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帰りたくなる "まち"は、いくつあってもいいじゃないか。

僕は、「さよなら」が言えないホテルマン。

いや、言わないホテルマン。

「いつでも帰ってこれるように」

だから、言わない。

2020年から今日まで、

コロナウイルスをはじめとする様々な要因によって「観光」に対する価値観が多様になったと思う。

今回は「これからの観光とホテルの在り方」について僕の思うことを書きました。

繋がりは、人を豊かにする。

だから、帰ってきたくなる"まち"、
そして、ホテルでありたい。

そんな想いを綴っています。

ホテルを選ぶ。目的の多様化

ここ数年で、ホテルを選ぶ目的は多様化してきた。

出張先での宿泊場所として。

キャンペーンで安くなっていたから。

誰かを喜ばせるためのサプライズに。

ホテルにこもって息抜きをしたくて。

違う環境でのワーケーションがしたくて。

そのホテルの取り組みを応援したくて。

ホテルのスタッフさんにもう一度会いたくて。

理由は、様々になりつつある。

その一方で、「おなじホテルに何度もいく」ということはあまり増えてない気がする。


「観光の変化」と「ホテルの在り方」

様々なことが原因となり、目的が多様化した現代社会。

だからこそ、今伝えたいことがある。

今までの主要観光地をスタンプラリーのように塗り潰すような「消費する観光」ではなく、「持続的な関係性のある観光」も必要なんじゃないかと思う。

そんな「観光」に対する価値観の変化に伴い、「ホテルの在り方」も変わっていけるのではないかと思う。


ひとつの「居場所」として

そんな僕は、「まちごとホテル」というちょっと変わったホテルで働いている。

ホテルの名前は、SEKAI HOTEL
「旅先の日常に飛び込もう」をコンセプトに、
地域の "ありのままの日常" を楽しんでいただくホテルである。

そんな日常に飛び込んでいただけるよう、
ホテルの機能を "まち" の中に分散させている。
客室はまちの中に点在しており、
大浴場のかわりに「地元の銭湯さん」
朝食は「近所の喫茶店でのモーニング」など、
まち全体でホテルステイを楽しんでいただく
「まちごとホテル」となっている。

訪れたことのない知らなかったまちへ、宿泊という機能を通じて、 "日常" に飛び込む。

その中で生まれる
「思いがけない地元の方との出会い」
「肌で感じる まちの空気感や文化」を通して、この "まち" に息づく「本当の魅力」に触れてほしい。

人と人、まちと人が繋がる。

それは、
どこか受け入れらているような
 "居心地の良さ" に変わっていく。

すると、
また戻ってきたくなる。

そして、
また帰ってくる。

こうしたことが重なっていくと、
いつしか "心のよりどころ" のような「居場所」になっていくと思う。

そして、そんな "居場所" は、増えれば増えるほどいいと思う。


最後に

僕は「帰ってきたくなる"まち"は、いくつあってもいい。」と思っている。

だから、いつでも帰ってこれる、ふとした時に帰りたくなるホテルでありたい。

そして、そんな "まち" でありたい。

だから僕は、
「さよなら」を言わない。

いつでも帰れってこれる場所に
「さよなら」はいらない。

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