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水の妖精からインスピレーションを受けたフルートソナタを聴こう のための日#22

今日にぴったりな、今日のための音楽を紹介

カール・ライネッケ(1824−1910)/  フルートソナタ『ウンディーネ』

最近iphoneの日本のウイークリー天気予報をみて絶望した人はいるだろうか?わたしは信じられなくてなんども見返してしまった。毎日雨か雷マークがあったから。まあiphoneの天気予報はもっぱらテキトウであるとみんないうけれど、あのくらいの大雑把さがわたしは愛着を持って好きである。そんな愛しい天気予報にもやっと太陽のマークがちらほらと!なつかしい!
ということで、水の音を聞ける音楽を今日は紹介。(昨日との振り幅がおおきすぎる)残虐な戦争を話した翌日は、ロマンチックな水の精の物語を


水の妖精の恋物語からインスピレーションを受けたフルートソナタを聴こう

この曲はドイツロマン派時代の作曲家である、カール・ライネッケが残した大変貴重なソナタだ。なぜかというとこの時代のフルートの作品は意外にも数が少ない。実はバロック時代から、フレンチスクールが流行り始めるロマン派後期までの間はあまりフルートのための作品が作られてこなかった。バロック時代が終わると裕福な家では室内音楽が流行り始め、ヴァイオリンなどの弦楽器をたしなむことが一般的になっていった。そしてそれまでフルートで作られていたような小品を弦楽器でもまかなえることがわかると、一気にフルートの人気は少なくなっていったのだ。というよりも、もっぱら弦楽器が流行った。
だからこの時期のフルート作品は探してみると意外と少ない。そのなかでも現在も多くのフルート奏者が好んでレパートリーに入れるのがこの『ウンディーネ』である。

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ドイツの作家フリードリヒ・フーケの戯曲『ウンディーネ』よりインスピレーションを受けた、水の精ウンディーネと騎士フンボルトの悲しい恋物語である。四楽章からなるこのソナタの中では、ふたりの出会い、別れ、怒りや悲しみが鮮明に表現されている。ピアノの伴奏はまるで水の流れをイメージしているようで、場面によってその音形が変わっていくところもとても面白いポイント。個人的には四楽章最後のフンボルトがウンディーネを腕に抱きながら愛おしい記憶を思い出すシーンが魅力的だとおもう。(激しい四楽章の終わりにウンディーネは死んでしまう)


J・ゴールウェイの演奏。彼といえば、ウンディーネだとおもう。パフォーマーとして彼の演奏スタイルは、”彼そのもの”である。(楽譜をものすごく自分流にアレンジしている、、、!)


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