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切実なる加齢問題と、安心をお金で買う心理

さて。誰もが必ず1年でひとつずつ歳を取り、誰もがいずれもれなく死ぬ事実は大前提として。

加齢問題というのは、切実です。
もちろん私も、更年期症状が現れはじめた中年世代。
健康不安は色々あります。




①良性発作性頭位めまい症の次は、慢性甲状腺炎だってよ


私は昔からスポーツ好きで、ずっと続けて運動習慣があり、体力と丈夫な身体と健康には自信がありました。
しかしそれも、少し前まで。
去年の健康診断までは、結果はオールAなのが自慢だったのですが。今年は違った。

先日の職場の健診で、私の喉を診た先生に
「うーん。甲状腺がちょっと腫れてるね。元気そうだし大丈夫だと思うけど、心配ならちゃんと検査してもらったほうがいいかもね。」
と、言われました。
え?? 甲状腺?? なんぞや、ソレ。

バセドウ病とか橋本病とか言われるやつだよね?
甲状腺ホルモンについて、浅い知識しかなかった

単語としてはもちろん聞いたことはあったし、なんとなくの意味も分かるが、自分に対して医者からソレを言われたのは初めてだ。
何十年とオールAしかなかった健康診断に、初めて「経過観察」がついた。
内心、ガビーーーン…って感じ。(←古い)

私は早速、甲状腺外来に診察予約を入れました。
↓↓↓ 前に眩暈で受診した耳鼻科のクリニックに甲状腺治療も書いてあったので。

そして、いざ診察。
まずは超音波で喉を診る。

横のモニターで、画像を見ながら説明してくれる。

なんか、いっぱい空洞があるのが写った。「嚢胞(のうほう)」というらしい。
でも99.9%良性の腫瘍だから、心配するほどのことではないし、治療などを焦る必要もない。特に女性に多く、中年世代では4割ぐらいの人になんらかの甲状腺異常があって、そのほとんどに自覚症状はないらしい。

病気というほどのものではなく、体質的なものや年齢的なものだとか。
私の場合は、いわゆる橋本病(慢性甲状腺炎)の気があって、ホルモン値が下がりやすくなる状態。もっと低下してくると、疲れやすくなったり無気力になったり、ひどくなれば認知症の原因にもなるのだとか。
でも今のところはなんの症状もないし、年に1回程度の検診を受けておくぐらいの気にしかたでいい、と。

特に薬などももらわず、一応採血もして、翌週以降に血液検査の結果を聞きにきてください、と診察終了。
とりあえず、ひと安心。ふぅ。
血液検査結果も、ホルモン値・抗体値ともに正常範囲内でした。

診察料は6,000円以上かかったけど、お金で安心を買ったと思おう。モヤモヤと不安なまま過ごすより、ハッキリと原因が分かるだけでも人はほっとする。

なんでも更年期とか年齢のせいだというのも嫌だけど。
加齢には抗えないのは、紛れもない事実。



②安心をお金で買う心理と、不安を煽る商売について

不安や心配事を解消するためにお金を使う心理は、とてもよく分かります。
特に、健康不安では顕著です。今回の私もそうでした。

でも、世の中にはその心理を逆手に取った「不安を煽る商売」というのが少なからず存在します。
なぜ存在するのか?それは、単純に「儲かるから」です。

不安を植え付けてから、解消するための方法を提供する。
人間の心理を利用した、よくある市場戦略。

その筆頭は、保険ですね。
あと、薬やサプリメント・健康食品などもそうです。
サプリと呼ばれる栄養補助食品は、現代ではかなり巨大市場になっています。

数多あります、令和の時代。
ビタミン・ミネラル・プロテイン・乳酸菌etc…

でも実は、そういう類のものは効果なんか別になくたっていいんですよ。極端な話ですけど。健康被害さえなければ。
「血液サラサラ効果」だの「腸内環境」だの、目に見えて実感できるような効果などなくても、それを謳ってりゃ売れるし、まったく効かないじゃないか!と文句を言ってくる人も少ない。
文句を言ってきたとて、それは継続期間が短いからですよ、もっと続けて飲みましょう、等とさらに押し売りすればいいだけの話だし。

極論を言えば、サプリなんて自分はコレを飲んでいるから安心だ、という気休め程度のプラシーボ効果があれば、それで充分なんです。
(私は気休め程度に命の母を飲んでいる。効いているかどうかは分からない。)

栄養は、自然な食品から摂るのが一番いいに決まってる


もっとひどい商売で言うと、
「屋根の無料点検です」と言って勝手に家の上にあがり、「このままだと雨漏りします。修繕したほうがいいですよ。」とかいうやつ。
どんな家でも、そのまま放置すりゃ雨漏りするのは当たり前。それが10年先か、20年後かもしれないだけで。

悪質な霊感商法や占いもそう。宗教の勧誘も。
「あなたに近々、悪いことが起きる」とか「身近な人に不幸や災いが起きる」など、不安にさせることを言って備えを勧めてくる人に、善人はいません。
「大地震がくる」も、日本に住んでいる限りいつかどこかで必ず起こります。備えることはできても、大金を払ったからといって予知することも・防ぐことも・免れることもできません。

本人が感じてもいなかった不安を煽って売りつける、それはれっきとした商売であることを認識しましょう。無知は損失を招きます。

うまい儲け話が向こうからやってくることはないのと同じ

例えば、保険・ドラレコやロードサービス・非常食や避難袋のような「もしもに備える」ための物は、割り切って買うなら有効だと思います。
それにお金を使うことで、自分の安心が得られるのであれば。
そして使わずに済んでよかった、と思える心があれば価値のあるものだと思います。



③心配事の9割は、起こらないか・どうすることもできないか

よく、心配事の9割は起こらない、とか聞きますよね。そんなタイトルの本もあります。まだ読んだことないけど。
私は、起こらないワケではなく、心配したとてどうしようもない事がほとんどかと思っています。

例えば、「仕事を失ったらどうしよう」「病気や怪我で動けなくなったなったらどうしよう」など。
災害や事故、失恋や別れ、失業や破産などは、予期せぬ時にやってくるときゃやってきます。自分の力だけで防ぐことは多分難しい。運もあると思う。
そんときゃーそんとき。心配したって仕方ない。

雨漏りぐらいで人は死なない。
漏れてから対処したって、なんてことはない。
死ぬこと以外はかすり傷。⇦名言!

ただ、一番ムダだと思うのは【死んだらどうしよう】です。だって、どうしようもありません。
人はいつ死ぬか分からないし、誰もがいずれ必ず・絶対に・間違いなく、死にます。致死率100%なんです。どうあがいても避けられません。
そして死んだあとのことは、本人には分からない。家族や周りの人か行政の人が、どうにかなんとかするしかないんです。

だから、終活というのは「残される家族のため」「周りに迷惑かけないよう」にするのももちろん立派なのですが、第一目的は【自分のため】でいいと思います。
居なくなったあとにどれだけ文句言われたって、どれだけ悲しまれたって、知る術もないから。

終活は自分の死に際のため、やり残したと思うことを極力減らしていくこと優先でいいんです。つまり、自己満足のため。
勝手かもしれませんが、私は我が子も産んでないためか、特にそう思います。


切実なる加齢問題。

健康不安や心配事で余計なストレスを溜めないよう、残りの人生も楽しく生きていきたいな、と改めて感じた今日この頃です。
皆様もご自愛くださいませ。

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