかけてみたり、突然お肉を食べるのを絶ってみたり、未熟な知識のなかでこれが正義だと思い、今考えるととても短絡的な行動をとっていました。そして、自分一人では何も変えられないということを悟り、この世の不条理を嘆いていましたね。

そのような中、深く調べていくにつれて、ドイツは動物愛護に対する取り組みが日本より遥かに進んでいることを知りました。またドイツは環境先進国で有名であることも知っていたので、それも併せてドイツという国に再び興味を持ち始めました。


3. 就職、挫折、そしてドイツへの夢

就活は、先述した動物愛護や環境問題に関するドキュメンタリーを創りたい、また弱い立場の声を世間に届けて情勢を良くしたい、という思いからメディア中心に絞って行いました。その中から、某キー局のドキュメンタリー番組を制作した実績もあったテレビ番組制作会社に入社を決意します。

しかし、その会社のメイン業務はバラエティ番組制作。残念ながら私はドキュメンタリー班には配属されず、バラエティ班として仕事をすることになりました。

10年前のテレビ業界といえば、まだまだブラック社会が当たり前の時代。残業はもちろん、多い時には週100時間働き、家に帰る時間は勿体なく兎にも角にも寝たいので、トイレで髪の毛や身体を洗い、会社の椅子の上で寝るという今では絶対に考えられない環境で働いていました。笑 

十分な睡眠が取れないという身体的なキツさに加え、”先輩の言うことは絶対”という、今でいうパワハラや暴力が横行しており、精神的なキツさにもやれてしまいました。(もちろん、なかには良くしてくださった上司もいて、今でも感謝していますが)

そして、心身ともに身体を壊してしまい、ドキュメンタリーを創りたいという夢は叶えることはなく、逃げるように辞めてしまいました。


退職ししばらくの休養中、今後の人生を考えました。ディレクターの夢を早々に諦めてしまったことにより、今後の夢がわからなくなってしまったことに加え自己肯定感が地の果てまで落ちていました。笑 
とにかく何か自分の武器になるものが欲しかった。

そんな時、ドイツに興味を持っていた頃の自分を思い出しました。英語を話せる人はたくさんいるけど、ドイツ語を話せる人は英語話者より少ないだろうしアドバンテージになるかも?とドイツ留学を考えるようになります。

以前から興味のあった動物愛護や環境先進国と謳われているドイツのことをもっと知りたい、現地で生活してそれらを自分の目で見て肌で感じたいと思うようになりました。

そしていつしか、ドイツに留学することを目標に社会復帰することができ、2年弱働きながら貯金をして、2014年4月に初めてドイツ留学をしました。


4. おまけの理由<3

実は、ドイツに興味を持った上記の3つに加え、もう一つ理由があります。笑

就活も終わった頃、カタリーナに会いにドイツへいく約束をしていたので、卒業旅行と称しヨーロッパ周遊をしました。初めてのヨーロッパ旅行で気分もハイだったのも相まっていたと思うのですが、カタリーナの実家に泊めてもらった時に、本当に大袈裟ではなく、雷のような衝撃的な恋に落ちたのです…!!!

それはカタリーナの一番上の兄のティム!!!!!!
この世にこんなイケメンが存在したのか?!?!?!というほどにかっこよく、若かりし頃のブラピにそっくり。顔だけでなく言動も優しくて、稲妻に打たれたように一目惚れしたのを覚えています。笑

もう一度ティムに会いたい!!という思いは思いがけないほど大きな原動力になりました。恋の力はすごいね。その後早々に失恋するので、感動の再会ラブストーリーなどは書けなくて残念なのですが・・・。

それでもしばらくはティムへの熱が冷めやまず、友人に延々と語っていたので、ティムのためにドイツに行ったと本気で思っている友人も少なくないほど。笑
まぁあながち嘘ではないですが、この理由はおまけとしておきます!笑


以上、私とドイツの出会い、そして興味を持ったきっかけから初めての留学に至るまでのお話でした。

正直、全然有名でもない一般人のストーリーなんて誰が気になるねん!と思っていたのですが、私も今日までたくさんの方のブログやTwitterに励まされたり、勝手に仲間意識を持たせてもらって一歩踏み出せたり、自分の糧にさせてもらっていましたので、これを読んだどなたかの共感材料になったり話のネタになれば幸いです。


Twitterもやっているので、ぜひそちらもご覧いただけますと嬉しいです。
近々インスタでビール投稿もしていきたいと思っています;)

それでは、またね。

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