ゆーき|楽曲分析ムージカント(フルート・ピアノ奏者)

主にピアノとフルートを扱う、保育士のようなムージカント(音楽家)です。 演奏技術はまだ…

ゆーき|楽曲分析ムージカント(フルート・ピアノ奏者)

主にピアノとフルートを扱う、保育士のようなムージカント(音楽家)です。 演奏技術はまだまだですが、楽曲の聴込・分析は貪欲にやっています。 吹奏楽やアンサンブル、ピアノ連弾用に曲を編曲し、何曲か本番の舞台に送り出しました。 そのうちオリジナルの曲を作り出すかもしれません。

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フルート三重奏 アレンジ メイキング動画

J.S. バッハのシンフォニア11番をアレンジしている最中の動画です。

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      フルート三重奏J.S.バッハ シンフォニア11番 アレンジしました

      J.S. バッハのシンフォニア11番を、フルート3本構成でアレンジしたものです。 メイキングは別途置きます。

      • サンカン(フルートのソナチネ分析2)

        前回、フルートのカデンツァが終わり、ピアノとの協奏部分のところで終わりましたので、その続きからお話しします。 フルートの変ホ短調(es-moll)から、ピアノのホ短調(e-moll)に入るというところで、旋律は、フレーズの区切りで、半音ずつ上がっている感じだったと思います。 そしてピアノの伴奏は、ロ長調(H-dur)からメジャーセブンスを使い、旋律のホ短調(e-moll)、どうも教会旋法を使っているようで、ロ長調に対するフリジアンを選択しているようです。 ジャンルは変わ

        • サンカン(フルートのソナチネ分析1)

          ピエール・サンカン(P. Sancan)のソナチネの分析をしてみました。近代音楽っぽくて、何度も同じ面白いテーマ(主題)が出てきます。どうなっているのか、とても気になったので、その部分を抜き出してみました。 1回目の主題 1回目の主題は、元調の通り、ロ短調(h moll)です。吹いていても一見全然見えてこないですが、シェンカー分析を使って、キーノートを取り出してみます。取り出してみると、ミ、ファ#、レ、ファ#、ミ、ファ#、レ、ファ#、ミ、ファ#、レ、シ(導音)、ド#(転調)

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        • メシアンの7つの旋法まとめ
          7本

        記事

          メシアン(第7旋法)

          メシアンの第7旋法は、第4旋法にミ♭とラを追加したものになります。順序的にこっちを第4にした方がよ(略)・・。音列の組み合わせは、ドとファ#を起点として、半→半→半→全→半となります。 鍵盤のイメージはこうなります。 メシアンで使われている旋法というのは、教会旋法で出てくる7つの旋法とは違うパターンの音列の組み合わせで、近代音楽を解釈しようとする試みのように思います。

          メシアン(第6旋法)

          メシアンの第6旋法は、ドとファ#を起点として、通常のドレミファを連ねているパターンになります。全→全→半→半です。 ハ長調のドレミファ、ソラシドと行くところを、メシアンの第6旋法では、ドを起点としたドレミファ。ファ#を起点としたファ#、ソ#、ラ#、シとグループ化されています。 鍵盤のイメージは次になります。 見る感じ、ホールトーンスケールに、ファとシを加えたものになるので、ホールトーンスケールの特徴と、基音(ド)のスケールの導音を併せ持つホールトーンの亜種とも言えます。

          メシアン(第5旋法)

          メシアンの第5旋法は、第4旋法からレとラを除いたもので、半→長3→半のパターンで進行するスケールです。 鍵盤で表すとこうなります。 鍵盤のシルエットを見ると、レ、ファ#、ドを中心とした、3音のクラスターでも使えるし、調性がよくわからない4度堆積の和音でも使われそうです。

          メシアン(第4旋法)

          メシアンの第4旋法は、ド、ファ#を起点として、半→半→短3→半の組み合わせで構成されたスケールです。ドとファ#の関係は、増4度です。 中世ヨーロッパでは「悪魔の音程」と言われていて、作曲家がこの音程を使うと、カトリック教会から追放されてしまうほど、忌み嫌われている音程です。 ミ♭、ミ、ラ、シ♭を除いた、クロマティックスケールとも言えますが、和音で使うと、何とも言えない強烈な響きがします。 ピアノの鍵盤で見たスケールはこうなります。

          メシアン(第3旋法)

          メシアンの第3旋法は、全→半→半を繰り返す音階です。1つのパターンで長3度になるので、ホールトーンのスケールのような特徴を持っています。 上向きの旗の音符はホールトーンのスケールで、下向きの旗の音符は、メシアンにより拡張されたスケールです。パターンの組み合わせから、クロマティックでの移調、ホールトーンの基音から生じる短調(ハ短調、ホ短調、変イ短調)の雰囲気を併せ持ちます。 旋律を聞くと、調を行ったり来たりするので、曲によってはループ音楽みたいな感じになりそうです。 もち

          メシアン(第2旋法)

          メシアン第2旋法は、パターン化された音階です。 音階は、半、全、半、全、半、全、半、全の音高を持ったスケールです。 特徴としては、音階の中に、ディミニッシュトーンを含んでいるので、それにちなんだ特徴を持っています。 ピアノの鍵盤で表すと次のようになります。 Cdimの和音であれば、(ド、ミ♭、ファ#、ラ、ド)に対して、半音上の音が加味されている状態です。 スケール内の音の使われ方によっては、ハ長調や、♭2つの変ロ長調(ト短調)、#2つのニ長調(ロ短調)の特色を持っている

          メシアン(第1旋法)

          移高が限られた第1旋法を説明します。 クラシック音楽でも、よく使われる旋法で、ホールトーンスケールとも呼ばれることがあります。 すべての音が、全音分離れている状態で、鍵盤で表現すると次のようになります。 通常の、ハ長調の和音、ド、ミ、ソに対して、ソがソ#になっているので、音色的には、不安定なドミナントで、ソ#が導音扱いで、ラになりたがっており、別の何かに解決したい意思が感じられる和音になります。 解決先の調号は、1音上のニ長調(レ、ファ#、ラ)や、半音上の変二長調(レ♭、

          ベートーベン テンペスト 分析

          ベートーベンのピアノソナタop31-2の3楽章、テンペストの15小節目までをシェンカー理論を元に分析してみました。ウアザッツとウアリーニエのみ、書いています。 調号はニ短調。3/8。8小節目までは通常のトニック、ドミナントだけであり、そこそこ安定した進行をしています。 9小節目から12小節目まで、cresc. dim.が入っていて、そこで最初の盛り上がりが来ます。ベースはソからレに解決するまでに、レの半音違いの上下のミ♭、ド♯と属音を使っていますが、面白いのは、10小節目

          付加音価(メシアン)

          付加音価について、ちょっと調べてみた。近代音楽などから出始めたものらしい。 4/4などの小節で、普通なら4分音符4つ分の音価の楽譜になるが、音符が4/4に収まらずに、余分にはみ出た音符のことを言うようだ。 上の図は普通の4/4の小節、下の図は付加音価の入った4/4の小節。 装飾音符に似ているようだが、音価として図の場合8分音符分増えるため、装飾音符とは意味合いが違う。 付加音価対象の音符は、+がつけられるようだ。最初は+の音符がない状態で分析し、後から追加してリズムのつじ