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選択後の自分に迷いは無いか

視野を広げると、そこには沢山の選択肢。

義務教育の頃は、其れ等はあまり多くは見えなかった。

社会人になるまでの過程では、選択肢は無限に見えた。

そして其れ等と紐付いた、
「可能性」というニンジンが、
私を前へ前へと駆り立てた。


そして走った。
走って、走って、走った先には、
ベッドがあった。

いつの間にかベッドから抜け出せなくなっていた。

ベッドから起き上がれるようになると、
近くに鏡があることに気付いた。

こんなに近くにあったのに、
何故気づかなかったのだろう。

ぼんやり考えていると、
鏡の向こう側の人と目が合った。


(私なのか?!)と思った。
同時に(私だよね!?)と感じた。

必死になって話しかけてみる。
これまでのこと、これからのこと、そして、今のこと。

しばらく続く沈黙。
とても長く感じる。


時が止まったような、それはそれは長い静寂。

試しに、
「私は、どうしたい?」
鏡の向こうに聞いてみる。

「あなたはどうしたいの?」
鏡の向こうから、返事が返ってくる。


選択肢のなかから「こっち!」と選んで、
走ってきた先で繰り広げられる禅問答のような日々。



私は今日も自分の選んだ選択肢に惑い、迷う。

それが良いのか悪いのか。
そんな事を考える必要が有るのか無いのか。

分からなくなってしまう時がしばしばある。


そして段々、選択することが怖くなる。

鏡の向こうに聞いてみる。
「ねぇ、そっちは狭くない?」


今度は答えが返ってきた。
「そっちの方が狭いと思うよ。」


♠︎いつもと違う文章が書きたくなった、そんな夕暮れ時

とい。

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