僕が一番欲しかったもの
物欲がないので基本的に欲しいものはない。
時計やブランドの服よりも干し芋の方が好きだ。
そんな僕にも、たまにではあるが発作的に欲しくなるものが出現する。
たとえばアップルウォッチが無性に欲しい時期もあった。
でも衝動的には買わずしばらく待っていると、じきにその熱は冷めていく。今となってはなんであんなに欲しかったのかさっぱりわからない。
たぶん利便性に惹かれたというより、なんとなくスマートでかっこいいからという理由だったのだと思う。
あと、心臓を流れる電気信号を測定するセンサーを使って心拍数を計ったりするのは、やって2、3回だろうと気づいたのだ。
ランボルギーニが欲しい時期もあった。
そう、あの高級スポーツカーのランボルギーニだ。ボラギノールではない。
でもこれも衝動買いせずに待って冷静になると、縦空きするドアから出てくるのにふさわしい顔じゃないことに気づいたのでやめた。
最近はカメラが欲しい。
娘が生まれたこともあり、スマホで写真をたくさん撮るのだが、それではもう物足りない。
もっと、あのカメラで撮りましたって感じのいい感じのやつが撮りたい感じなのだ。
カメラのよさはやっぱり、日常の何気ない瞬間を切り取って保存できることにある。
本格的なカメラはスマホのカメラよりも、リアルの度合いが高いというか、リアルガチなのだ。
まあこのカメラ熱もしばらくすると冷めてしまうのかもしれないけれど。
きっとまたこの先探していればもっと素敵なものが見つかるだろう。
ただ、今一番欲しいものは、欲しいものの魅力を伝えることのできる語彙力かもしれない。
いつも読んでいただきありがとうございます。 この文章が、かすかにでもあなたの心を揺らすことができたのなら、僕はとても幸せです。 ぜひまた、いらしてください。