こちらの小説は古賀コンという企画で1時間で書いたものです。制限時間があると集中できるし、自分の手癖もわかって楽しいですよ。 https://note.com/yuki_kumao/n/n78dfe61adaab

立日

　音は、疼く。響くのではない。傷のように体に刻まれ、忘れんじゃねえよとでもいうように、ときどきその存在を俺に知らせる。 　ナイフが肉を断つのは一瞬だ。撃ち殺したヒヨドリの頭を落とすとき、命をいただいているという気になる。しかし切り落としてしまえば、ただの物質だ。頭とはそれほど生命の根幹を担う。ただ外観として。 　その後、逆さに吊し上げ血抜きをする。今日は唐揚げにでもしようか。羽毛の処理をするため、鍋に水を入れガスバーナーにかけた。 　待っている間、ぶら下がっている、さっきまで

『白い息』 20字小説

ほっとつく一息も溜息も、同じ白にする冬。 #小牧幸助文学賞

『涙』 20字小説

枯れるまで泣く。血と涙は同じ成分だから。 #小牧幸助文学賞

『カレンダー』 20字小説

九日に花丸がついていて僕とは関係がない。 #小牧幸助文学賞

『記号』 20字小説

。も！も？も違くてもう私には記号がない。 #小牧幸助文学賞

『天邪鬼』 20字小説

その天邪鬼って言葉も好きじゃないけどね。 #小牧幸助文学賞

『待ち人』 20字小説

ハチ公と、誰も拾わない耳当てを唯見てる。 #小牧幸助文学賞

『20字小説のルール』 20字小説

本文は20字ぴったりで、最後は句点で終わ #小牧幸助文学賞

『ティッシュ』 20字小説

ティッシュみたいにこの寿命も配れるなら。 #小牧幸助文学賞

『want you』 20字小説

宛名の最後に「want you」と書く。 #小牧幸助文学賞

『僕の名前』 20字小説

テストで不利になるくらいには画数が多い。 #小牧幸助文学賞