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教わるコツ

わたしの経験に過ぎませんが・・・

例えば職人仕事系で、仕事の上手い上司が「仕事は観て覚えろ盗むもんだ」という意見だったとしても、上司のやる事を良く観ていて、質問が的確で、自主的に研究・訓練しているような部下だと、ちょっと教えてやろうという気にもなるものです。

その「ちょっと教えた事」が部下のなかで大きく育っているのを観ると、そういう「教えない上司」でも教える事を面白く感じるので、そういう部下にだけは自然に教えてしまうものだったように思います。

で、そのような仕事の上手い「教えない上司」も、若い頃は「教わるのが上手い部下」だったわけです。

しかし

仕事が出来る人=教えるのが上手い人

というわけではありません。

「特殊に高度なレベルで仕事が出来る人」の場合、その多くは、一般の人の事が分からないので、一般の人に対しては教えるのが苦手だったりします。

しかし、自ら興味を持って成長しようとする部下であるなら「超絶仕事が出来る上司」の仕事ぶりを直接観る事が出来れば、かなりのところまで教わらないでも出来るようになり、また、そこまでの資質+才能+自主性のある部下なら「超絶仕事が出来る上司」と同じ波長を持っているので「一般的な人には教えるのが苦手な上司」でも「そういうタイプの部下に教えるのはむしろ上手い」なんて事もあります。

普通一般のレベルでの事と、資質と才能に恵まれた人同士の事では世界が違うので、両方を同じ方式でやろうとしても上手く行かないのですね。

日本では、資質や才能にレイヤーがあり、それぞれに相応しいやり方がある、という事は認めず、変な悪平等で、皆で下のレベルを標準にし、資質と才能ある人たちを潰してしまう傾向がある気がします。

一般の人には、一般の人に向く教え方と成果の上げ方があり、

資質と才能に恵まれた人には、やはりそれに向いた方法と成果の上げ方があります。

その区分けは差別ではなく、どちらも活かすようにするためのものです。同じ方式に押し込める事は、良い事とは思えません。

後進は、まずは自分の特質を良く知り、それからどのようなタイプの先達を参考にするかを選択する必要があります。

しかし、良くある不幸は「人事で自分の性質と全く違う上司の下に配属される事」です。

それだけでなく、外国の事は知りませんが、日本の人事は、社員の希望や特質や得意とするところを無視して、ただ空いている部署に配属を決めているように観えます。

それは上司にとっても部下にとっても、会社にとっても不幸にしかならないと思うのですが・・・


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