妻の描いた絵をNFTにしたら2,000円で売れた話
妻が描いた絵をCOMSAのNFTマーケットプレイスでNFTにして出品したら100XYMで落札された。
まさか売れるとは思っていなかったので僕もうれしくて…
え?
ちょっと何言ってるかわからないって?
そうだと思ったので、今回の経緯について順を追って説明します。ぜひ最後まで見てね!
NFTってなに?
2021年の流行語にもノミネートされた「NFT」。秋元康が作った新しいアイドルグループではない。まあ正直僕もよくわかっていないのだが、すごくざっくり言うと、デジタルデータの所有権のことだ。
画像とか写真とか音声データとか動画とか、そういうデジタルデータは簡単にコピーや改ざんができてしまう。そして本物と偽物の区別がつかない。
ところがNFTにしておけばそのデータが誰々のものですよという証明ができるので、本物がわかるというわけ。
データの中に、「本物ですよ」という見えないサインがしてあるというイメージだ。
出品した理由
妻は新卒で入社した会社を半年ほどで辞めた。そして丁度妊娠の時期も重なったため、その後はずっと専業主婦をやっている。
そんな妻がつくづく、「自分の力でお金を稼いでみたいなぁ」と言っていたのだ。
それはパートとか会社員でというよりも、個人として稼ぎたいという意味だった。
僕の場合、公募で入選して賞金を獲得したり、以前ちょっとやっていたブログで数千円稼いだり、noteでサポートをいただいたり、、、
会社に依存せずにお金をいただいた経験は、ごくごく少ないけれどあるにはあって、そのどれもが給料で数十万円もらうよりもはるかに嬉しかったのだ。
会社員を否定するわけでは全くないが、会社での仕事の成果というのは、あくまでその会社にいたから生まれた価値という側面が大きく、自分で稼いだという感覚は生まれにくいように思う。
自分個人としてやったことで価値が生まれ、その対価として金銭を得るということ。
それは額に関わらず最高に幸せだということを僕は知っていた。
そんなわけで僕は、妻に「自分の力でお金を稼ぐ喜び」を味わって欲しかった。
千載一遇のチャンス到来
「COMSA」というNFTアートを売り買いするマーケットが近々誕生するらしい。そのことを僕はたまたまツイッターで知った。
ローンチに伴い、手数料無料キャンペーンというのをやっていて、なんと無料で作品をNFTにしてくれて、それを出品できるらしいではないか。
これはチャンスだと思った。僕は妻の描く絵が大好きだった。ポップでカラフルなその絵は、アートと呼んでも差し支えないような気がしたのだ。
値段がつくかはわからなかったが、ものは試し、とにかく出品してみることにした。
COMSAについて
COMSAには絵や写真や動画や音声など、様々なものが出品されている。
作品の下になにやら数字と「XYM」という見慣れない英語が記載されている。またアルファベット3文字ですか。この世にアルファベット3文字の言葉多過ぎませんか。受験期ですか。
これは通貨の単位で「ジム」と読む。
XYMは仮想通貨のひとつで、現在価格だと1XYM=約20円ほどだ。
仮想通貨と聞いて怪しいとか難しそうとか思われるかもしれないが、実はCOMSAではそんなもの持っていなくても出品できるし、売り上げも日本円で受け取れる。
まあサイト内のポイント的なものと捉えて貰えばいいだろう。
いざ出品!
出品したのはこちらの作品。
前に妻が描いたものだが、色合いといい絵のタッチといい、僕のお気に入りの一枚だ。
COMSAはオークション形式で最初の値段は自由に決められるため、僕は1XYM(約20円)と控えめに設定した。
出品して2時間くらい経った頃、サイトをみてみると、なんと15XYM(約300円)の値が付いているではないか!
僕「〇〇(妻)! 入札されてるよ!」
妻「え、ほんとに?! 嬉しい!」
僕「〇〇(妻)の作品が誰かの心を動かしたんだよ!」
僕は自分のことのように喜んだし、なんなら妻よりもテンションが上がっていた。
そして二人でリアルに喜びの舞を踊った(我が家では事あるごとによく踊る)。
その夜僕は興奮のあまり全然寝付けず、それにつられて妻も全然寝付けなかったらしい(笑)
その後も入札は増えていき、最終的には入札件数20件、100XYM(約2,000円)で落札された。
素人の妻の絵が、しかも実体のないデジタルデータが、2,000円の価値を生んだというのはすごいことだ。
初出品を終えて
今回は運が良かったという部分もあると思うが、妻が個人でお金を稼いだという事実に変わりはない。
家事に育児と、それほど自分時間を取れるわけではないが、ぜひ妻には絵を描いてもらって、また出品できたらいいなぁと思っている。(妻もちょっとその気になって絵を描く用のタッチペンを買ってきていた)
「趣味で絵を描く程度の素人だし、アートなんて無理だよ」なんて出品をやめていたら、この絵を見た誰かの心を動かすこともできなかったし、絵に2,000円の価値がつくこともなかったし、妻が個人で稼ぐ喜びを知ることもなかった。
なんでもやってみなきゃわからないとはこのことだなと思った。
もしかしたら妻の絵が有名な画商の目に留まり、めちゃくちゃ評価されて、数年後には一躍人気アーティストになっていたりして…!
そんな妄想をして今日も眠れない夜を過ごすのであった。
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